インドの仮想通貨(暗号資産)取引所「WaizirX」がハッキングされ、367億円以上のイーサリアム(ETH)やシバイヌコイン(SHIB)などが盗まれた。同仮想通貨取引所はこのハッキング被害後に仮想通貨の出金を停止しており、ハッカーはイーサリアム上の分散取引所ユニスワップ(UNI)などを介してロンダリングを行っている。
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インドの仮想通貨取引所で巨額ハッキング被害
インドの仮想通貨取引所であるWaizirXのイーサリアム上のマルチシグウォレットからETHやSHIBなどのミームコインが不正に送金され、合計で367.5億円相当の被害がオンチェーン分析からわかった。ハッカーはミキシングによって送金元を解読困難にさせるトルネードキャッシュを介して用意したアカウントを使用しており、現在5つのアドレスに渡って巨額の仮想通貨を有している。
このハッキングがオンチェーン上の動向で発覚した後、同仮想通貨取引所は
「弊社のマルチシグウォレットの一つが不正アクセスを受けたことを確認しており、現在調査を行っている。預かり資産の安全性を確保するために一時的に仮想通貨出金を停止した」
と発表している。
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— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) July 18, 2024
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補填の難しさと仮想通貨投資の注意点
このハッキング被害は2024年6月時点の預かり残高における45%を超える被害額となっており、DMMビットコインのハッキングのように補填は難しいと考えられるだろう。DMMビットコインも預かり資産の大半がハッキング被害で盗まれたと見られるも、グループの大きさという利点から損失額を補填して当分の運営費を含める資金調達を行うことができた。
だが大半の仮想通貨取引所は自己利益によるものであり、このような100%の補填が行われる例は非常に稀であると言えるだろう。特にFTXグループのようなバイナンスに迫った世界2位の仮想通貨取引所でさえ裏側はしれず、破産して仮想通貨を失い数年かけて弁済されるというケースも仮想通貨ではよくある話だ。
そのため仮想通貨取引所をウォレットとして使用するのは絶対のNG行為であり、仮想通貨投資家としては避けるべき注意点であると言えるだろう。
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