オーストラリアの学術研究者はこのほど、イーサリアム(ETH)はビットコイン(BTC)より優れたインフレヘッジ特性を持ち、イーサリアムはビットコインより長期的に優れた「価値の保存を提供する」との結論を公表しました。
EIP-1559アップグレード以後のイーサリアムは価値の保存として期待
オーストラリアの4人の研究者は、ブロックチェーンコードを簡単に微調整すると、暗号資産(仮想通貨)はデフレ傾向という特質に変わり、優れた資産保存としての役割を果たすチャンスが高まるとの結論に達しました。
研究者らは、シドニー工科大学のエステル・フェレス・ビニャス(Ester Felez-Vinas)、マッコーリー大学のショーン・フォーリー(Sean Foley)、西オーストラリア大学のジョナサン・カールセン(Jonathan Karlsen)、シドニー大学のジリ・スベック(Jiri Svec)の4氏。4氏は、イーサリアムブロックチェーンの最近のアップグレード(EIP1559)は、価値の保存としてのビットコインブロックチェーンの一歩先を進んでいる可能性があると述べています。
アップグレードを通じて、ETH取引手数料の一部がバーン(焼却)され、時にはマイニング(採掘)量より速い速度で燃やされています。EIP-1559のアップグレード以降のETH生成率を年換算すると、総供給量の増加率は0.98%に過ぎず、BTCの1.99%の半分に届きません。
アップグレード後、5000億円以上バーンされる
研究者らは結論として、「イーサリアムはビットコインより優れたインフレヘッジの特性を提供し、「イーサリアムはビットコインより優れた長期的な価値の保存を提供する」との結論に達しました。
イーサリアムブロックチェーンに関する情報確認できるイーサチェーン(Etherchain)のデータによると、EIP-1559アップグレードが8月に公開されて以来、ETHは合計109万7,440枚がバーン(焼却)されています。その金額は5,000億円以上になります。
【参考】
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