エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は、外国から同国に投資する人々に市民権を与えたいと考えています。ブケレ大統領はこのほどツイッター上で、数々の法改正を議会に提出したことを明らかにしました。その中で最も重要な提案として、お役所業務の撤廃、官僚主義の削減、税制優遇措置の創設、そして最重要法案である同国に投資したいとする外国人に市民権を提供するといった内容を投稿しています。
3月には10億ドル規模のビットコイン債券発行へ
ブケレ大統領はこれら法案の意義について、世界が「専制政治」に陥っている中で、「われわれは自由のための天国を創造する」とツイートしました。
エルサルバドルは昨年9月、世界で初めてビットコインを米ドルと同様の法定通貨と認めました。世界銀行や国際通貨基金(IMF)などほぼすべての国際機関が、ビットコインを法定通貨とする影響に警告を発し続けていますが、エルサルバドルは国内総生産(GDP)が歴史上最高の10%超の成長率を記録したと伝えられています。
ブケレ大統領は、その成果を次のようにツイートしています。
「エルサルバドルのGDPは2021年、10.3%成長した。そして今、輸出(経済成長の主たる原動力)は、2021年1月との比較で今年1月に13%成長した。今年はさらに新たな2桁の成長率を達成することになるのか?ところで、エルサルバドルは2021年以前に、2桁のGDP成長達成したことはない」(2月20日)
エルサルバドルは、10億ドル規模のビットコイン・ボルカニック債(Bitcoin Volcanic bonds)を3月中に発売する準備を整えています。債券から得られる資金は、世界初のビットコインシティ(Bitcoin city)の建設に支出されます。
ビットコイン導入に対する米国の動きを非難
ブケレ大統領は、ビットコイン(BTC)の導入の旗振り役になってきましたが、今度は国際政治で物議をかもす人物となりました。と言うのも最近、超党派の米国上院議員グループは、エルサルバドルがビットコインを法的通貨として採用することによってもたらされるリスクを軽減するため、新たな法案を提出しました。
ブケレ大統領はこの件に関してツイッターで、米国による内政干渉と思われる法案を非難して、「われわれはあなた方の植民地ではない」と次のようにツイートしました。
「OK、ブーマー。あなた方は主権国家、独立国家に対して管轄権を持っていない。われわれはあなた方の植民地、あなた方の裏庭でも前庭でもない。われわれの内政に関わらないでもらいたい。コントロールすることができないものをコントロールしようとしないでもらいたい」
参考
Twitter:Nayib Bukele
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