NEXOとは?
ネグゾ(NEXO)は、仮想通貨を担保とした法定通貨の貸出と、ステーブルコインのレンディングによって金利を得ることができるサービスを展開している。
「即時仮想通貨クレジットライン」と呼ばれる仮想通貨を担保とした融資サービスは、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、リップル(XRP)などをNEXOのウォレットに送ることで、法定通貨を借り受けられる仕組みになっている。既存のキャッシングサービスでは必須である信用調査も自動化されており、手続きした瞬間に融資を受けることが可能だ。
アカウントの作成はメールアドレスとパスワードを入力するだけで可能であり、融資サービスを受けて、銀行への引き出しを行う場合は本人確認書類提出などの「詳細認証」まで行う必要がある。仮想通貨の引き出しについては、2万ドル(約220万円)までは認証無しでも行える。
また、バイナンスコイン(BNB)やフォビトークン(HT)のような取引所トークンに似た独自トークン(NEXOトークン)も存在する。NEXO内アカウントのウォレットで保有しているトークンの所有数に応じて配当がもらえるが、そのためには本人確認を行う必要があるので注意しておきたい。
仮想通貨を担保とする理由
税金や医療費など、想定外の支払いのための現金が必要になる状況で、投資していた仮想通貨を取り崩して現金化し、後に買い直すとした場合、価格変動によって取り崩す以前の所有量から格段に減少してしまうという可能性もある。
仮想通貨を担保として法定通貨を借り受けることによるメリットの一つとして、このような買い直しによる問題を解決できることだろう。担保として預けた資産は、監査済みのカストディ業者であるビットゴー(BitGo)によって保管・保証されており、ハッキングなどによって生じるユーザーの損失は保険によって補われることになる。
ステーブルコインのレンディング
NEXOでは、ダイ(DAI)やテザー(USDT)などのステーブルコインを、NEXOで作成したアカウントに入金するだけで、年率8%の金利を毎日受け取ることができる。この預け入れられたステーブルコインはロックされないため、いつでも自由に引き出しすることが可能だ。
NEXOのホームページに記載されている表では、香港上海銀行(HSBC)やバークレイズなどの大手銀行との比較がされているが、表内の銀行全てが年利1%を下回っている。このように、ステーブルコインでレンディングするメリットとしては、銀行に法定通貨で預けるよりも高い金利を受け取ることができる点にある。
出典:NEXO※日本語版ホームページ
仮想通貨のレンディングにも対応予定?
NEXOホームページで確認できる「金利を受け取る」のメニューには、ビットコイン(BTC)・イーサリアム(ETH)・リップル(XRP)の3種の選択欄があり、そこには「まもなく登場」と注釈がされている。詳細は不明なものの、ステーブルコインに限らず、仮想通貨のレンディングサービスがこれから期待できそうだ。
出典:NEXO※日本語版ホームページ
日本においては2016年から続く日銀のマイナス金利政策の影響で、民間銀行の収益が悪化したために口座維持手数料を発生させることが検討されているなど、銀行に預けておくだけで多少なりとも損を被ってしまう可能性さえある。銀行に預け入れる以外の手段のひとつとして、このようなレンディングサービスを検討してみてはどうだろうか。
参考
・NEXO※日本語版ホームページ
・Nexo Dividends Explained