米商品先物取引委員会(CFTC)のロスティン・ベナム(Rostin Behnam)委員長によると、イーサリアム上などのコードで動いている「分散仮想通貨取引所(Decentralized Exchanges)」も米規制当局によって規制されるべきだと発言。いわゆる「DeFi(分散金融)」の中核に値するこの分散取引所はユニスワップ(Uniswap)の調査が行われるなど、仮想通貨取引所だけでなくさらなる仮想通貨(暗号資産)の規制強化が考えられる。
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CFTCがDeFiの規制を示唆
米商品先物取引委員会(CFTC)の委員長、ロスティン・ベナム(Rostin Behnam)はブルームバーグのインタビューの中で分散金融(DeFi)の規制を示唆、たとえコードで動いていて運営者がいなくてもCFTCやSEC(米国証券取引委員会)などの米規制当局の下、規制されるべきだと述べている。
ベナム氏はユニスワップ(Uniswap)やカーブファイナンス(Curve Finance)に代表される分散取引所を「運営機関や個人がおらず、プログラムだけで動いているため規制できない」というのは間違いであり、本当に重要なのは「米国ユーザーにサービスが提供されているかどうか、そもそもそのプログラムを開発し提供している個人または組織は誰か?」だと指摘。
これらの分散仮想通貨取引所も規制されるべきだと述べている。2021年12月にはユニスワップの開発元であるユニスワップラボ(Uniswap Labs)に対してSECが調査を行っており、FTX破綻後に仮想通貨取引所への規制強化が続いていることから次の規制の波となる可能性が考えられるだろう。
DeFi速報:米商品先物取引委員会(CFTC)の委員長
— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) May 18, 2023
「DeFiの分散取引所(DEX)が例えコードで自動実行で動いていたとしてもSECかCFTCに規制されるだろう」
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DeFiの分散取引所が抱える課題
ユニスワップやカーブ・ファイナンスに代表される「自動・マーケット・メイカー(AMM)」という市場の需要と流動性提供をする供給によって成り立つ仕組みは、イーサリアムなどのコントラクト実行ブロックチェーン上にデプロイ(展開)された後はユーザーが自由に利用することができる。
またUNI(ユニスワップトークン)やCRV(カーブダオトークン)などの「ガバナンストークン」を介してこれらの分散取引所はユーザーによって統治されていることなども運営会社や運営者がいないとされる根拠とされている。一方で開発元や初期投資家たちはこれらのトークンによる収益を得ていることも事実であり、米国ユーザーに対してサービス提供されている場合には規制当局による取締対象になるのは時間の問題だと考えられてきた。
資金調達目的における方法がICO(イニシャル・コイン・オファリング)からこれらの「ガバナンス」形式に変更されてきたのはこれらの規制当局による取締を回避するためであり、サービス提供だけでなくトークンの提供も議論の対象となる可能性が考えられ、今後のDeFiの大きな課題となっていくだろう。
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