「BTCで不動産を買う」は簡単ではない。4省庁が要請したマネロン対策の中身を解説
「BTCで不動産を買う」は簡単ではない。4省庁が要請したマネロン対策の中身を解説

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金融庁、国土交通省、警察庁、財務省の4省庁は、暗号資産を用いた不動産取引について、犯罪悪用防止に向けた対応を業界団体などに要請しました。

今回の要請では、不動産取引がマネー・ローンダリングに悪用されるリスクがあることに加え、暗号資産が国境を越えて瞬時に移転できる性質を持つことから、不動産取引の決済手段として使われる場合に注意が必要だと指摘されています。

 

特に、不動産会社などが暗号資産を法定通貨へ交換したり、交換を媒介したりする行為は、暗号資産交換業に該当する可能性があります。

登録を受けずにこうした行為を行えば、資金決済法に違反するおそれがあります。

また、暗号資産を用いた不動産取引では、犯罪収益移転防止法に基づく取引時確認を厳格に行い、疑わしい取引については所管行政庁への届出や、事件性が疑われる場合の警察当局への通報を適切に行うよう求められています。

 

このニュースは、単に「暗号資産で不動産を買える時代が来た」という話ではありません。

むしろ、暗号資産が高額な実物資産である不動産と結びつくことで、資金洗浄や犯罪収益の移転に使われるリスクが高まっていることを示しています。

CoinChoiceでは以前、ビットコイン担保住宅ローンの仕組みやリスクについても解説しましたが、今回の要請はそれとは別に、暗号資産を不動産売買の決済や資金移動に使う場合のコンプライアンス面に焦点が当たっています。

この記事では、4省庁の要請内容、仮想通貨×不動産取引で何が問題視されているのか、個人投資家や事業者がどう見ればいいのかを独自目線で整理します。

 

  • 4省庁が要請した内容
  • なぜ不動産取引がマネロンに使われやすいのか
  • 暗号資産決済で注意されるポイント
  • 無登録交換業に該当する可能性
  • 取引時確認・疑わしい取引届出の重要性
  • 個人投資家や不動産事業者への影響

 

一言コメント

今回の要請は、暗号資産そのものを否定するものではありません。

重要なのは、暗号資産が不動産という高額資産と結びつくと、資金の出どころや本人確認の重要性が一気に高まるという点です。

ビットコインで家を買う、暗号資産で不動産投資をする、といった話は話題性があります。

 

しかし、裏側では「誰の資金なのか」「犯罪収益ではないのか」「無登録業者を経由していないか」を確認する必要があります。

仮想通貨×不動産は、今後の新しい金融・投資テーマである一方、規制とコンプライアンスなしには広がりにくい分野だといえるでしょう。

だからこそ、入口となる取引所選びが重要です。金融庁に登録された信頼できる国内取引所を使うことが、安全な暗号資産活用の第一歩となります。

 

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4省庁が暗号資産を使った不動産取引に要請

金融庁、国土交通省、警察庁、財務省は、暗号資産を用いた不動産取引について、業界団体などに犯罪悪用防止の対応を求めました。

対象となるのは、不動産業界団体や暗号資産交換業界団体などです。

要請では、不動産取引がマネー・ローンダリングに悪用される危険性があること、さらに暗号資産の特性によってリスクが高まることが指摘されています。

 

主な要請内容を整理すると、次の通りです。

 

項目 内容
無登録交換業への注意 暗号資産を法定通貨に交換・媒介する行為は、暗号資産交換業に該当する可能性がある
資金決済法違反リスク 登録を受けずに暗号資産交換業を行うと、資金決済法違反のおそれがある
取引時確認の徹底 犯罪収益移転防止法に基づき、本人確認や取引目的の確認を厳格に行う
疑わしい取引の届出 不審な取引は所管行政庁へ届出し、事件性が疑われる場合は警察へ通報する
外為法上の報告 海外から一定額を超える暗号資産等を受領した場合などに報告義務が生じる可能性がある

 

つまり今回の要請は、不動産業者と暗号資産交換業者の双方に対して、暗号資産を使った高額取引の監視を強めるよう求める内容です。

なぜ不動産取引がマネロンに使われやすいのか

不動産取引は、もともとマネー・ローンダリングに悪用されやすい分野とされています。

理由は、不動産が高額資産であり、多額の資金を一度に動かせるからです。

犯罪収益を現金や暗号資産のまま保有していると、資金の出どころが疑われやすくなります。

しかし、それを不動産に変えることで、資産の形を変えたり、将来的に売却して別の資金として見せたりすることが可能になります。

 

不動産が悪用されやすい理由は、次の通りです。

 

  • 1件あたりの取引金額が大きい
  • 現金や暗号資産を不動産という実物資産に変えられる
  • 法人や代理人を使った取引が行われる場合がある
  • 海外資金や非居住者による購入と結びつくことがある
  • 売却により再び資金化できる

 

そのため、暗号資産が関係しない通常の不動産取引でも、本人確認や取引目的の確認は重要です。

そこに暗号資産が加わると、資金移動のスピードや国境を越えた取引のしやすさが加わり、リスクはさらに高まります。

暗号資産が加わると何が問題になるのか

暗号資産を使った不動産取引で問題になるのは、資金の出どころや移動経路を確認しにくくなる可能性があることです。

ビットコインなどの暗号資産は、ブロックチェーン上で取引履歴を確認できます。

その意味では、完全に匿名というわけではありません。

しかし、ウォレットの持ち主が誰なのか、どの国から資金が動いているのか、過去に犯罪に関係するアドレスを経由していないかなどを確認するには、専門的な調査や取引時確認が必要になります。

 

暗号資産×不動産で注意されるポイントは、次の通りです。

 

  • 高額な暗号資産が突然不動産購入に使われる
  • 顧客の属性や収入に見合わない取引が行われる
  • 海外から暗号資産が送られてくる
  • 無登録の暗号資産交換業者を経由している
  • 本人確認や取引目的が不十分なまま進む
  • 不動産売却代金として受け取った暗号資産を換金する

 

特に、不動産業者が暗号資産を受け取り、それを法定通貨に交換したり、交換を媒介したりする場合、暗号資産交換業に該当する可能性があります。

この点が、今回の要請で強く注意喚起されている部分です。

無登録交換業に該当する可能性とは?

今回の要請で重要なのが、無登録の暗号資産交換業に関する注意喚起です。

暗号資産を法定通貨に交換する行為や、交換を媒介する行為は、暗号資産交換業に該当する可能性があります。

暗号資産交換業を行うには、原則として登録が必要です。

登録を受けていない事業者が、暗号資産の交換や媒介を業として行えば、資金決済法に違反するおそれがあります。

 

たとえば、次のようなケースは注意が必要です。

 

  • 不動産会社が顧客の暗号資産を円に交換する
  • 暗号資産で受け取った売却代金を第三者経由で換金する
  • 無登録業者が不動産購入者と売主の間に入り、暗号資産の換金を仲介する
  • 暗号資産で支払いたい顧客に対して、無登録の交換ルートを案内する

 

もちろん、不動産業者が自ら売主となり、売却代金として暗号資産を受け取ること自体が、直ちにすべて暗号資産交換業に当たるとは限りません。

しかし、暗号資産を法定通貨に交換したり、交換を媒介したりする場合には、登録が必要な業務に該当する可能性があります。

そのため、事業者は「暗号資産で受け取れば便利」という感覚だけで対応するのではなく、資金決済法上の位置づけを確認する必要があります。

取引時確認と疑わしい取引の届出も重要

暗号資産を用いた不動産取引では、犯罪収益移転防止法に基づく取引時確認も重要になります。

取引時確認とは、本人確認、取引目的、職業、法人の場合の実質的支配者などを確認する手続きです。

高額な不動産取引では、通常でも厳格な確認が求められます。

暗号資産を使う場合は、さらに資金の出どころや取引の合理性を慎重に見る必要があります。

 

疑わしい取引として注意されやすい例には、次のようなものがあります。

 

  • 顧客の資産状況に見合わない高額な暗号資産取引
  • 取引目的の説明が不自然または曖昧
  • 海外ウォレットから多額の暗号資産が送られてくる
  • 短期間で不自然な購入・売却を繰り返す
  • 法人や代理人を使い、実質的な購入者が見えにくい
  • 無登録交換業者の関与が疑われる

 

不審な点がある場合には、所管行政庁への疑わしい取引の届出が必要になります。

また、事件性が疑われる場合には、警察当局への通報も求められています。

暗号資産交換業者にも対応を要請

今回の要請は、不動産業者だけでなく、暗号資産交換業者にも向けられています。

暗号資産交換業者は、顧客が不動産売買代金を暗号資産で受け取る場合や、顧客の属性に見合わない高額取引を行おうとしている場合、不審な点がないかを確認する必要があります。

つまり、暗号資産交換業者は「売買注文を受けるだけ」の立場ではありません。

高額な不動産取引と関係する暗号資産移動については、取引時確認、疑わしい取引の届出、警察への通報といった対応が求められます。

 

暗号資産交換業者が注意すべきポイントは、次の通りです。

 

  • 顧客の属性と取引金額が見合っているか
  • 不動産売買代金として暗号資産を受け取っていないか
  • 不自然な高額送金や換金がないか
  • 海外からの暗号資産受領がないか
  • 疑わしい取引として届出すべき事情がないか

 

これにより、今後は暗号資産交換業者側でも、不動産関連の高額取引に対するチェックが強まる可能性があります。

外為法上の報告義務にも注意

今回の要請では、外為法上の報告義務にも触れられています。

具体的には、海外から3,000万円相当額を超える暗号資産等を受領した場合には、「支払又は支払の受領に関する報告書」の提出が必要になる場合があります。

また、非居住者が日本国内の不動産や不動産に関する権利を取得した場合には、「本邦にある不動産又はこれに関する権利の取得に関する報告書」の提出が求められる場合があります。

 

特に、2026年4月1日以降に非居住者が日本国内の不動産を取得した場合には、取得目的を問わず報告対象になるとされています。

これは、海外資金による日本不動産取得の実態把握を強める動きともいえます。

 

つまり、暗号資産を使った不動産取引では、資金決済法や犯罪収益移転防止法だけでなく、外為法上の報告義務にも注意が必要です。

独自目線:これは「仮想通貨決済の普及」ではなく「出口規制」のニュース

今回のニュースを独自目線で見るなら、これは仮想通貨決済の普及ニュースではなく、暗号資産の出口規制に関するニュースです。

暗号資産は、取引所内で売買されているだけなら、投資商品として見られます。

しかし、不動産のような実物資産と結びつくと、意味が変わります。

なぜなら、不動産は資産の保存、移転、換金、相続、法人保有などに使える高額資産だからです。

 

犯罪収益を暗号資産で保有し、それを不動産に変える。

さらに不動産を売却して、別の資金として見せる。

このような流れが作られると、暗号資産は「投資対象」ではなく、犯罪収益の出口として使われる可能性があります。

 

だからこそ、当局は不動産業者と暗号資産交換業者の双方に対し、本人確認、疑わしい取引届出、無登録交換業への注意を求めていると考えられます。

また、不動産や債券などの現実資産をブロックチェーン上で扱う流れは、RWA(現実資産のトークン化)としても注目されています。

ただし、現実資産と暗号資産が結びつくほど、利用者保護やマネロン対策の重要性も高まります。

仮想通貨×不動産は今後どうなる?

今回の要請により、暗号資産を使った不動産取引は、より慎重に扱われる可能性があります。

これは、暗号資産で不動産を買うことがすべて禁止されるという意味ではありません。

しかし、暗号資産を使った高額取引には、通常以上の確認や届出が求められる方向に進むと考えられます。

 

今後、不動産業者が暗号資産決済に対応する場合は、次のような体制が必要になるでしょう。

 

  • 登録済みの暗号資産交換業者を利用する
  • 顧客の本人確認を厳格に行う
  • 資金の出どころを確認する
  • 疑わしい取引を発見した場合の届出体制を整える
  • 外為法上の報告義務を確認する
  • 無登録業者を利用しない

 

つまり、暗号資産を使った不動産取引は、話題性だけで導入できるものではありません。

金融・不動産・法務・税務・コンプライアンスを横断する体制が必要になります。

また、海外では不動産企業がビットコイン戦略を打ち出す事例もあり、CoinChoiceでも不動産企業によるビットコイン投資の動きを取り上げています。

投資としての不動産と暗号資産、決済としての不動産と暗号資産は、分けて考える必要があります。

個人投資家への影響

個人投資家にとって今回のニュースは、暗号資産の規制が不動産領域にも広がっていることを示すものです。

ビットコインやイーサリアムを保有している人の中には、将来的に不動産購入や不動産投資に使えるのではないかと考える人もいるかもしれません。

しかし、暗号資産を不動産取引に使う場合、通常の暗号資産売買よりも確認事項が増えます。

 

個人投資家が注意すべき点は、次の通りです。

 

  • 暗号資産で不動産を買えるとしても、本人確認や資金確認が必要
  • 暗号資産を売却して不動産購入資金に充てる場合、税金が発生する可能性がある
  • 海外取引所や無登録業者を経由した資金は問題視されやすい
  • 資金の出どころを説明できるようにしておく必要がある
  • 不動産会社が暗号資産決済に対応しているかだけでなく、法令対応も確認する必要がある

 

特に、暗号資産で大きな利益が出た後に不動産を購入する場合は、取得価格、売却価格、税務申告、資金移動の履歴を整理しておくことが重要です。

暗号資産の税金については、ビットコイン税金の完全ガイドや、仮想通貨の確定申告で狙われやすい人の共通点でも詳しく解説しています。

不動産購入の前に、暗号資産の売却益がどのように課税されるのかを確認しておくことが大切です。

不動産事業者への影響

不動産事業者にとっては、暗号資産決済への対応に慎重さが求められるようになります。

「海外富裕層が暗号資産で不動産を買いたい」「売主がBTCで受け取りたい」といったニーズがあったとしても、安易に対応するのは危険です。

暗号資産の受け取り、換金、媒介、送金、本人確認、疑わしい取引届出など、複数の法令対応が絡むためです。

 

不動産事業者が確認すべきポイントは、次の通りです。

 

  • 自社の行為が暗号資産交換業に該当しないか
  • 登録済み交換業者を利用しているか
  • 顧客の本人確認や取引目的確認が十分か
  • 疑わしい取引の届出体制があるか
  • 海外資金や非居住者取引の報告義務を確認しているか
  • 無登録業者を紹介・利用していないか

 

今後、暗号資産対応をうたう不動産サービスでは、単に「BTCで買えます」とアピールするだけでは不十分です。

どの登録業者を使うのか、どのように本人確認を行うのか、疑わしい取引への対応体制があるのかが問われるでしょう。

暗号資産業界にとってはマイナスなのか

今回の要請は、暗号資産業界にとって必ずしもマイナスだけではありません。

短期的には、暗号資産を使った不動産取引のハードルが上がるように見えます。

しかし、長期的には、法令対応を整えた取引だけが残ることで、業界の信頼性が高まる可能性もあります。

 

暗号資産が本格的に金融インフラへ近づくためには、マネロン対策や本人確認は避けて通れません。

特に不動産のような高額資産と結びつく場合、規制が厳しくなるのは自然な流れです。

 

むしろ、今回の要請は、暗号資産が投資アプリの中だけで完結する存在ではなく、現実の資産取引にも関係し始めていることを示しています。

その意味では、暗号資産の社会実装が進むほど、規制も具体化していくと考えるべきです。

国内で暗号資産を始めるなら取引所選びも重要

今回のニュースをきっかけに暗号資産に関心を持った人は、まず国内の登録済み取引所で少額から学ぶのがおすすめです。

暗号資産は、投資や決済に使える可能性がある一方、価格変動、税金、規制、本人確認などの注意点があります。

特に不動産のような高額取引に使う場合は、無登録業者を使わず、信頼できる国内取引所や専門家に確認することが大切です。

また、取引コストを抑えるには、販売所と取引所の違いや、仮想通貨取引所のスプレッドも理解しておく必要があります。

 

▶ 少額から試したい・操作の分かりやすさを重視したい方

  • bitFlyer:少額からビットコインを購入しやすく、初心者でも始めやすい国内取引所

▶ 入出金・送金コストを抑えたい方

  • SBI VCトレード:日本円の入出金や暗号資産の入出庫手数料を抑えやすく、コストを意識したい人に向く

▶ 板取引やアルトコイン取引にも慣れていきたい方

  • bitbank:取引所形式でビットコインやアルトコインを売買しやすく、板取引に慣れたい人に向く

▶ 手数料の分かりやすさを重視したい方

  • BITPOINT:現物取引手数料や暗号資産の入出金手数料が無料。手数料を分かりやすく確認したい人の候補になる

 

どの取引所にもメリットと注意点があります。

初心者のうちは、いきなり大きな金額を入れるのではなく、少額で操作に慣れながら、販売所と取引所の違いを確認していくのがおすすめです。

 

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よくある質問

4省庁は何を要請したのですか?

金融庁、国土交通省、警察庁、財務省は、暗号資産を用いた不動産取引について、無登録交換業への注意、取引時確認の徹底、疑わしい取引の届出、警察への通報などを業界団体に要請しました。

暗号資産で不動産を買うことは禁止されたのですか?

今回の要請は、暗号資産を使った不動産取引を一律に禁止するものではありません。

ただし、暗号資産を用いる場合には、本人確認、資金の出どころ確認、疑わしい取引の届出、無登録業者の利用防止などが重要になります。

不動産会社が暗号資産を円に交換すると問題になりますか?

暗号資産を法定通貨に交換したり、交換を媒介したりする行為は、暗号資産交換業に該当する可能性があります。

登録を受けずに行うと、資金決済法に違反するおそれがあります。

なぜ不動産取引がマネロンに使われやすいのですか?

不動産は高額で、資金を実物資産に変えられるため、犯罪収益の形態を変える目的で悪用される可能性があります。

暗号資産を使うと国境を越えた資金移動がしやすいため、さらに注意が必要になります。

個人投資家に影響はありますか?

暗号資産で不動産を買う場合や、暗号資産を売却して不動産購入資金に充てる場合、本人確認、税金、資金移動履歴、利用する交換業者の登録状況などを確認する必要があります。

通常の暗号資産売買よりも確認事項が増える点に注意が必要です。

まとめ

金融庁、国土交通省、警察庁、財務省の4省庁は、暗号資産を用いた不動産取引について、犯罪悪用防止の対応を業界団体などに要請しました。

今回の要請では、不動産取引がマネー・ローンダリングに悪用される危険性があること、暗号資産が国境を越えて瞬時に移転できる性質を持つことが指摘されています。

特に、不動産業者が暗号資産を法定通貨に交換したり、交換を媒介したりする行為は、暗号資産交換業に該当する可能性があります。

登録を受けずにこうした業務を行えば、資金決済法に違反するおそれがあります。

 

また、暗号資産を用いた不動産取引では、犯罪収益移転防止法に基づく取引時確認を厳格に行い、疑わしい取引については所管行政庁への届出や、事件性が疑われる場合の警察当局への通報が求められています。

外為法上も、海外から一定額を超える暗号資産等を受領した場合や、非居住者が日本国内の不動産を取得した場合には報告義務が生じる可能性があります。

 

独自目線で見ると、今回のニュースは「仮想通貨決済の普及」ではなく、暗号資産の出口規制に関するニュースです。

暗号資産が不動産という高額な実物資産と結びつくほど、資金の出どころ、本人確認、疑わしい取引の届出が重要になります。

仮想通貨×不動産は今後の注目テーマですが、法令対応とコンプライアンスなしには広がりにくい分野だといえるでしょう。

出典・参考

  • 金融庁:暗号資産を用いた不動産取引に関する要請について
  • 金融庁・国土交通省・警察庁・財務省:暗号資産を用いた不動産取引について(要請)
  • 金融庁:疑わしい取引の届出制度
  • 金融庁:疑わしい取引の参考事例
  • 財務省:外国為替及び外国貿易法に基づく支払等報告関連資料
  • 資金決済法関連資料
  • 犯罪収益移転防止法関連資料

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