
【2月7日〜13日】ビットコイン急落、取引所事故、規制前進の1週間
結論
2026年2月第2週は、仮想通貨市場にとって変動の大きい1週間となりました。
ビットコインは一時6万ドル近辺まで下落し、米大統領選後の上昇分をほぼ消したと報じられています。
米大手取引所Coinbaseは四半期決算で赤字を計上し、韓国の取引所Bithumb(ビッサム)では大規模な誤配布事故が発生しました。
一方で、規制面では制度整備に向けた動きも見られました。日本では金融庁が責任準備金制度の導入を提案し、米国ではSECとCFTCが規制枠組みの整理に向けた連携を強化しています。
価格の急変と制度整備が同時に進む中、市場は転換点を迎えている可能性があります。
こうした局面では、価格変動だけでなく取引環境や安全性も改めて確認しておくことが重要です。
3つの重要ポイント
1)ビットコイン急落で市場心理が悪化
ビットコインは一時6万ドル近辺まで下落し、アルトコインも広範に調整しました。ETF資金フローの鈍化やマクロ環境への警戒感が重なり、投資家心理は慎重姿勢に傾いています。
2)取引所リスクが再認識
韓国Bithumbでの誤配布事案やCoinbaseの赤字決算など、インフラや事業モデルの脆弱性が改めて意識されました。価格変動だけでなく、取引所の管理体制や収益構造も注目されています。
3)規制整備が同時進行
日本の責任準備金制度の検討や、米SEC・CFTCの連携強化など、制度面では前進が見られました。短期的には不安材料が多い一方、中長期的には市場成熟への動きとも捉えられます。
ビットコイン急落、市場心理は悪化
2月7日、ビットコインは一時6万ドル近辺まで下落したと報じられました。
選挙後の上昇局面で積み上げた価格水準を大きく切り下げる形となりました。
アルトコインも広範に下落し、市場全体がリスクオフの影響を受けました。
テック株安やマクロ経済要因への警戒感が重なった可能性が指摘されています。
暗号資産市場の「恐怖・強欲指数」は極度の恐怖水準に入ったとされ、投資家心理の悪化が鮮明となりました。
ビットコインETFでは資金流出が確認される日もあり、機関投資家の姿勢にも慎重さが見られます。
短期的な底打ちについては見方が分かれており、調整継続を予想する声と、長期的には押し目と見る意見が併存しています。
Coinbase、四半期決算で赤字計上
2月12日、Coinbaseは2025年第4四半期決算を発表しました。
報道によれば、売上は前年同期比で減少し、純損失を計上しています。
暗号資産価格の下落により取引収益が圧迫されたことが主因とみられています。個人投資家の取引量は伸び悩み、手数料収益の構成も変化していると伝えられました。
一方で、ステーキングや機関投資家向けサービスなど非取引収益の拡大も進んでおり、事業モデルの多角化が続いています。
株価は発表後に変動しましたが、年初来では下落傾向が続いています。市場は取引依存型ビジネスのボラティリティを改めて意識している状況です。
韓国Bithumb(ビッサム)で大規模誤配布
韓国の暗号資産取引所Bithumb(ビッサム)では、プロモーション関連のシステムエラーにより大量のビットコインが誤って配布される事案が発生しました。
報道によれば、誤配布分の大半は回収されたとされていますが、取引停止措置が取られるなど市場に一時混乱が広がりました。
外部からのハッキングではなく内部システムのエラーと説明されていますが、顧客資産管理体制への関心が高まっています。
この事件を受け、韓国当局は仮想通貨関連のリスク管理強化を検討すると報じられました。
ストラテジー社、買い増し継続
マイケル・セイラー氏率いるストラテジー社(旧MicroStrategy)は、ビットコインの買い増しを継続したと発表しました。
公式発表によれば、直近でも追加取得を実施しており、総保有量は70万BTC超に達しています。
価格下落局面でも取得を続ける姿勢を維持しています。
ただし、ビットコイン価格下落に伴い、同社株価は大きく変動しています。ビットコインとの連動性が高いことから、株式市場でもボラティリティが拡大しています。
同社の戦略については長期的視点で評価する声と、財務リスクを懸念する声の双方があります。
金融庁が責任準備金制度を提案
2月12日に公表された金融審議会の議事録で、金融庁が暗号資産交換業者に対する責任準備金制度の導入を検討していることが明らかになりました。
ハッキングや不正流出に備え、一定の準備金積立を義務づける方向です。保険加入による代替措置も視野に入れられています。
さらに、暗号資産の上場に関する内部情報を利用した取引を規制する仕組みについても議論が進められています。
過去の流出事件を踏まえ、投資家保護を強化する制度整備が本格化している形です。
米国で規制枠組み整備が進展
米国ではSECとCFTCが暗号資産規制の明確化に向けた協議を継続しています。
上院公聴会では、市場構造法案(通称CLARITY法案)の審議が進められていることが確認されました。トークンの分類基準やオンチェーン取引の扱いなどが焦点となっています。
一方で、暗号資産関連の執行姿勢については評価が分かれており、規制の明確化と適切な監督のバランスが問われています。
制度整備が進めば、市場の不確実性は一定程度低減する可能性があります。
市場心理と今後の焦点
2月第2週の下落を受け、市場心理は慎重姿勢に傾いています。
ETF資金フローやデリバティブ市場の動向が注目されています。
一方で、過去にも悲観局面が反転の契機となった例はあります。
ただし短期的な底打ち時期を特定することは困難です。
アルトコイン市場も広範に調整しており、資金の流入先が定まらない状況が続いています。
今後はマクロ経済指標、規制動向、ETF資金フローなどが相場の方向性を左右する要因となりそうです。
FAQ
Q1.今回の下落は本格的な“仮想通貨の冬”の始まりですか?
現時点で断定はできません。過去にも急落後に反発した局面はあります。ただし、マクロ経済やETF資金動向次第では調整が長引く可能性もあります。
Q2.取引所の誤配布事件は市場全体に影響しますか?
直接的な価格要因ではないものの、信頼性への不安は短期的な売り圧力につながる可能性があります。資産管理体制や補償制度の確認が重要です。
Q3.規制強化はネガティブ材料ですか?
短期的にはコスト増や手続き負担が意識されますが、長期的には市場の信頼性向上につながる可能性があります。投資家保護が進めば、機関資金の参入を後押しする要因にもなり得ます。
まとめ
2026年2月第2週は、価格急落と制度整備が交錯する1週間となりました。
・ビットコインは一時6万ドル近辺まで下落
・Coinbaseは四半期赤字を計上
・Bithumbで誤配布事故が発生
・金融庁が責任準備金制度を検討
・米国で規制枠組み整備が進展
市場は依然として不安定ですが、規制インフラの整備は中長期的にはポジティブ要素となり得ます。
短期的な価格変動に振り回されず、制度動向や市場構造の変化を見極める姿勢が重要です。
この記事について
本記事は2026年2月13日時点の公開情報および報道に基づいて作成されています。暗号資産市場は価格変動が大きく、状況は急変する可能性があります。投資判断はご自身の責任で行ってください。