
外国通貨同士の交換で生じた為替差益をめぐり、最高裁が課税を認める判断を示しました。
今回の判決は、仮想通貨そのものを対象にしたものではありません。
しかし、仮想通貨投資家にとっても重要な示唆があります。
なぜなら、仮想通貨でも「日本円に戻していないから税金はかからない」とは限らないためです。
たとえば、ビットコインをイーサリアムに交換した場合でも、交換時点で利益が出ていれば、課税対象になる可能性があります。
この記事では、外貨同士の取引をめぐる最高裁判決のポイントと、仮想通貨の交換時課税について初心者向けに解説します。
仮想通貨は、買うタイミングだけでなく、売る・交換する・使うタイミングでも税金が関係することがあります。
これからビットコインやXRP、イーサリアムなどを取引する人は、価格だけでなく、取引履歴や税金の基本も確認しておくことが大切です。
SBI VCトレードでは、ビットコインやイーサリアム、XRPなど複数の暗号資産を取り扱っています。
積立暗号資産は500円から設定でき、日次・週次・月次など自分のペースで購入できます。
目次
この記事の結論
仮想通貨は、日本円に戻したときだけ税金が関係するわけではありません。
今回の外貨判決は、仮想通貨そのものに関する判決ではありません。
ただし、外貨同士の取引でも円換算で利益が生じ得るという考え方は、仮想通貨の交換時課税を理解するうえで参考になります。
仮想通貨でも、BTCからETHへの交換、XRPから別のアルトコインへの交換、暗号資産でNFTや商品を購入する場合など、保有していた暗号資産を別の資産に替えたタイミングで利益が認識される可能性があります。
つまり、「円に戻していないから税金は関係ない」と考えるのは危険です。
取引履歴を残し、申告時には国税庁の最新情報や専門家の見解を確認することが大切です。
外貨同士の取引をめぐる最高裁判決とは
今回の最高裁判決では、外国通貨で別の外国通貨や外国通貨建ての有価証券を取得した場合に、為替差益に係る所得が生じるかが争われました。
たとえば、過去に安い円換算レートで取得した米ドルを使い、その後、円安が進んだタイミングで別の外貨や外貨建て資産を購入した場合を考えます。
このとき、日本円に戻していなくても、円換算で見ると利益が出ていることがあります。
最高裁は、外国通貨で別の外国通貨や外貨建て有価証券を取得した場合、その取引によって外貨の経済的価値が別の外貨や有価証券の経済的価値として固定化されると判断しました。
そのうえで、取得時の価値を上回る部分が実現した利得になるとし、円換算で為替差益が出ていれば所得が生じるという考え方を示しました。
つまり、今回の判決では、「円に戻していないから利益はまだ出ていない」とは限らないという点が重要です。
なぜ仮想通貨にも関係するのか
今回の判決は外貨取引に関するものですが、仮想通貨投資家にも関係があります。
理由は、仮想通貨でも「別の資産に交換する」という行為が、税務上は利益を認識するタイミングになり得るためです。

たとえば、10万円で購入したビットコインが20万円に値上がりし、そのビットコインを使ってイーサリアムを購入したとします。
この場合、手元に日本円は入ってきていません。
しかし、税務上は「20万円相当のビットコインを使った」と考えられる可能性があります。
つまり、単純化すると、取得時10万円、交換時20万円で、差額の10万円が利益として認識される可能性があるということです。
初心者が混乱しやすいのは、ここです。
実際には日本円を受け取っていなくても、税務上は「交換した時点で利益が出た」と考えられる場合があります。
交換や売却をするなら、取引履歴を残しやすい環境も大切
BTCからETHへの交換のように、日本円を受け取っていない取引でも、税務上は利益が認識される可能性があります。
そのため、仮想通貨を始めるときは「どの銘柄を買うか」だけでなく、取引履歴を確認しやすいか、損益計算に必要な情報を取得しやすいかも見ておきたいポイントです。
初心者のうちは、まず国内取引所でビットコインやイーサリアムなど主要銘柄を少額から購入し、売却や交換をむやみに繰り返さない形で始めると管理しやすくなります。
BTCからETHに替えただけでも税金がかかる?
結論からいうと、BTCからETHなど、仮想通貨同士を交換した場合でも、利益が出ていれば課税対象になる可能性があります。
これは、仮想通貨を日本円に戻した場合だけに限りません。
たとえば、以下のようなケースです。
- ビットコインを日本円に売却した
- ビットコインでイーサリアムを購入した
- ビットコインでNFTや商品を購入した
- 暗号資産を使って別の暗号資産を取得した
これらは、税務上「保有していた暗号資産を使った」「譲渡した」と見られる可能性があります。
その時点で、購入時よりも価値が上がっていれば、利益が発生する場合があります。
つまり、仮想通貨の税金では、日本円に戻したかどうかだけを見るのではなく、保有していた暗号資産を何かに交換・使用したかも重要になります。
ただし、外貨判決と仮想通貨税制は同じではない
ここで注意したいのは、今回の最高裁判決がそのまま仮想通貨に適用されるわけではないという点です。
今回の判決は、外国通貨や外国通貨建て有価証券をめぐる所得税の判断です。
仮想通貨そのものについて、最高裁が判断したものではありません。
そのため、記事やSNSで「最高裁が仮想通貨交換への課税を認めた」と表現するのは正確ではありません。
正しくは、外貨同士の取引でも円換算で利益が出ていれば所得が生じ得るという最高裁判断があり、仮想通貨の交換時課税を理解するうえでも参考になるという整理です。
仮想通貨については、国税庁のFAQや所得税法の考え方に基づいて、売却、交換、使用などのタイミングで所得が生じる可能性があります。
仮想通貨の利益は原則として雑所得。ただし制度変更にも注意
個人が仮想通貨取引で得た利益は、国税庁FAQでは原則として雑所得に区分されると説明されています。
会社員が副業や投資として仮想通貨取引をしている場合、多くのケースでは雑所得として扱われます。
ただし、取引規模や帳簿書類の保存状況、事業性の有無などによって判断が変わる場合があります。
また、暗号資産税制については、制度見直しの動きもあります。
令和8年度税制改正の大綱では、金融商品取引法等の改正を前提に、一定の暗号資産取引から生じる所得について、総合課税から分離課税へ変更する方針が示されています。
そのため、この記事では現行の国税庁FAQに基づく基本的な考え方を説明していますが、実際に申告する際は、その年に適用される最新制度を確認する必要があります。
初心者が注意したい取引
仮想通貨の税金で初心者が見落としやすいのは、日本円への売却以外の取引です。
特に、次のような取引には注意が必要です。
- BTCをETHに交換した
- XRPを別のアルトコインに交換した
- 仮想通貨でNFTを購入した
- 仮想通貨で商品やサービスの代金を支払った
- 海外取引所で複数の銘柄を頻繁に交換した
- DeFiやステーキングで報酬を受け取った
これらの取引は、本人としては「ただ交換しただけ」「まだ円に戻していない」と感じるかもしれません。
しかし、税務上はその時点で所得が発生している可能性があります。
特に海外取引所やDeFiを利用している場合、取引履歴が複雑になりやすく、後から計算するのが難しくなります。
初心者のうちは、取引回数を増やしすぎず、国内取引所の取引履歴をきちんと保存しておくことが大切です。
税金が不安な初心者向け―国内取引所の選び方
仮想通貨の税金が不安な人は、最初から複数の取引所や海外サービスを使い分けるよりも、まずは国内取引所でシンプルに始めるのがおすすめです。
取引所を選ぶときは、手数料やスプレッドだけでなく、次のポイントも確認しておきましょう。
- 取引履歴を確認しやすいか
- 主要銘柄を少額から購入できるか
- 積立投資に対応しているか
- アプリが使いやすいか
- 自分が買いたい銘柄を取り扱っているか

SBI VCトレードは、SBIグループが運営する国内暗号資産取引所です。
ビットコインやイーサリアム、XRPなど複数の暗号資産を取り扱っており、積立暗号資産は500円から設定できます。
税金や値動きが不安な初心者でも、少額から取引の流れを確認しやすい点が特徴です。
初心者向けの国内取引所を比較
仮想通貨を始めるときは、1社だけで決めず、複数の国内取引所を比較しておくと安心です。
ここでは、初心者が候補にしやすい国内取引所を簡単に整理します。
SBI VCトレード

SBI VCトレードは、SBIグループが運営する国内暗号資産取引所です。
ビットコインやイーサリアム、XRPなどを取り扱っており、積立暗号資産は500円から設定できます。
税金や取引履歴の管理が不安な初心者は、まず主要銘柄を少額から購入し、取引の流れを確認するところから始めるとよいでしょう。
Coincheck

Coincheckは、アプリの見やすさや使いやすさを重視したい人に向いている国内取引所です。
初めて仮想通貨を購入する人でも操作しやすく、主要銘柄を確認しながら取引しやすい点が特徴です。
bitbank

bitbankは、取引所形式でアルトコインを売買したい人にとって候補になります。
ただし、銘柄を頻繁に交換すると税金計算が複雑になりやすいため、初心者は取引履歴を残しながら慎重に利用しましょう。
OKJ

OKJは、取扱銘柄やサービス内容を比較したい人にとって候補になる国内取引所です。
複数の銘柄に関心がある場合は、自分が買いたい暗号資産を取り扱っているかを確認しておきましょう。
bitFlyer

bitFlyerは、ビットコインを中心に始めたい人にとって候補になります。
まずは主要銘柄を少額で購入し、取引履歴や損益の見方に慣れておくと、税金面の不安も整理しやすくなります。
自分に合う取引所を確認したい人へ
国内取引所は、それぞれ取扱銘柄、手数料、スプレッド、積立対応、アプリの使いやすさが異なります。
税金が不安な人は、価格だけでなく、取引履歴を確認しやすいか、少額から始めやすいかも見ておきましょう。

よくある質問
仮想通貨は日本円に戻したときだけ税金がかかるのですか?
いいえ。
日本円に売却したときだけでなく、仮想通貨同士の交換や、仮想通貨で商品・サービスを購入した場合にも、利益が出ていれば課税対象になる可能性があります。
BTCからETHに交換しただけでも税金がかかりますか?
交換時点で、BTCの取得価額よりも時価が上がっていれば、利益が発生したと見られる可能性があります。
実際の計算には手数料や取得価額の計算方法なども関係します。
保有しているだけでも税金はかかりますか?
一般的には、売却・交換・使用などをせずに保有しているだけの含み益には、所得税はかかりません。
ただし、売却や交換をした時点で課税関係が生じる可能性があります。
今回の最高裁判決で仮想通貨税制が変わったのですか?
今回の判決は外貨取引に関するもので、仮想通貨そのものを対象にしたものではありません。
ただし、「円に戻していなくても、別の資産に交換した時点で利益が認識され得る」という考え方を理解するうえで参考になります。
仮想通貨の税金が不安な場合はどうすればよいですか?
取引履歴を保存し、売却・交換・使用の内容を整理しておくことが大切です。
実際の申告や判断に迷う場合は、税務署や税理士などの専門家に相談しましょう。
まとめ:仮想通貨は「円に戻していないから安心」とは限らない
外貨同士の取引をめぐる最高裁判決では、外国通貨で別の外国通貨や外貨建て有価証券を取得した場合、円換算で為替差益があれば所得が生じ得るという判断が示されました。
今回の判決は、仮想通貨そのものに関する判断ではありません。
しかし、仮想通貨投資家にとっても、「円に戻していないから税金はかからない」とは限らないという点を理解するきっかけになります。
仮想通貨でも、BTCからETHへの交換、XRPから別のアルトコインへの交換、NFTや商品購入への使用などで、利益が出ていれば課税対象になる可能性があります。
税金が不安な初心者は、まず国内取引所で少額から始め、取引履歴を確認しながらシンプルに管理することが大切です。
複数の海外取引所やアルトコインを頻繁に使い分けると、後から損益計算が難しくなる場合があります。
仮想通貨の税制は複雑で、今後変更される可能性もあります。
実際の申告や税務判断については、国税庁、税務署、税理士などの専門家に確認しましょう。
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出典・参考
- 最高裁判所:令和5年(行ヒ)第366号 所得税更正処分等取消請求事件 令和8年6月16日 第三小法廷判決
- 最高裁判所広報課:所得税更正処分等取消請求事件について
- 国税庁:暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(FAQ)
- 国税庁:暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について
- 金融庁:令和8年度税制改正の大綱の概要
- SBI VCトレード:暗号資産の積立とは
```