アメリカ最大の暗号資産取引所コインベース(Coinbase)が2021年2月25日、米国証券取引委員会(SEC)に上場目論見書(S-1)を提出しました。本上場による予想時価総額は800~1,200億ドル程度(約8兆円から12兆円)のレンジだろうと予想され、暗号資産業界が始まって以来、最大のIPOとなります。業界への影響も非常に大きいものになります。本コラムではマーケットの影響について考察をします。
コインベース上場における短期的な市場の影響について
まず短期的な視点での市場へのに影響について述べます。もともとコインベースの上場は、2021年上半期最大のイベントであると考えており、相場にも影響があると思っていました。しかし、現在の考えは異なっており、短期的な影響はほとんどないと思っています。予想していたのは、上場目論見書が出て事前に盛り上がって、実際に上場して株価がついて盛り上がって、ビットコイン市場に波及するというのが、おぼろげに描いていたシナリオです。
しかしプレセカンダリーで先に上場をして、プレセカンダリーでコインベースの株式は早い段階で大盛りあがりしてしましました。PER200倍の時価総額10兆円がついており、これは既にコインベースの利益200年分の価値がついていることを意味します。この時価総額は日本のほとんどの主要金融機関の時価総額を超えています。
既にこれ以上ないくらいに株式は盛り上がっており、これからさらに盛り上がってビットコイン市場に短期的なポジティブを与えることは考えづらいのではないかと想います。短期目線ではコインベース上場は材料として出尽くした感が否めないでしょう。
コインベース上場における中期的な市場の影響について
次に中期的視点です。コインベースの業績開示は、金融機関や大企業の暗号資産市場の参入を促す可能性があります。既に税引き後の利益は日本円にして300億円を超えており、成長性も十分です。
コインベースの業績を見た金融機関の人たちの素直な感想は、「儲けすぎててけしからん」といったものではないかと予想されます。また、コインベースの数字を見て暗号資産市場でビジネスをやりたくなる金融機関は多いのではないかと推察されます。手数料競争が激化している従来金融市場からの視点では、魅力的なビジネスに映るはずです。
結果、さまざまな金融機関が暗号資産関連のビジネスを手掛けるようになるとするならば、その点では長期的に明らかに暗号資産市場によってプラス要因です。
コインベースの上場は暗号資産市場をより成熟に近づける重要なイベントと言えるでしょう。しかしその短期的影響としてはあまり期待できず、中期的に暗号資産市場のファンダメンタルズを高めるものになるでしょう。
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