イーサリアム2.0のBeacon ChainメインネットがEpoch74240を迎え、初となる大型アップデート「アルタイル」ハードフォークが実装された。テストネットでは8月に既にテスト実装されており、メインネットでの実装予定が10月27日前後となっていた。
祝:イーサリアム2.0初の大型アップデート“アルタイル(Altair)”が無事メインネットに実装しました。#イーサリアム #仮想通貨 #Ethereum #ETH2 #Alrait #アルタイル #ETH #暗号資産 pic.twitter.com/uHhHbMpFHH
— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) October 27, 2021
ETH2アルタイルとは?
イーサリアム2.0のアルタイル(Altiar)とは、Beacon Chainの初の大型アップデートであり、ライトクライアント実装のための準備やバリデータ報酬の整備などを行う変更内容の他に、イーサリアム発明者のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buteri)氏が提案していた「イーサリアム2.0でのハードフォークのテストとなるHF1」と同じ意味が込められている。
イーサリアムはこれまでに多くの大型アップデート(ハードフォーク)を行ってきたが、新規チェーンに移るために今後より大きなアップデートを行うための練習的な意味も大きいということだ。
「アルタイル」ETH2メインネットに実装
Epoch74240の2375680スロット(ブロック)にイーサリアム2.0が到達し、アルタイルハードフォークが実行された。アルタイル実装前後はエクスプローラーなどでの同期に少し時間がかかったものの、現時点では正常に稼働している。
現在はEpoch74241とEpoch74242が無事ファイナライズされており、アルタイル実装は成功ということになるだろう。その一方でバリデータの参加率が99%~であったのに対し、95%まで下落していることから約5%のバリデータがアルタイルハードフォークの用意をしていなかったことが分かる。
ETH2バリデータは即座にアップデート対応を
イーサリアム2.0では現在800万ETHを超えるステーキングがされており、25万を超えるバリデータがネットワークをセキュアに保っている。一方でバリデータのオンライン率が約5%下がったということは、約12500バリデータがアルタイルハードフォークに参加していないことになる。
ステーキングサービスやKraken、Binanceなどのステーキング仲介をしている場合、ステーキングサービス提供側に依存するため特に対応を行う必要はない。一方でイーサリアムファンデーションのローンチパッドを介して自己ノードを立てて32ETHをステーキングしている場合、クライアントを再起動するなりしてクライアントをv2.0.0以上にアップデートしておく必要がある。
アップデートをしていない場合、アルタイル側のチェーンではInactivity Leakによるペナルティと最悪の場合スラッシュされてしまうために注意が必要だ。心配な場合はバリデータクライアントとBeacon Nodeを再起動してバージョン確認をしておくといいだろう。