仮想通貨は何日上がれば「冬明け」?BTC急騰でも強気相場と言い切れない理由
仮想通貨は何日上がれば「冬明け」?BTC急騰でも強気相場と言い切れない理由

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※本記事は、2026年8月21日時点で確認できたGlassnode、KuCoinなどの公開情報をもとに作成しています。

※暗号資産の価格や市場環境は常に変動します。本記事は特定の暗号資産の購入・売却を推奨するものではありません。

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2026年8月20日、ビットコイン(BTC)が急騰し、一時7万2,000ドル台まで上昇しました。

KuCoinが同日朝に公開した市場まとめでは、BTCは24時間で約8.8%上昇。

Ethereum(ETH)やSolana(SOL)などにも買いが広がり、ミームコインのBOOK OF MEME(BOME)は約45.1%上昇しました。

その後もBTCは上昇し、KuCoinが同日後に公開した市場レポートでは、一時7万2,000ドル台まで上昇しています。

 

ここまで仮想通貨市場全体が上がると「もう仮想通貨の冬は終わった?」「3日くらい上がれば強気相場?」「1週間上がり続ければ冬明けと考えていい?」

と気になる人もいるでしょう。

 

結論からいうと、「何日上がれば仮想通貨の冬が終わる」という決まった基準はありません。

3日連続で上昇しても、1週間上昇しても、その後すぐに価格が戻れば、弱気相場の途中で起きた一時的な反発だった可能性があります。

実際、2026年5月にもBTCは一時8万2,000ドル付近まで大きく反発しましたが、その後13%下落しました。

Glassnodeは後に、この上昇を本格的な強気相場への転換ではなく、弱気相場中の反発を意味する「bear bounce」だったと分析しています。

 

では、本当に「冬が終わった」と判断するには何を見ればいいのでしょうか。

この記事では、8月20日のBTC急騰をきっかけに、仮想通貨の弱気相場が終わるサインを初心者向けに解説します。

 

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結論:「何日上がれば冬明け」という基準はない

まず知っておきたいのが、「仮想通貨の冬」という言葉に公式な終了条件があるわけではないことです。

一般的には、BTCをはじめとする暗号資産価格が長期間低迷し、市場への資金流入や投資家の関心も弱まった状態を「Crypto Winter(仮想通貨の冬)」などと呼びます。

しかし、「BTCが3日連続で上昇した」「1週間で20%上昇した」「7万ドルを超えた」といった一つの条件だけで、弱気相場の終了が決まるわけではありません。

 

Glassnodeも、弱気相場からの回復を判断するための指標をまとめたレポートで、相場転換を見極めるための「万能な一つの指標はない」としています。

価格の長期トレンドだけではなく、オンチェーン活動、投資家の利益・損失、供給構造、資金の動きなど、複数の要素が同じ方向へ改善しているかを見る考え方です。

つまり重要なのは「何日上がったか」よりも、「上がったあとも強い状態を維持できるか」です。

2026年5月にもBTCは8万2,000ドルまで上がっていた

今回の相場を考えるうえで参考になるのが、わずか数カ月前の2026年5月です。

BTCは5月に大きく反発し、一時8万2,000ドル付近まで上昇しました。

8月20日の急騰後の水準を上回る価格です。

 

当時Glassnodeが注目していたのが「True Market Mean(トゥルー・マーケット・ミーン)」と呼ばれる価格モデルでした。

GlassnodeはTrue Market Meanについて、活発に取引されているBTC供給の平均的な取得コストを追う指標として扱っており、過去の相場では弱気・強気の市場環境を分ける重要な水準の一つになってきたとしています。

2026年5月20日時点では、その水準は約7万8,300ドルでした。

 

BTCは一時8万2,000ドルまで上昇し、True Market Meanを上回りました。

一見すると「重要な価格を突破したのだから、強気相場に戻ったのでは?」と思える状況です。

しかしGlassnodeは、True Market Meanを回復することは強気転換に向けた必要条件の一つではあるものの、それだけでは十分ではないと分析していました。

過去のサイクルでは、信頼できる強気相場への転換を確認するまでに、数週間から数カ月にわたってこの水準付近で価格を維持する場面が見られたとしています。

 

重要な価格を一度突破することより、「突破したあとに崩れないこと」が重要だったわけです。

その後13%下落。8万2,000ドルへの上昇も「冬明け」ではなかった

その後、相場は再び下落しました。

Glassnodeが6月3日に公開したレポートでは、BTCは直前の7日間で約13%下落し、6万7,000ドル付近まで戻っています。

5月には一時8万2,000ドルまで上昇していたにもかかわらずです。

 

Glassnodeが注目したのが、投資家が利益を確定した金額と損失を確定した金額のバランスを見る「Realized Profit/Loss Ratio」です。

短期の7日移動平均では5月の上昇局面で利益確定が大きく増えたものの、より長期の90日移動平均は、本格的な強気相場の資金フローで見られる基準まで上昇しませんでした。

Glassnodeはこうした動きから、8万2,000ドルまでの上昇を「bear bounce(弱気相場中の反発)」であり、構造的な強気相場への転換ではなかったと分析しています。

 

この事例を見ると、BTCが10%以上上昇したり、大きな価格の節目を突破したりしても、それだけで弱気相場が終了したとは判断できないことが分かります。

「冬明け」を考えるときに確認したい4つのポイント

では「何日上がったか」ではなく、何を確認すればよいのでしょうか。

初心者向けに整理すると、次の4つが分かりやすいでしょう。

 

見るポイント 確認したいこと
価格 重要な価格帯を回復したあとも維持できているか
現物市場 一時的な急騰だけでなく、継続的な現物買いが入っているか
資金流入 ETFなどを含め、市場へ資金が継続して入っているか
市場全体 BTCだけではなく、主要アルトコインなどにも買いが広がっているか

 

なかでも比較的分かりやすいのが、「回復した価格帯を維持できるか」です。

急騰して重要な価格を一時的に上回っても、数日後にすぐ元の価格帯へ戻れば、一時的な反発だった可能性があります。

200日移動平均線も長期トレンドを見る材料の一つ

長期的な相場を見るときによく知られているのが「200日移動平均線」です。

200日移動平均線は、過去200日間の価格を平均して作られる線で、日々の急騰・急落よりも大きな価格トレンドを見るために利用されます。

 

Glassnodeが2023年に公開した弱気相場からの回復を分析するフレームワークでも、200日移動平均線を利用した「Mayer Multiple」などが、複数ある判断材料の一部として採用されています。

Mayer Multipleは、BTCの現在価格が200日移動平均線からどの程度離れているかを見る指標です。

Glassnodeはこれをオンチェーン上の取得価格やネットワーク活動、利益・損失などの指標と組み合わせて分析しています。

 

そのため「200日移動平均線を超えれば冬明け」と単純に考えるのではなく、長期トレンドを見る材料の一つとして使う方が適切です。

一つのテクニカル指標だけではなく、価格の維持や資金流入などもあわせて確認する必要があります。

価格だけでなく「本当に買われているか」も重要

もう一つ重要なのが、上昇の中身です。

BTCは現物市場だけではなく、先物などのデリバティブ市場でも大量に取引されています。

そのため、価格下落を予想していたショートポジションが大量に清算されると、買い戻しによって短期間に価格が急上昇する場合があります。

 

このような急騰では、価格だけを見ると非常に強い相場に見えることがあります。

しかし、現物市場の買いが十分に伴わなければ、上昇が長続きしない可能性があります。

実際、Glassnodeは2026年5月20日時点で、BTC価格が回復する一方、現物市場の需要が弱まり、米国の現物ETFへの資金流入ペースも鈍化していると指摘していました。

「価格が上がったか」だけでなく、「新しい買いが入り続けているか」まで見ることが、強気相場への転換を考えるうえで重要です。

BTCだけでなくアルトコインまで上がるのは良いサイン?

8月20日の相場ではBTCだけではなく、ETHやSOL、XRPなどにも買いが広がりました。

さらにBOMEなど一部のミームコインは、BTCを大きく上回る上昇率となっています。

市場参加者がBTCだけでなく、より値動きの大きな暗号資産まで買っていることは、市場のリスク選好が改善した可能性を見る一つの材料にはなります。

 

ただし「アルトコインやミームコインまで上がった=冬明け」ではありません。

弱気相場の途中でも、一時的な反発によって小型暗号資産がBTC以上に急騰することがあります。

市場全体への買いの広がりはプラス材料の一つですが、その状態が継続するのかを見る必要があります。

では「1週間上がれば安心」と考えていい?

ここまで読むと「では最低でも1週間くらい上がればいいの?」と思うかもしれません。

しかし、1週間という期間にも明確な根拠はありません。

 

2026年5月のGlassnodeの分析では、True Market Mean付近で信頼できる強気相場への転換を確認するまでに、過去のサイクルでは数週間から数カ月の値固めが見られたとしています。

つまり、数日間の急騰を見るだけではなく、重要な価格帯を回復したあともその水準を維持し、現物買いや資金流入が続くかを見る方が重要です。

「3日か、7日か」という日数より「上がったあとに市場の状態が改善したまま維持されるか」を見る必要があります。

【独自分析】注目したいのは「急騰した日」より「その後の押し目」

今回のような急騰相場では、「何日連続で上がるか」に注目しがちです。

しかし、弱気相場の終了を考えるのであれば、むしろ注目したいのは急騰したあとの値動きです。

 

弱気相場でも、売られすぎた反動やショートポジションの買い戻しなどによって、短期間に大きく価格が戻ることがあります。

そのため、急騰そのものは弱気相場でも起こります。

一方、本格的に市場環境が変化しているのであれば、一度上昇したあとに調整があっても、それまでの安値へ簡単には戻らず、以前より高い価格帯で売買が続くことが期待されます。

 

今回であれば、8月20日に回復した価格帯から大きく押し戻されるのか、それとも以前より高い価格帯を維持できるのかが一つの注目点になります。

「3日上がったか、7日上がったか」より、「急騰後の調整でどこまで下がり、どの価格帯を維持できるか」を見る方が、冬明けを考えるうえでは重要でしょう。

8月20日のBTC急騰で「冬明け」といえる?

では、今回の8月20日の急騰はどう考えればよいのでしょうか。

8月20日にはBTCが一時7万2,000ドル台まで上昇し、ETH、SOL、XRPなどにも上昇が広がりました。

直前まで低迷していた市場にとって、ポジティブな変化です。

 

一方、8月21日時点では大きな急騰から十分な時間が経過しておらず、今回回復した価格帯を維持できるかはまだ確認できません。

Glassnodeが8月3日に公開した市場分析では、BTCは約6万2,600ドルまで下落し、現物市場の勢いが弱く、デリバティブ市場にも慎重な姿勢が残っていました。

一方で、ETFへの週間資金流入や取引量は回復し、オンチェーン活動にも改善が見られており、市場には強弱両方の材料が存在していました。

Glassnodeは当時の市場について「transitional phase(移行局面)」にあるとし、長期保有者の底堅さやオンチェーン活動、ETF需要が支えになる一方、現物市場の弱さなどが市場全体の確信度を抑えていると分析しています。

 

そこから8月20日に大きな反発が起きたことは、市場環境の変化を見るうえで重要です。

ただし、8月20日の急騰は「冬明けの可能性を考え始める材料」にはなっても、8月21日時点で本格的な強気相場への移行が確認されたとまでは言えません。

今後、今回回復した価格帯を維持できるのか、現物市場の買いや資金流入が続くのかを確認する必要があります。

まとめ:仮想通貨の冬は「○日上昇」で終わるわけではない

BTCが数日間大きく上昇すると、「弱気相場が終わったのでは」と期待したくなります。

しかし、仮想通貨市場には「3日上がれば冬明け」「1週間上がれば強気相場」といった決まった基準はありません。

 

2026年5月にはBTCが一時8万2,000ドルまで上昇しましたが、その後7日間で13%下落し、Glassnodeは8万2,000ドルへの反発を弱気相場中の反発だったと分析しました。

この事例からも、短期間の上昇率だけで相場の転換を判断することの難しさが分かります。

 

仮想通貨の「冬明け」を考えるなら、何日上がったかではなく、重要な価格帯を回復したあとも維持できるか、現物買いや資金流入が続くか、市場全体へ上昇が広がっているかを確認することが重要です。

8月20日の急騰は大きな変化ですが、本当に強気相場へ移行したのかどうかは、急騰した日ではなく、その後の値動きを含めて判断する必要があります。

 

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出典・参考

 

※暗号資産の価格や市場環境、各種指標は常に変化します。本記事に掲載している数値や市場分析は、各情報元が公表した時点のものです。

※テクニカル指標やオンチェーン指標は将来の価格を保証するものではありません。一つの指標だけで投資判断を行わず、最新情報やリスクを確認してください。

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