
イーサリアムエコシステムで1秒間に処理するトランザクション数を表すTPSが一時727.9TPSを記録。ここ数年イーサリアムはアービトラム(Arbitrum:$ARB)やオプティミズム(Optimism:$OP)、ジーケーシンク(zkSync:$ZK)などのL2を中心にスケーリングを行っており、この処理数はソラナの1200TPSに迫る勢いとなっている。
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イーサリアムエコシステムが727.9TPSを記録してソラナに迫る
イーサリアムの秒間トランザクション(TPS)は約15TPSとなっているが、それに対する比較としてソラナは約1200TPSとなっており、約80倍と表現されることが多い。
一方で9.8兆円もの資産が運用されているイーサリアムにおいてはセキュリティが重要となり、この処理能力よりも分散性におけるネットワーク攻撃耐性により意図的にバランスを取っている。つまりブロックチェーンにおいてはこのTPSだけの比較はそのチェーンの性能を表すというほど単純なものではないのだ。
一方でイーサリアムエコシステム全体では一時727.9TPSを記録、これはソラナの約1200TPSに迫る勢いとなっており、「分散性を伴ってのセキュリティ」を実現できていることが言えるだろう。
ETH速報:イーサリアムエコシステムのTPSがソラナに迫る727/tpsを記録。
— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) May 22, 2025
なぜかTPSは分散性やセキュリティなどを無視される傾向にありますが、さらにRollup CentricつまりRollupを採用したL2を中心にスケーリングするのにL1のみで比較するという意味不明ぷりで有名ですね。
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ビームチェーンでは400倍を超えるTPSを可能に
イーサリアム財団は2024年末に開催された開発者向けカンファレンスDEVCON2024にて現在のプルーフ・オブ・ステーク(PoS)からゼロ知識証明ベース(ZK)への意向となる次世代ブロックチェーン「ビームチェーン(Beam Chain)」の開発ロードマップを発表した。
このビームチェーンではこれまでのブロックチェーンの検証方式を一気に変えるものであり、ここ数年流行したセキュリティと分散性を下げてTPSを上げる方式を一気に覆す高セキュリティを保ちつつスケーリングが可能なゲームチェンジャーだ。
ビームチェーンでは最終的にブロックサイズを100倍にし、スロットタイム(ブロック)を4倍にすることで400倍以上のTPSを可能とする。イーサリアムはこれらの研究を2017年のビザンチウムアップデートから8年間行っており、直近ではジーケーシンク(ZK)に代表されるようなzkEVMなどが話題となっている。今後のブロックチェーンを根本的に変えるイーサリアムの開発の動向に注視したい。
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