ウクライナ侵攻後の世界の金融システムはビットコイン(BTC)が主役に?

クレディ・スイス(Credit Suisse)の短期金利戦略グローバル責任者であるゾルタン・ポズサー(Zoltan Pozsar)氏はこのほど、この戦争が終わり現在の市場混乱が過ぎれば最終的にビットコイン(BTC)が恩恵を受けるであろうとの見解を示しました。世界的な金融混乱と激しい混乱(ロシアのウクライナ侵攻という)は、世界の金融システムが永遠に変化するきっかけになるかもしれません。

世界金融体制はブレトン・ウッズIIIの誕生か?

ポズサー氏は調査報告書の中で現状をコメントして、「われわれはユーロドルシステムを弱め、西側のインフレの力にも貢献する可能性の高い、東側のコモディティベースの通貨を中心とする新しい世界(金融)秩序であるブレトン・ウッズIII体制の誕生を目撃している」と分析しました。

ポズサー氏によれば、ロシアに対する西側の制裁によって促進されている社会的不穏は、代替となる別のマネーの「魅力」を高めています。同氏は「ブレトン・ウッズII体制は、マネー(ユーロドル)の中に構築され、G7がロシアの外貨準備金を差し押さえた1週間前に、その基盤は崩壊した」と述べています。

今回の対ロシア制裁によってロシアの外貨準備金が差し押さえられた結果、戦争が終結すればすぐさま世界の金融システムの再構築が緊急課題になってきます。ポズサー氏の提言は1つのオプションとなります。

ブレトン・ウッズ体制の崩壊で台頭するビットコインの可能性

ポズサー氏はビットコインの可能性を支持しています。長期的に見てビットコインはほかのいかなる金融取引手段より安定して信頼できる証として分散型の金融取引システムの可能性を支持して、「ニクソン大統領が1971年、米ドルを金から奪って以来、コモディティベースのマネーの時代の終焉とは違う、経験したことのないものである」と記述しています。

この調査報告書の中で、代替資産プラットフォームのクロックタワーグループ(Clocktower Group)のチーフストラテジストであるマルコ・パピック(Marko Papic)氏は、ロシアへの制裁の結果、米ドルは世界の準備通貨としての地位を失うだろうという予測は「誇張されている」と述べています。

ヤフー・ファイナンスによると、投資分析会社ブル・アンド・ベア(Bull and Bear Profits)創業者兼最高経営責任者(CEO)のジョン・ウォルフェンバーガー(Jon Wolfenbarger)氏は、ビットコインは理論的には、米ドル安とより強い人民元から利益を得るかも知れないと語っています。

参考
・Credit Suisse: ‘After this war is over, money will never be the same‘

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