数字で見るポリゴン(Polygon)の開発エコシステム

今年に入ってから急成長を遂げたポリゴン(Polygon)。分散型金融(DeFi)やノン・ファンジブル・トークン(NFT)でポリゴンを普段から利用されている読者も多いのではないでしょうか。

今回はそんなポリゴンの開発エコシステムについて数字で俯瞰的に見てみましょう。

開発者の数が急成長

主要なブロックチェーン開発者向けプラットフォームあるアルケミー(Alchemy)によると、ポリゴンは2021年に指数関数的な成長を遂げ、最近ではポリゴンを使用するチームの数が2ヶ月ごとに倍増しているとのことです。

アルケミーで6月21日から10月21日までのポリゴンのツールを使っているチームの数を示したのが下記のグラフです。やや目盛りが大雑把ですが縦横それぞれ等間隔になっている前提で、一番利用者が低い時点400程度から2400まで増加しています。

Polygonデータ
出典:Polygon公式ブログ

分散型金融(DeFi)やノン・ファンジブル・トークン(NFT)のエコシステムの拡大と共にガス使用量も上昇し、イーサリアムのスケーリング需要が高まるなか、ポリゴンを採用しているプロジェクトも増えたことが、イーサリアムのガス代低下の要因の一つになっているとポリゴンチームは同社のブログで分析しています。

ポリゴンのDApps数も増えている

アルケミーによると、2021年10月時点で約3,000のDappsがポリゴン上に構築されています。昨年の同時期には30もなかったことを考慮すると、この一年でいかに大きく飛躍したかがよく分かります。大手のアプリケーション、例えばSushiやAavegotchi、Arc8などもポリゴンネットワークに対応しており、スケーリングソリューションとして活用されています。

またポリゴンに対応しているプロジェクトのうち、イーサリアムとポリゴンの両方で構築されたものが38%で、ポリゴンの上でのみ動作するプロジェクトが62%存在します。元々イーサリアムで構築していたプロジェクトがポリゴンも活用しているケースもありますが、それ以上に多くのチームが最初からポリゴンのみでサービスを構築する選択をしているといえるでしょう。

アルケミー社の共同創業者兼CTOであるジョー・ラウ(Joe Lau)氏は、「ポリゴンのエコシステムと開発者の質の高さに驚かされてきましたが、このような急成長はただただ素晴らしいとしか言いようがありません。アルケミーは、ポリゴンの開発者を支え、この爆発的成長の一助となれることを誇りに思います」と述べています。

2021年10月は特に好調

アルケミーによると、10月時点での前月比の利用率の伸びは145%に達し、前月比で+61%のチームがポリゴンを使って開発しているとのことです。

アルケミーは、開発ツールやAPI、ノード用インフラストラクチャなどを提供しており、開発プロセスを効率化する人気の開発者ツールです。ポリゴンへのアクセスも、アルケミーでログイン後にイーサリアム+L2のエコシステムを選択すると、「Polygon Developer Portal」から簡単に開発を始められます。

アルケミーのダッシュボード
アルケミーのダッシュボード画面

ポリゴンの共同設立者であるサンディープ・ネイルワル(Sandeep Nailwal)氏は、「アルケミーが提供するツールやインフラはブロックチェーンを使った開発をより手軽なものにし、ポリゴンを使う開発者にとっても必須のツールとなっています。最新のデータからも開発者たちがそれに気づいていることが分かります。さらに多くの開発者が簡単にポリゴンを使った開発ができるようになればマスアダプションというゴールにさらに一歩近づくことができます」とコメントを寄せています。

参考
・Growth of Polygon Developer Ecosystem Explosive, Alchemy Data Shows
Polygon PoS in Numbers

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