【墨汁速報】香港は中国本土の仮想通貨禁止に反して規制緩和を検討 個人投資家の資金流入となるか?

仮想通貨を全面的に禁止した中国本土に対し、高度な自治によって異なる香港は個人投資家にビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨に直接投資を可能にする考えを17日に行われたカンファレンス「インベスト香港(InvestHK)」で明かした。

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香港は中国本土に反して仮想通貨投資を推進か

17日に開催されたカンファレンス「インベスト香港(InvestHK)」に登壇した香港証券先物委員会(SFC)のフィンテックユニット代表のエリザべス・ウォン氏は、「1国に2つのシステムを持つ中国において、仮想通貨に関する独自の規制をを導入することができる。香港証券先物委員会は個人投資家が直接仮想通貨に投資できるように許可する方針を検討している。」と述べ、中国本土との違いを強調した。香港は仮想通貨取引を強く制限しており、エリザべス・ウォン氏によるとこの規制を緩和する方針だということになる。

中国の仮想通貨禁止と取締

社会主義国家の中国において多くの検閲と禁止制限があるなか、自国の資産流出を懸念して2017年に仮想通貨の売買及び資金調達(ICO)を禁止し、仮想通貨取引所を閉鎖した。さらにOTC取引(相対取引)でアンダーグラウンド市場が継続していたが、2021年に再度警告を行いマイニングなどにも厳しい取り締まりを行っている。

このような「中国本土」の仮想通貨に対する検閲と禁止に反し、高度な自治が行われている香港ではDeFi(分散金融)などで得られる大きな利益を享受するために「フィンテックへのアクセスを加速する」方針だということになる。

香港での仮想通貨規制

香港では中国本土の仮想通貨全面禁止と異なり、ライセンスを取得することで仮想通貨取引所を運営することが可能だ。一方で香港で仮想通貨取引を行うには「プロフェッショナル」のみが許可されており、法律上でのプロフェッショナル投資家はポートフォリオで800万香港ドル(約1億5,000万円)を有している必要がある。したがって個人投資家には高い敷居となっているのが現状だ。ウォン氏によると香港では4年間にわたる仮想通貨規制の経験を持ち、このような強い規制から緩和へのグッドタイミングであると考えているという。

また香港政府は「世界的仮想通貨の中心に香港を発展させるというビジョン」を新たに発表している。チャイナマネー完全復活とはならないものの、規制緩和における資金流入は仮想通貨市場に新たな資金を投入することとなり、中長期で大きな影響を与えるだろう。

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