【墨汁速報】仮想通貨ヘッジファンド3ACにより迫る連鎖倒産の危機 スリーアローズキャピタルの損失が膨らむ

イーサリアム投資で知られるスリーアローズキャピタル(Three Arrows Capital)は、セルシウス(Celsius)と同様にビットコインやイーサリアム、さらにはDeFiトークンなどの仮想通貨全体の暴落により多くのポジションがデフォルトや清算の危機を迎えている。

スリーアローズキャピタルの投資先であり、さらに資金の借り入れ先であるフィンブロックス(Finblox)がセルシウスと同様の措置となる仮想通貨の引出し制限と報酬の停止を発表した。

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フィンブロックスが報酬付与を3ACを理由に停止

フィンブロックス(Finblox)は最大年利90%の年利を提供する仮想通貨企業であり、今流行りのステーキング代行やブロックファイ(BlockFi)やセルシウスと(CEL)と同様にステーブルコインのレンディングを行うことができる企業だ。

フィンブロックスは日本時間16日、スリーアローズキャピタル(以下3ACとする)による借り入れの影響について発表。3ACはフィンブロックスへの出資も行っているとしており、最大年利90%を捻出するために3ACやその他8企業やプロトコルと提携することでリスクを分散してイールドを最大化していた。

3ACの損失やデフォルトに伴いすべてのユーザーは

・すべての報酬の払出しを停止
・1日の引出し制限を最大500ドル、月に1500ドルまで
・アフィリエイトと入金ボーナスの遅延
・新規ユーザーの仮想通貨アドレスの作成禁止

という厳しい制限を発表した。

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テザー社はセルシウスのポジションを清算

仮想通貨ヘッジファンドとして有名な3ACだが、同様にセルシウスネットワークもテザー社に巨額の借り入れがあったと2021年10月に報道されており、テザー社はセルシウスの借り入れポジションを清算していると発表している。

つまり今回の下落に伴いビットコインなどの担保として借り入れられていたドルに連動する仮想通貨「ステーブルコイン」のポジションを残してビットコインが売却されたことにより、損失が膨らんでいるということになるだろう。

 

仮想通貨ヘッジファンド起因の連鎖倒産の可能性浮上

1ヶ月で74000分の1以下に暴落し、ほぼ無価値となったテラのLUNA同様にこのような清算やデフォルトが既存金融に流動性の低い仮想通貨市場において、この清算は極端なボラティリティを発生することになり、清算によるフラッシュクラッシュが発生しやすくなっているのが現在のマーケット状況だ。

セルシウスと3ACは両者共に流動性に問題があるイーサリアム2.0ステーキング関連のstETHを運用していたことや、複数社からの借り入れがあったことからデフォルトによる連鎖倒産の可能性が上昇している。

さらにビットコインを担保にレバレッジをかける同様の手法で12.9万BTCを保有するマイクロストラテジーもビットコイン価格が暴落すると担保のビットコインを清算されてしまうため、今後も下落幅に注意をしていく必要があるだろう。

 

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