イーサリアムと同じスマートコントラクトを使えるEVM経済圏のハーモニー(Harmoney)は、イーサリアムからETHをブリッジする「ホライゾンブリッジ(Horizon Bridge)」がハッキングされたと発表。
約135億円相当の被害となっており、イーサリアム上のビットコイン(WBTC)やステーブルコインのUSDCやUSDT、AAVEなどの複数のトークンが盗まれた。
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ハーモニー(ONE)のブリッジコントラクトがハッキング
EVM経済圏と呼ばれるイーサリアムと同じスマートコントラクトを利用できるハーモニー(Harmoney)の公式によると、主な被害は下記の通り。
- 13100ETH
- 592WBTC
- 4120万USDC
- 998万USDT
- 607万DAI
- 553万BUSD
- 11万FXS(Frax Finance)
- 41.5万SUSHI(Sushiswap)
- 990AAVE(Aave)
- 562万FRAX(Frax Finance)
- 8462万AAG
ハッカーはビットコインやステーブルコインをロンダリング
ハーモニーの発表よると、ハッカーのアドレスは0x0d043128146654C7683Fbf30ac98D7B2285DeD00となっており、24日9:03AM時点では85837ETHを保有している。
ハッカーの送金履歴を分析すると、990AAVE以外のビットコインやステーブルコインを0x9E91ae672E7f7330Fc6B9bAb9C259BD94Cd08715に送金しており、すでにイーサリアム上の分散取引所ユニスワップ(Uniswap)で売却し、ETHを購入している。
ハッキングが行われたのは約12時間前で、ETH以外のトークンやステーブルコインはすでに約3時間かけてロンダリングをされ、ハッカーは被害額の大半をETHで保有している状態だ。
ステーブルコインなどの凍結
この理由としてドルと1:1の価値を持つステーブルコインは、発行元がハッカーのアドレスをブラックリストに入れて凍結することができるため、資金を退避させたと見られる。
またWBTCのようなUSDCやUSDTと同じ発行元を持つイーサリアム上のビットコインも、このようなハッキング報告で凍結される可能性があるため、即座に売却したと見られる。
このハッキング被害により、ハーモニー(ONE)上で発行されているETHやステーブルコインは価値の裏付けを失うことになるため、直接のハッキング被害を受けていないユーザーも資産を失ったことになる。セルシウスや3ACなどのデフォルト危機のある下落相場だが、ハッキング被害にも引き続き注意が必要だ。
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