決済最大手のPayPal(ペイパル)は独自のステーブルコインとなる”PayPal USD=PYUSD”の発行をすると発表。PayPalのステーブルコインは1ドルにペッグ(同じ価値を持つ)し、BUSDやUSDPを発行しているパクソス(Paxos Trust)社と提携して行われるという。
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PayPalがステーブルコインを発行へ
ブルームバーグの報道によると、決済最大手のPayPalがドルと同じ価値を持つステーブルコイン、PayPal USD=PYUSDを発行すると現地時間月曜日に発表したという。
PayPalは2021年から仮想通貨(暗号資産)事業に参入しており、2022年には仮想通貨の売買だけでなく出金にも対応したことは記憶に新しい。発表によるとPayPalのPYUSDはドルに償還をすることが可能で、同社の仮想通貨取引でビットコインやイーサリアムと売買をすることができる。
PYUSDは米国ユーザーにPayPalのアプリである”Venmo”で利用できるようになるとしており、最終的にPayPalとVenmoのウォレット間で送金が可能となるとしている。PayPalの公式プレスリリースによると、PYUSDはイーサリアム上でERC20トークンとして発行されるという。
他社競合であるサークル社の発行するUSDCや、テザー社のUSDTと同様にPYUSDの発行として入金されたドルは米国債やキャッシュ相当の金融資産により裏付けされることになる。
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— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) August 7, 2023
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BUSD発行を中止もPayPalが参入
PayPalがステーブルコインを発行するために提携したパクソス社(Paxos)は仮想通貨取引所最大手のバイナンスが発行していたステーブルコイン、”BUSD=Binannce USD”の発行先であり、PayPalはブランドライセンスを購入してパクソスが発行するということになる。
PayPalは2022年6月にニューヨーク規制当局であるNYDFSから仮想通貨事業を許可する”ビットライセンス(BitLicense)”の認可を受けており、パクソス社も同様だ。米国証券取引委員会(SEC)は2023年2月、このパクソス社に対してBUSDの発行を証券とし、訴訟を行うと警告していたが、PayPalの新規発行を考慮するとバイナンス側の問題であったということが明白となる。
初期段階ではPayPal及び関連する外部ウォレット間での送金のみを許可しているものの、イーサリアム上のERC20トークンという性質上DeFi(分散金融)でもPYUSDが利用できる日はそう遠くないと考えられるだろう。
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