【墨汁速報】米金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)バイナンスを仮想通貨マネロン受取元として名指し

米司法省は19日深夜に異例の仮想通貨取引所に対する国際執行措置の発表をオンライン会見を行い、ダークネットのマネーロンダリングに関わったとして「ビットスラット(Bitzlato)」のサイトを押収し創設者の逮捕を発表。

今回の押収には米司法省他にFBIや財務省、米金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)などの共同捜査が行われており、FinCENはビットコインを介したマネーロンダリングの受け取り元カウンターパーティとしてバイナンス(Binance)を名指しで記載した。

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米司法省異例のオンライン会見予告

米司法省は18日夜に異例のオンライン会見で「仮想通貨企業に対する国際執行措置」の発表をすると通知。仮想通貨取引所最大手であるバイナンス(Binance)は2022年12月の報道で「マネーロンダリングに関わっているため米司法省が4年間調査しており、証拠が十分に集まった」とリークされており、今回の発表はバイナンスに関する報道であるという市場の警戒が起きていた。

米司法省は日本時間19日時深夜に開始したオンライン会見にて香港ベースの仮想通貨取引所「ビットスラット(Bitzlato)」の押収と創立者逮捕を米国内でしたと発表。公式サイトには米司法省や財務省による押収が行われたと実際に表記されている。

FinCENがバイナンスを名指し

今回の米司法省の押収に関して米金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)は仮想通貨取引所最大手のバイナンス(Binance)を上位3つのマネーロンダリングに関わったカウンターパーティとして名指しした。

FinCENの発表によるとビットスラットは約7億ドル(約896億円)をロシアやダークネットなどの犯罪に関連するマネーロンダリングに関わったおり、約3分の2の入出金がダークネットや詐欺によるものだったと発表。2018年5月から2022年9月にかけての最も多くビットコインを受け取ったカウンターパーティとして「仮想通貨取引所のバイナンス」、ロシアに通じるダークネットのハイドラ(Hydra)、ロシアのポンジスキーム詐欺のフィニコ(TheFiniko)だという。また送金先も類似しており、同期間においてハイドラ、OTC取引を提供するローカルビットコイン(Local Bitcoin)、フィンコだったとしている。

関連記事:【墨汁速報】仮想通貨最大手バイナンスが日本進出へ 国内取引所を買収で

バイナンスは捜査協力か?

バイナンスの広報によると「バイナンスは今回の執行措置及び調査の支援をできたことを光栄に思う。バイナンスの法的執行機関との世界的に協力できることを示す良い機会となった」と回答した。

一方でバイナンスは2022年まで仮想通貨の出金を行うためのKYC(個人情報の認証)を2BTC以下まで求めていなかった。最大で700万円まで高騰したビットコインは2022年まで平均して1000万円まで誰もが自由に出金できたことになり、マネーロンダリングに利用されたことになる。今回の発表ではバイナンスに対する起訴等はないものの、これまでのリーク報道から今後責任の追及があるのかは不明だ。

また真偽はわからないものの、バイナンス及びCEOに対する刑事告訴の検討では「バイナンスの弁護士との司法取引」が挙げられていたため、捜査協力をすることを求めていた可能性も考えられるだろう。

関連記事:2023年の仮想通貨の見通し、ビットコイン(BTC)は高騰する?

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