イーサリアム(ETH)時代の到来?新規ウォレットアドレスが1ヵ月で約500万増加

イーサリアムのアドレスが急増

イーサリアム(ETH:Ethereum)は最大のスマートコントラクトネットワークであり、時価総額では第2位の暗号資産(仮想通貨)です。総合金融メディアのフィンボルド(Finbold)にて公開されたデータによると、6月6日から7月6日の一か月において、イーサリアムのネットワークに537万件の新規ウォレットアドレスが追加れました。1日あたりに平均すると173,000件ものアドレスが追加されており、イーサリアムの勢いに対して、ビットコイン(BTC:Bitcoin)では活動的なアドレスの数が減り続けています。

現在イーサリアムに登録されているアドレス数はおよそ1億6,200万件となっており、新規投資家による登録が急激なアドレス数の増加につながっています。この需要増は、イーサリアムのエコシステムに追加される多くの変更やアップグレードにあり、投資家はネットワークのセキュリティ向上と効率化をサポートすることで利益を得ることが目的にあるようです。

ロンドン・ハードフォークへの期待

イーサリアムの需要が伸びている要因の1つに大型アップデートの「ロンドン・ハードフォーク」があります。このアップデートでは大がかりな変更と改善が予定されており、ネットワークの質的向上に目を付けた投資家がイーサリアムへの投資を始めたと考えられます。

イーサリアムでは、トラフィックが混雑した際における処理速度の低下や手数料の高騰、非常に長くなる承認時間などが問題となっています。そのため、今回のロンドン・ハードフォークではトランザクション手数料に関する改良が注目されています。

また、ロンドン・ハードフォークではマイニングの難易度低下も予定されています。これはプルーフ・オブ・ワーク(PoW:proof of work)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS:proof of stake)へのアルゴリズム移行の準備でもあり、結果としてマイナーや投資家にとって、エネルギー効率の良いシステムに改善されることが予想されます。

ハードフォーク前の駆け込み需要か

PoSへの移行によってステーキングが可能となることは、イーサリアムに注目が集まるもう1つの理由でしょう。ETH2.0への移行が完了すれば、投資家は所有しているイーサリアムをステーキングできるようになり、バリデータとしてネットワークの維持に協力することで利益を受け取れるようになります。これはマーケットから積極的に収入を得る新しい方法になると予想され、ケースによっては年間利益が13%にまで達する可能性があります。

ETH2.0への移行完了が近づくにつれ、ステーキングする通貨の年間利回り(APY:Annual Percentage Yield)が下がることが考えられるため、投資家は8月4日に実施される予定であるロンドン・ハードフォークのタイミングに殺到するかもしれません。なお2025年には、ステーキングに関する市場は400億ドル(約4兆3,950億円)規模に達する可能性があるとされています。

イーサリアム(ETH)の価格・相場・チャート

参考
Ethereum Supremacy? ETH Adds Over 5 Million Unique Addresses In 30 Days
Ethereum adds over 5 million new unique addresses in 30 days

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イーサリアムの次期大型アップデート”上海(Shanghai)ハードフォーク”の実装日が日本時間2023年4月13日午前7時頃にターゲットに実装を行うことで開発者たちが合意。この上海アップデートではイーサリアムにのデポジットコントラクトステーキングされている1768.4万ETHとバリデータ報酬の引き出しが可能となる。