
仮想通貨を売買する主体が、人間からAIへ変わる時代が近づいているのかもしれません。
オンチェーン分析サービスを提供するNansenの共同創業者兼CEO、アレックス・スヴァネヴィク氏は、約2年以内に、取引を行うAIエージェントの数が人間のトレーダーを上回るとの見通しを示しました。
The Blockが米東部時間2026年7月28日、日本時間7月29日に報じています。
Nansenは、ブロックチェーン上の資金移動や大口投資家の動きを分析するサービスとして知られてきました。
現在は、AIへ質問して銘柄やウォレットを分析するだけでなく、そのまま仮想通貨やオンチェーン上の商品を取引できるサービスへ事業を広げています。
スヴァネヴィク氏によると、Nansenの取引機能を通じた累計取引高は、提供開始後から5億ドルを超えました。
ただし、この数字はThe Blockの取材で同氏が説明したもので、AIが人間より高い利益を出したことを示すものではありません。
同氏が予測したのも、AIの投資成績が人間を上回ることではなく、取引に使われるAIエージェントの「数」が人間のトレーダーより多くなることです。
この記事では、Nansen CEOの発言内容、AIエージェントが仮想通貨取引に使われる仕組み、普及が予想される理由、個人投資家が注意したいリスクを解説します。
AIを使って分析や取引を行っても、利益が保証されるわけではありません。
AIが誤った情報を出したり、市場が急変したりすれば、大きな損失につながる可能性があります。
「AIが選んだ銘柄だから上がる」「自動売買なら簡単に稼げる」と考えず、注文内容とリスクを利用者自身が確認することが重要です。
暗号資産を初めて購入する場合は、海外のAI取引サービスやレバレッジ取引へ進む前に、金融庁・財務局へ登録された国内暗号資産交換業者で、現物取引の仕組みを確認しましょう。
目次
- 1 Nansen CEO「2年以内にAI取引エージェントが人間を上回る」
- 2 AI取引エージェントとは何か
- 3 現在のNansen AIは完全自動売買ではない
- 4 完全自律型AIはまだ実験段階
- 5 なぜAI取引エージェントの数が増えるのか
- 6 取引高5億ドル超でもAIが勝った証拠ではない
- 7 AI取引で注意したい5つのリスク
- 8 日本から海外AI取引サービスを使う場合の注意点
- 9 売買回数が増えると取引履歴の管理も必要
- 10 AI取引を試す前に確認したいこと
- 11 初心者は国内登録業者で現物取引から確認
- 12 国内主要取引所5社を比較
- 13 あなたに最適な取引所は?
- 14 よくある質問
- 15 まとめ:AIの数が増えても投資判断の責任は人間に残る
- 16 出典・参考
Nansen CEO「2年以内にAI取引エージェントが人間を上回る」
The Blockによると、スヴァネヴィク氏は、約2年以内に人間より多くのAI取引エージェントが存在するようになるとの見通しを示しました。
Nansenは、ブロックチェーン上のデータを表示する分析サービスから、分析結果をもとに実際の取引まで行えるプラットフォームへ移行しています。
スヴァネヴィク氏が掲げる構想は、仮想通貨に限らず、幅広い資産をAIエージェントを使ってオンチェーン上で取引できる環境を作ることです。
The Blockの取材でスヴァネヴィク氏は、Nansen上で取引される上位15の無期限契約のうち、約10が暗号資産以外に関連する商品だと説明しています。
SpaceX、S&P500、金、銀、原油、ブレント原油などが含まれるとしています。
ただし、これらの無期限契約を取引しても、通常の証券会社でSpaceX株やS&P500構成銘柄、現物の金を保有することにはなりません。
原資産の価格を参照するオンチェーン上の商品であり、現物を保有する場合とは、株主としての権利、価格形成、流動性、規制、取引相手などが異なります。
また、スヴァネヴィク氏の発言は、Nansenを運営する経営者による将来予測です。
報道では、AIエージェントと人間のトレーダーをどのような基準で数えるのかは示されていません。
2年以内に必ずAIエージェントが人間を上回ると決まったわけではありません。
AI取引エージェントとは何か
AIエージェントとは、利用者から与えられた目的に沿って、情報収集、分析、判断、操作などを連続して行うAIシステムです。
質問に答えるだけのチャットAIとは異なり、外部のデータやサービスと接続し、複数の作業を進められる点が特徴です。
仮想通貨取引で利用する場合、AIエージェントは次のような作業を行います。
- 価格や取引高の変化を監視する
- 大口ウォレットの資金移動を追跡する
- 複数の銘柄やブロックチェーンを比較する
- 売買候補となる銘柄を抽出する
- 取引ルートやスリッページを確認する
- 条件に合った注文を準備する
- ポートフォリオの配分変更を提案する
従来の自動売買は、価格やテクニカル指標など、あらかじめ設定された条件に従って注文を出す仕組みが中心でした。
AIエージェントは、自然言語による指示を理解し、複数のデータを組み合わせて、状況に応じた提案や操作を行うことを目指します。
ただし、AIエージェントという言葉が指す範囲は広く、すべてのサービスが完全自動で売買するわけではありません。
AIが情報を整理するだけのサービスもあれば、注文内容を準備するサービス、利用者の確認後に取引するサービス、一定の条件内で自動執行するサービスもあります。
現在のNansen AIは完全自動売買ではない
現在のNansen AIでは、AIが分析や取引準備を行っても、注文を実行する前に利用者の最終確認が必要です。
Nansenは、この仕組みを「AIが共同操縦し、人間が最終判断する」という趣旨で説明しています。
利用者は、価格、数量、取引ルート、手数料、スリッページなどを確認してから取引を承認します。
Nansenは、5億件を超えるラベル付きブロックチェーンアドレスを分析に活用しています。
どのアドレスが取引所、ファンド、マーケットメーカー、大口保有者などに関係するかを分類し、ブロックチェーン上の資金移動を分かりやすくする仕組みです。
Nansenの公式ヘルプによると、現物取引はBaseとSolana、無期限契約取引はHyperliquidに対応しています。
取引画面では、Privyを利用した埋め込み型のNansen Walletを使用します。
既存の外部ウォレットをNansen Tradingへ直接接続・インポートすることはできませんが、外部ウォレットからNansen Walletへ取引用の資金を入金することは可能です。
利用者は、AIへ次のような質問や指示を出せます。
- 過去24時間で大口投資家の購入が増えた銘柄を確認する
- 保有銘柄の集中リスクを分析する
- 特定のウォレットで行われた取引を確認する
- 保有資産の一部を別の銘柄へ交換する準備をする
これまでは、分析サイト、ウォレット、分散型取引所などを行き来する必要がありました。
分析から注文準備までを一つの画面で進められれば、利用者の手間を減らせます。
完全自律型AIはまだ実験段階
Nansenが目指している完全自律型のAI取引エージェントは、現時点で一般利用者の資金を自由に売買する段階にはありません。
The Blockによると、Nansenは自律型エージェントをバックテストや模擬取引にかけ、実際の資金を扱う前の検証を続けています。
スヴァネヴィク氏は、あるAI取引エージェントが23ドルの利益を出す一方、AIモデルを動かす推論コストとして700ドルを使用した例も明らかにしました。
利益よりAIを動かすコストの方が大きく、現時点では採算性にも課題があることを示す事例です。
ただし、この数字は同氏が取材で紹介した一例であり、NansenのAI取引全体の平均成績や平均コストを示すものではありません。
AIが売買判断を出せることと、手数料やシステム費用を差し引いた後も利益を残せることは別です。
完全自律型の取引エージェントが一般利用者にも普及するには、精度だけでなく、運用コスト、誤発注対策、セキュリティ、責任範囲などを整える必要があります。
なぜAI取引エージェントの数が増えるのか
仮想通貨市場は24時間365日動いているため、継続的に市場を監視できるAIとの相性が良いと考えられます。
人間には睡眠や休息が必要ですが、AIは複数の市場、銘柄、ウォレットを同時に監視できます。
また、一人の利用者や一つの企業が、複数のAIエージェントを稼働させることも可能です。
たとえば、市場監視、ニュース分析、リスク管理、売買執行など、役割ごとに異なるAIを使い分けられます。
そのため、「AIエージェントの数が人間を上回る」という予測は、AIを利用する人の数が人間のトレーダー数を上回るという意味ではありません。
一人が複数のAIを使えば、利用者数が大きく増えなくても、稼働するエージェント数は増えます。
AI取引エージェントが普及すると考えられる主な理由は、次のとおりです。
- 大量のオンチェーンデータを短時間で整理できる
- 深夜や休日にも市場を監視できる
- 複数の銘柄やブロックチェーンを同時に比較できる
- 人間の恐怖や焦りに直接左右されず処理できる
- 一人や一社で複数のAIを動かせる
ただし、人間の感情を持たないことと、投資判断が正しいことは同じではありません。
AIへ与えた目的、指示、入力データが不適切であれば、誤った提案や取引を繰り返す可能性があります。
取引高5億ドル超でもAIが勝った証拠ではない
スヴァネヴィク氏によると、Nansenの取引機能を通じた累計取引高は5億ドルを超えました。
ただし、この金額はThe Blockの取材で同氏が説明した数字であり、AI取引の利益や運用成績を示すものではありません。
取引高には、購入と売却を繰り返した金額が含まれます。
同じ資金で何度も売買すれば取引高は増えるため、利用者の保有資産額や利益額とは一致しません。
現在のNansen AIでは、AIが情報を提示しても、取引の最終確認は人間が行います。
そのため、5億ドル超の取引高を「AIが自律的に売買した実績」や「AIが人間に勝った証拠」と受け止めるのは適切ではありません。
AI取引で注意したい5つのリスク
AIエージェントは便利ですが、利用者が投資判断を放棄してよい仕組みではありません。
仮想通貨市場では、誤った回答や設定が、実際の送金や注文につながる可能性があります。
1.AIが誤った情報を出す
AIは、質問の意味を誤解したり、不完全なデータをもとに回答したりする可能性があります。
銘柄名、ネットワーク、コントラクトアドレスを取り違えれば、意図していない資産を購入する危険もあります。
AIの説明が自然で分かりやすくても、内容が正しいとは限りません。
注文前に、銘柄、数量、ネットワーク、手数料、送付先などを利用者自身で確認する必要があります。
2.参考データが操作される
AIが分析するオンチェーンデータやSNS情報が、第三者によって意図的に操作される可能性があります。
複数のウォレットを使って取引が活発に見える状態を作ったり、有力投資家を装ったアドレスから資金を移動させたりすることも考えられます。
スヴァネヴィク氏も、AIエージェントの入力データが汚染・操作され、行動を誘導されるリスクへ言及しています。
表面的な取引量や資金移動だけで判断しないことが重要です。
3.レバレッジで損失が拡大する
Nansenは、Hyperliquidを通じた無期限契約取引にも対応しています。
無期限契約ではレバレッジを利用できるため、少ない証拠金で大きな金額を取引できます。
一方、価格が予想と反対に動けば、証拠金が短時間で減少し、ポジションが強制的に清算される可能性があります。
AIが注文を準備した場合でも、レバレッジによる損失や清算リスクはなくなりません。
4.ウォレットやスマートコントラクトのリスク
オンチェーン取引では、ウォレット、取引ルート、スマートコントラクトなどを利用します。
不正アクセス、署名内容の確認不足、スマートコントラクトの不具合、偽トークン、流動性不足など、中央管理型取引所とは異なるリスクがあります。
ブロックチェーンへ送信した取引は、原則として取り消せません。
AIが準備した注文でも、内容を確認せず承認しないことが大切です。
5.損失の責任は利用者に残る
AIの判断に従って損失が発生しても、AI自体が損失を補償するわけではありません。
サービスの利用規約では、最終的な投資判断や取引責任を利用者が負うと定められている場合があります。
「AIの提案に従った」という理由で、取引が取り消されたり、損失が返金されたりするとは限りません。
利用前に、利用規約、免責事項、資産管理方法、補償範囲を確認しましょう。
日本から海外AI取引サービスを使う場合の注意点
海外のAI取引サービスへアクセスできることと、日本で必要な登録を受けた事業者であることは別です。
金融庁は、海外事業者であっても、日本の居住者に対して暗号資産交換業を行う場合は登録が必要だと説明しています。
また、日本の居住者を相手に金融商品取引を業として行う場合も、日本で金融商品取引業の登録が必要です。
登録を受けていない事業者は、金融庁や財務局による検査・監督の対象ではなく、日本の制度による利用者保護を受けにくい可能性があります。
暗号資産だけでなく、株価や商品価格を参照する無期限契約を扱うサービスでは、商品内容に応じて金融商品取引法などの規制が関係する可能性もあります。
AI取引サービスを利用する前に、次の点を確認しましょう。
- どの会社がサービスを運営しているか
- 日本で必要な登録を受けているか
- どの取引所やプロトコルで注文が執行されるか
- 利用者の資産を誰が管理するか
- 注文前に最終確認できるか
- 不正アクセス時の補償があるか
- 日本からの利用を正式に認めているか
サービスが日本語に対応していたり、日本からウェブサイトへアクセスできたりしても、金融庁・財務局へ登録されているとは限りません。
売買回数が増えると取引履歴の管理も必要
AIエージェントが短期間に何度も取引すると、確認・保存しなければならない取引履歴も増えます。
国税庁は、暗号資産を売却または使用して生じた利益について、事業所得などに付随して生じる場合を除き、原則として雑所得に区分されると説明しています。
AIへ売買を任せても、税務上の記録や損益計算が不要になるわけではありません。
どの日時に、どの銘柄を、いくらで売買・交換したのかを確認できる仕組みが必要です。
複数のブロックチェーン、ウォレット、分散型取引所を利用すると、取引履歴の収集や日本円への換算が複雑になります。
無期限契約や株価・商品価格を参照するオンチェーン商品については、暗号資産の現物取引と税務上の扱いが同じとは限りません。
利用前に取引履歴を保存できるか確認し、判断が難しい場合は税務署や税理士へ相談しましょう。
AI取引を試す前に確認したいこと
AI取引を利用する場合は、最初から大きな金額や高いレバレッジを設定しないことが大切です。
AIがどのようなデータを根拠に提案し、どこで注文が執行され、どの程度の手数料が発生するのかを少額で確認しましょう。
主な確認事項は次のとおりです。
- 最初は少額の現物取引で試す
- 注文前の最終確認を有効にする
- 1回当たりの注文上限を設定する
- 1日当たりの損失上限を決める
- レバレッジを安易に利用しない
- 二段階認証や多要素認証を設定する
- 銘柄とコントラクトアドレスを確認する
- 取引履歴を保存する
- 利用規約と対応地域を確認する
完全自動化よりも、AIが情報整理と注文準備を担当し、人間が最終確認を行う使い方から始める方がリスクを把握しやすくなります。
AIを投資判断の代行者ではなく、情報整理を支援する道具として利用することが重要です。
初心者は国内登録業者で現物取引から確認
AI取引が普及しても、初心者がいきなり海外の無期限契約や自律型エージェントを利用する必要はありません。
まずは金融庁・財務局へ登録された国内暗号資産交換業者で、ビットコインやイーサリアムなどの現物取引を確認しましょう。
国内取引所を利用しても価格変動リスクがなくなるわけではありません。
一方、運営会社、登録状況、取扱銘柄、手数料、問い合わせ窓口などを日本語で確認しやすい点は重要です。
SBI VCトレード
大手金融グループ運営|少額積立から始めたい人向け
SBI VCトレードは、SBIグループが運営する国内暗号資産取引所です。
現物取引や積立などに対応しており、AI取引へ進む前に、主要銘柄の値動きを少額で確認したい人の比較候補になります。

Coincheck(コインチェック)
スマートフォンを中心に暗号資産を管理したい人向け
Coincheckは、スマートフォンアプリから暗号資産を購入・管理できる国内取引所です。
アプリを中心に利用したい人は、取扱銘柄、販売所と取引所の違い、売買時のコストを確認しましょう。

bitbank(ビットバンク)
取引所形式やアルトコインを比較したい人向け
bitbankは、ビットコインのほか、複数の暗号資産を取引所形式で売買できる国内取引所です。
注文画面やチャートを見ながら取引したい人は、対応銘柄、流動性、注文方法を比較しましょう。

OKJ
取扱銘柄の選択肢を確認したい人向け
OKJは、ビットコインをはじめ、複数の暗号資産を取り扱う国内取引所です。
銘柄数だけで判断せず、流動性、手数料、送金可否、各銘柄のリスクを確認しましょう。

bitFlyer(ビットフライヤー)
ビットコインを中心に確認したい人向け
bitFlyerは、国内で長くサービスを提供している暗号資産取引所の一つです。
現物取引、積立、取扱銘柄、各種手数料などを比較したうえで利用を判断しましょう。

国内主要取引所5社を比較

国内取引所を選ぶ際は、取扱銘柄や手数料だけでなく、販売所と取引所の対応状況、積立機能、入出金方法、アプリの操作性なども比較しましょう。
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よくある質問
Nansen CEOはAIが人間より投資上手になると言ったのですか?
いいえ。
スヴァネヴィク氏が予測したのは、約2年以内にAI取引エージェントの数が人間のトレーダーを上回ることです。
AIの収益率や投資成績が、人間を上回ると証明されたわけではありません。
現在のNansen AIは自動で仮想通貨を売買しますか?
現在のNansen AIでは、AIが分析や取引準備を行いますが、注文を実行する前に利用者の最終確認が必要です。
Nansenが開発する完全自律型の取引エージェントは、The Blockの報道時点ではバックテストや模擬取引を行っている段階と説明されています。
取引高5億ドルはAIが利益を出した金額ですか?
いいえ。
5億ドル超という数字は、Nansenの取引機能を通じた累計取引高としてCEOが説明したものです。
利用者の利益やAIの運用成績を示す数字ではありません。
23ドルの利益に700ドルのコストがかかったのですか?
スヴァネヴィク氏は、一つのAI取引エージェントでそのような事例があったと説明しています。
NansenのすべてのAIエージェントや取引を代表する平均値ではありません。
AIエージェントを使えば仮想通貨で利益を出せますか?
利益は保証されません。
AIの誤回答、市場の急変、手数料、スリッページ、データ操作、レバレッジなどによって損失が発生する可能性があります。
海外のAI取引サービスを日本から使っても大丈夫ですか?
アクセスできることと、日本の金融庁・財務局へ登録されていることは別です。
運営会社、登録状況、利用規約、資産管理方法、補償、対応地域を確認してください。
初心者もAI取引を始めるべきですか?
初心者は、まず国内登録業者の現物取引や積立で、暗号資産の価格変動と注文方法に慣れる方が安全です。
AIを利用する場合も、少額で試し、注文前の最終確認を有効にしましょう。
まとめ:AIの数が増えても投資判断の責任は人間に残る
Nansenのアレックス・スヴァネヴィクCEOは、約2年以内にAI取引エージェントの数が人間のトレーダーを上回るとの見通しを示しました。
Nansenは、オンチェーン分析だけでなく、AIによる分析から取引までを一つのサービス内で行える仕組みを拡大しています。
スヴァネヴィク氏によると、Nansenの取引機能を通じた累計取引高は5億ドルを超えました。
ただし、この数字は利用者の利益やAIの運用成績を示すものではありません。
現在のNansen AIでも、実際の取引前には利用者の最終確認が必要です。
完全自律型のAI取引エージェントについては、バックテストや模擬取引が続けられています。
スヴァネヴィク氏が紹介した一例では、23ドルの利益に対して700ドルの推論コストがかかったとされ、精度だけでなく採算性にも課題が残っています。
ただし、この一例をNansenのAI取引全体の平均成績として受け取ることはできません。
AIエージェントは、大量のデータを分析し、24時間市場を監視できる点で、人間を支援する道具になる可能性があります。
一方、誤情報、データ操作、レバレッジ、ウォレット、スマートコントラクト、税務記録など、新たなリスクも生まれます。
AIエージェントの数が人間を上回っても、AIが人間より投資上手になったことを意味するわけではありません。
一人が複数のAIを動かすこともできるため、エージェント数と利用者数を分けて考える必要があります。
AIへ投資判断を丸投げせず、少額取引、注文上限、損失上限、多要素認証、注文前の最終確認などを取り入れましょう。
暗号資産を始める場合は、まず金融庁・財務局へ登録された国内暗号資産交換業者を確認し、現物取引や少額積立から仕組みを理解することが大切です。
出典・参考
- The Block:Nansen CEO bets on AI agents to overtake human traders within 2 years
- Nansen:Nansen Agent
- Nansen:About Nansen Trading
- Nansen:Spot Trading
- Nansen:Hyperliquid Perps Trading
- Nansen:Security, Trust & Troubleshooting
- 金融庁:暗号資産に関する相談事例等及びアドバイス等
- 金融庁:詐欺的な投資勧誘等にご注意ください
- 国税庁:暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書
※本記事は、公開情報をもとにAIエージェント、暗号資産取引、Nansenのサービスに関する情報を整理したものです。特定の暗号資産、金融商品、取引所、AIサービス、投資行動を推奨するものではありません。AIによる分析や取引を利用しても利益は保証されず、価格変動、誤発注、レバレッジ、スリッページ、スマートコントラクト、不正アクセスなどによって損失が発生する可能性があります。海外サービスや分散型取引所を利用する場合は、運営会社、登録状況、利用規約、対応地域、資産管理方法を確認してください。暗号資産を取引する場合は、余裕資金の範囲で判断してください。