ソラナ(Solana)が2月1日、暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)の新決済システム「ソラナペイ(Solana Pay)」を発表しました。
ソラナペイ(Solana Pay)の描く未来
発表を伝える公式ブログの冒頭には、スニーカーを例に次のようなストーリーが掲載されています。
あなたはスニーカーショップの店員で、今ちょうど話題のスニーカーを探しているお客さんが来店しました。在庫があることを伝えると、そのお客さんは大喜びでスマホを取り出し、レジでQRコードを読み取り、シームレスな取引を行います。決済されたお金は、メールを送るのと同じ速さで、ほぼゼロのコストで、店舗の決済口座に振り込まれ、すぐに利子がつき始めます。
お店を出る前に、このお客さんのデジタルウォレットには2つのトークンが表示されます。1つ目は、さっき購入したスニーカーのNFTでゲームやバーチャルワールドで使うことができます。もうひとつはNFTのレシートで、これがあればスニーカー好きが集うオンライン・コミュニティへ参加することができます。
9ヵ月後、このお客さんの元にはお気に入りのスニーカーの次のバージョンが発売されると通知が届きます。ウォレットには、店で買えることを知らせる新しいオファーと、パーソナライズされた限定版の新しい靴紐のオファーが表示されています。こんな体験が実現できれば、このお客さんは長期的にブランドを愛してくれるようになるでしょう。
また発表によると、世界がデジタル化し、支払い方法が多様化しても、加盟店や仲介業者、銀行、テクノロジー間の動きは断片的になるばかりで、完全にシームレスな決済体験はまだ実現していないと述べています。
新しい決済プロトコル、ソラナペイ(Solana Pay)
ソラナペイは、ユーザーが自分のウォレットからUSDCなどのデジタルドルを店舗のアドレスに直接送り、1円以下のコストで直ちに決済できる仕組みを提供します。これにより、ロイヤリティ、オファー、リワードが同じメッセージングスキームに組み込まれ、新しい体験を実現するための重要なパーツとなる事を目指しています。
もっとシンプルに言うと、ソラナペイを導入しているお店はこれまでの支払い方法の他にQRコードを介したソラナ上のトークン支払いができるようになります。すでにフードトラックなどでソラナペイの導入事例があるようです。物理的な店舗でもオンラインショップでも使う事ができ、フードトラックの決済ではいつもレジとして使っているiPadにQRコードを表示させています。
Just used @solana pay to make my first purchase @thegenesisinv. These ribs and brisket Mac and cheese from @wisebarbecue are 🔥🔥 pic.twitter.com/GBjWFtaesl
— @soltrainjordy.sol (🐧,🐧) (@soltrainjordy) February 19, 2022
また同ブログは次のように述べられています。
「ユーザーが単に『暗号資産で決済できる』以上のものであることも重要なポイントです。むしろこれは、米ドルを含むすべての通貨がオンチェーン化され、さまざまな取引に利用されるようになるというビジョンが元になっています。何年も前から暗号通貨による決済はありましたが、店舗でこれを導入するとなると、ボラティリティ高い通貨で決済し、すぐに取引所などを経由して別の通貨に交換して、まるで丸い穴に四角い釘をガムテープで繋ぐようなプロセスが発生します。しかし、このようなプロセスは必要ではないはずです。」
店舗側はこれを導入すると、決済にかかる手数料を抑えながら即時入金やDeFi(分散型金融)での運用などもできるようになるメリットがあります。またこれからエコシステムの成長と共にNFTを使った割引クーポンやポイント付与などもできるようになることが期待されます。
Solana Payについての詳細はこちら:https://solanapay.com/
決済関連のプロダクトを考えているエンジニアの方はこちら:https://solana.com/developers/payments
参考
・Solana Pay ushers in new payments era
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