【考察】イーサリアム現物ETFはビットコインの次に承認されるか?

どうも墨汁うまい(@bokujyuumai)です。仮想通貨は円安も相まってビットコイン(BTC)価格が1000万円目前となっており、この背景には2024年1月に米国で初の承認となったブラックロックやフィデリティなどのビットコイン現物ETFでの資金流入が大きく関係しています。

ブラックロックなどの各ファンドは同様にイーサリアム現物ETFの上場を申請しており、市場の期待は次にイーサリアム(ETH)に向いていると言えるでしょう。本稿ではイーサリアム現物ETFが2024年内に承認されるのかについてわかりやすく解説を行います。

関連記事:【墨汁速報】米SEC 11のビットコイン現物ETFを承認 ブラックロックやフィデリティを含む

イーサリアム現物ETFの申請

イーサリアムは仮想通貨(暗号資産)の中でもっとも大きなエコシステムを持つチェーンであり、時価総額ではETH単体でビットコインに次ぐ世界2位を誇ります。そんなイーサリアムはこれまでの米国における規制下の元、ビットコインの次に既存金融に組み込まれることはもはや定石であると言えるのです。

例えば2017年に米商品先物取引委員会(CFTC)によってビットコイン先物が承認された後、イーサリアム先物も承認。ビットコイン先物をベースに運用を行うビットコイン先物ETF承認後に2023年9月にイーサリアム先物ETFが米国証券取引委員会(SEC)によって承認されました。これらの流れに沿ってARK21シェアーズがイーサリアム現物ETFを2023年9月に申請しており、ブラックロックもそれに続く形で続々とイーサリアム現物ETFが申請されているというのが現状となっています。

関連記事:【墨汁速報】SEC米国初のイーサリアム先物承認 ビットコイン現物ETF承認への布石となるか?=報道

ビットコインとイーサリアムの違い

ビットコインは仮想通貨の元祖ということもあり、最初のローンチ時点からフェアディストリビューション、つまりBTCという報酬が平等にだれでもマイニングで参加することで得る可能性があり、だれのコントロールにもない仮想通貨であると言えます。

対してイーサリアムはブロックチェーンという形式を用いてより発展させたコントラクト実行プラットフォーム、いわばだれのコントロールにもない止まることのないワールドコンピュータとして発明者のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏によって考案されました。イーサリアムの開発はより複雑かつ洗練された技術や知識が必要であり、これらのベースを作り上げるために開発資金を調達し、ETHの一部をICOという形で売却したという経緯があります。

これらの面においてこれまでの米国証券取引委員会(SEC)のICOに対する訴訟から証券の可能性が否定できないとされている点が大きな違いと言えるでしょう。この点以外はイーサリアムはローンチから約8年かけて参加者に対してマイニング/ステーキングでETHを報酬として分配しており、分散に取り組んできた点が一般的なICOとの大きな違いとなります。

イーサリアム現物ETFは承認される?

一方でSECの議長であるゲンスラー氏は「ビットコインETFの承認はBTCを承認や保証した訳では無い」と声明を承認同日に公開しており、これが意味することは「SECのETF承認基準において仮想通貨としての基準が絶対ではない」ということを表しています。

つまりよく仮想通貨界隈で議論となるイーサリアム派とビットコイン派における議論においての証券に該当するかという点は現在申請されているイーサリアム現物ETFの承認にはほとんど関係ないと考えることができ、重要なのはファンドにおける手数料やETHを保管するカストディアンであると考えることができるのです。

またETFの基準となるETH現物価格については上場していない仮想通貨取引所はないといえ、イーサリアム上における分散金融いわゆるDeFiを考慮しても市場の流動性や規模は十分であると言えるのです。これらを考慮してビットコイン現物ETFが承認された今、イーサリアム現物ETFの承認は時間の問題であると考えられるでしょう。

コラム:仮想通貨(暗号資産)のエアドロップは詐欺や悪?ICOと比較して評価してみた

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