【墨汁速報】仮想通貨の入出金及び売買停止 3ACに800億円以上の貸付をしていたボイジャーデジタル

仮想通貨ローンなどのブローカー事業を行うボイジャーデジタル(Voyager Digital)は、仮想通貨ヘッジファンド「スリーアローズキャピタル(Three Arrows Capital)」の破産による債務整理報道後に入出金及び売買の停止を発表。

ボイジャーデジタルはスリーアローズキャピタルに800億円以上の貸付を行っており、6月末にこの貸付が債務不履行(デフォルト)していた。

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ボイジャーデジタルも仮想通貨入出金と売買停止

ボイジャーデジタル(Voyager Digital)は7月2日付けで「カスタマーアップデート」として入出金と売買の停止を発表した。

ボイジャーデジタルのステファン・エールリッヒ(Stephen Ehrlich)最高経営責任者(CEO)によると、「本日付けでボイジャーは一時的に売買、入出金及び仮想通貨報酬の停止という難しい決断をする必要がある。しかし、この決断は現在のビットコインやイーサリアムの暴落において重要な判断だと信じており、ボイジャーの価値を維持するために提携企業と他の戦略を見出すための余裕を与えてくれる」としている。

スリーアローズキャピタル遂に米国で破産申請

ボイジャーデジタルが入出金を停止した一番の原因である仮想通貨ヘッジファンドのスリーアローズキャピタルがニューヨーク州マンハッタンで日本時間2日早朝に破産申請を行った。

ボイジャーデジタルはアラメダベンチャーから2億ドルと15000BTC、合計で約5億ドル(約676億円)の運転資金を調達していたものの、スリーアローズキャピタルへの貸付は現在のレートで約6.5億ドルとなるため、1.5億ドル以上の負債を負っていることになる。

スリーアローズキャピタルのチャプター15申請により、3AC債権者は同ヘッジファンドのイーサリアム上での分散金融DeFiでの運用資産などを差し押さえできないのだ。つまりボイジャーデジタルは債権者となっており、預入をしていたユーザーへ資金を返済できない状態となっているとみられる。

スリーアローズキャピタルの破産によりこれらの仮想通貨レンディング企業の連鎖倒産懸念がより広がり、仮想通貨市場の回復を入出金と売買停止をすることで待つ体制となるだろう。

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