【墨汁速報】バイナンスCEO、グローバル法人を守るため米仮想通貨法人の閉鎖投票を行っていた=リーク

リークによると仮想通貨(暗号資産)取引所最大手のバイナンス(Binance)のCEO、チャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao=CZ)氏はBinance.comとして知られるグローバル法人を守るために米国法人である「バイナンスUS」を清算して閉鎖するかを取締役会で投票したという。

バイナンスグローバルとバイナンスUSは、米商品先物取引委員会(CFTC)に続いて米国証券取引委員会(SEC)にも提訴されており、意図的に米国規制を逃れようとしていた疑いがかけられている。

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CZがバイナンスUSの閉鎖を提案

リーク報道によると今年初旬にバイナンスグローバルのCEO、チャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao=CZ)氏は自身が取締役を務め、間接的に株主となっているバイナンスの米国法人「バイナンスUS」を清算し、閉鎖することを提案していたという。

このバイナンスUSの閉鎖にはバイナンスUSよりもより多くの顧客を抱え、世界最大手の出来高を誇るバイナンス・グローバル(Binance Global)を守ることを目的としていたとリーク者は述べている。このバイナンスUSの閉鎖に対して同社CEO、ブライアン・シュローダー(Brian Shroder)氏は、「突如の閉鎖はバイナンスUSの顧客が即座に仮想通貨のポジションを清算、または送金しなければならず、顧客に大きな負担がかかる」として反対したという。結果的にこのバイナンスUSの清算は満場一致とならず、話は流れたという。

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バイナンスは規制当局訴訟に直面

バイナンスは、先物などの商品取引を管轄とする米商品先物取引委員会(CFTC)から2023年3月に提訴されており、「未登録の仮想通貨デリバティブ(派生商品)を米国で提供した疑い」がかけられている。さらにその3ヶ月後に株式や現物仮想通貨を規制している米国証券取引委員会(SEC)により「意図的に米国規制を回避していた」として提訴されたことは記憶に新しいだろう。

これらの提訴を理由にオーストラリア規制当局により現地法人が取り調べを受けており、デリバティブライセンスをキャンセルする自体へと発展、またSEC提訴によりバイナンスの韓国再進出を行うためのゴーパックス(Gopax)の買収を韓国規制当局が見送る意向を示しており、チャンポン・ジャオ氏は対処せざるを得なかったということがわかる。

バイナンスの米国撤退は正しい判断だったのか?

近年、米国証券取引委員会(SEC)は仮想通貨規制と訴訟に非常にアグレッシブに動いており、例え米国からバイナンスが撤退していたとしてもチャンポン・ジャオ氏及びバイナンス・グローバルを提訴していたことには間違いがないと考えられるだろう。

このような例としては米国規制強化を受けて2022年12月に米国撤退を行った仮想通貨レンディングのネクソ(Nexos)が2023年1月に証券取引法違反で提訴されており、罰金の支払いによる和解に合意している。またバイナンス台頭による収益が激減したことで破産した米仮想通貨取引所「ビットレックス(Bittrex)」と前CEO、ビル・シハラ(Bill Shihara)氏を提訴しており、例え米国撤退や閉鎖していたとしてもバイナンスとチャンポン・ジャオ氏への追求は止まらず、バイナンスブランドへのマイナスイメージを与えていた可能性が高かったと考えられる。

FTX破綻の引き金を引いたバイナンスは事前にこのような窮地に追い込まれると語っていたものの、想像以上の影響を与えたということになるだろう。

 

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