2021年の11月にGnosis(ノーシス)とxDAI(エックスダイ)の両チームからxDAIチェーンをマージさせる提案がコミュニティに対して出されました。少しニッチなトピックですが、このプロジェクト合併についての現状をレポートします。
xDAIとGnosisの合併提案
これまでの経緯としては、2021年の11月Gnosis改善提案であるGIP-16でxDAIチェーンをGnosisチェーンとしてリブランティングしGnosis側がエコシステム拡大のための取り組みを支援する合併提案が出されており、そこからGnosisとxDAI両方のコミュニティで議論が交わされていました。
xDAIとはイーサリアムベースのサイドチェーンとそのチェーン上のステーブルコインを指し、ステーブルコインxDaiはイーサリアム上のDAIよりも早く安く送金することが可能です。xDAIチェーンには、ステーブルコインであるxDAIとは別にSTAKE(ステーク)というトークンが存在します。STAKEトークンはイーサリアム上とxDAIチェーン上の両方に存在し、ステーキングすることで資産を増やすことが可能です。
Gnosisは、分散型金融向けの新しいマーケットメカニズム構築を目指しており、マルチシグウォレットとしてよく使われるGnosis Safe(ノーシスセーフ)やCowSwapDEXなど、デジタル資産の作成、トレード、保管に焦点を充てたプロダクトを提供しています。トークンには最大発行量1000万枚のGNOトークンがあります。
合併の提案が出た際にはGnosisコミュニティ及びxDAi上のアプリケーションからは概ね前向きな反応で、xDAIのSTAKEトークン保有者は否定的な反応が出ていました。STEKE保有者はGNOトークンとxDAIの交換レートについて懸念を示しており、オンラインフォーラムで議論が行われていました。
出典:GIP 16 - Gnosis Chain - xDAI/Gnosis merge
のちに提案の修正版として、「STAKEとETH」「GNOとSTAKE」の交換レートに最低額保証がつくこと、xDAIエコシステムによるDAOが形成されたら新生Gnosis Chainのエコシステム成長のための資金(GNO)を一部割り当てて、独自のプロセスでエコシステム向けのGNO配布ができるようにすることが追加されました。また、この合併が敵対的買収にならないように、このプランはxDAI側の過半数が賛成しないと実行されないことも追加されています。
xDAIとGnosis Chain のMerge、何が変わる?
この合併によって、xDaiチェーンはGnosis Chain(ノーシスチェーン)にリブランディングされ、イーサリアム2.0用のSTAKEビーコンチェーンもGnosisビーコンチェーンにリブランディングされます。リブランディングと同時にプロジェクトはGnosisのブランドビジョンに沿って今後発展することとなり、xDaiトークンはノーシスチェーンのネイティブトークンとなります。
一方でもう一つxDAIでガバナンスに使われていたSTAKEトークンは今後サポートされない予定です。STAKEトークンを持っている場合は2022年の5月31日までGNOへと交換できるようになっているので、もしまだの人がいたらスワップしておきましょう。交換レートは1STAKE to 0.0326292707 GNOとなっており、スワップはGnosis Chainもしくはイーサリアムのチェーン上で可能です。執筆時点で約90%のトークンがスワップ済みとなっています。
スワップの詳細はこちら。
現在のスワップ状況はこちらのページで閲覧可能です。
Gnosisチェーンについてさらに詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
・ドキュメンテーション:https://www.xdaichain.com/
・ロードマップ:https://www.xdaichain.com/about-gc/roadmap/2021-roadmap#2022-roadmap-in-process
・Gnosisビーコンチェーン:https://beacon.gnosischain.com/
・Gnosisチェーン:https://blockscout.com/xdai/mainnet/
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