機関投資家はイーサリアム(ETH)をどのように見ているか

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機関投資家はイーサリアム(ETH)をどのように見ているか

イーサリアム(Ethereum)の利用用途はDeFi(分散型金融)やNFTを中心に拡大して、エコシステムはますます活発になっています。

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それに伴い、ETHは強気相場が継続していますが、今回のコラムでは機関投資家がETHをどのように見ているかを解説します。

グレースケール(Grayscale)のETH投資信託のAUMは拡大

機関投資家によるETHの購入、関心も高まっています。2021年2月にはCMEでイーサリアムの先物取引が開始しました。米国の規制された先物取引としては、ビットコインに続き2つ目の暗号資産先物で、イーサリアムの投資の窓口が増えたことを指します。また米商品先物取引委員会(CFTC)の承認も経ていることで、ETHに証券性があるかの議論は通過して晴れてコモディティとして認められたと言えます。

グレースケール(Grayscale)は米国で最も主要な暗号資産投資信託ですが、ETHの残高は伸び続けています。昨年10月から今年4月の約半年間で信託のAUM(Asset Under Management)が20倍になっています。

2021年5月には、米ニューヨークの投資運用会社ARK Investmentも、グレースケールのイーサリアムの投資信託を購入したことを開示しました。

ARK Investmentは、ETF(上場投資信託)を運用し、ビットコイン(グレイスケールを経由したGBTC)やコインベース株式などを保有し暗号資産に強気な運用会社として知られます。2014年に設立された投資会社でありながら、2015年に300ドル台のビットコインを購入した実績もあります。

カナダのイーサリアムのETFは3つとも順調

2021年カナダにおいては、ETHのETFが3つ上場をしてトロント証券取引所で取引が開始されています。

  • CI Galaxy Ethereum ETF (ティッカー: ETHX):AUM 90M CAD
  • Purpose Ether ETF(ティッカー:ETHH):AUM160M CAD
  • 3iQ CoinShare Ether ETF (ティッカー:ETHQ):AUM 266 CAD

AUMはいずれも2021年5月下旬現在の数値ですが、4月上場をしたあとの資金流入は好調であると評価できます。

カナダでETHのETFが広がるにつれて、米国SEC(証券取引委員会)もETFを許可するにあたり背中を押す効果もあるのではないかと期待されています。米国では、2021年5月時点で、VanEckとWisdomTreeの2社がETHのETFを申請して審査中のステータスです。

機関投資家のETHの注目は高まっており、一例として、ゴールドマンサックス社の『Global Macro Research』レポートでは、「ETHはBTCよりも汎用性が高く、有力な価値貯蔵としてBTCを超える可能性が高い」と言及されています。機関投資家からもイーサリアムのネットワークの性質やETHのアセットの性質について理解が高まりつつあると言えます。

PoS移行で環境問題懸念の観点でも追い風

また、投資家の視点で見ると、イーサリアムはPoS(プルーフ・オブ・ステーク)に移行をすることでも将来的に好感されることも考えられます。

環境問題運動家からのビットコインをはじめとしたPoW(プルーフ・オブ・ワーク)の消費電力を問題視する声は大きいです。イーロン・マスク氏がこの点に言及して、2021年5月に暗号資産市場が暴落したきっかけの一つにもなりました。伝統的な機関投資家もESG投資は当たり前になり、株式への投資であれば環境問題に関心を持たない企業は資金を集めにくくなっています。PoWと環境問題の関係は長い問題になるでしょう。

この点において、イーサリアムはEthereum 2.0に移行して、PoWを廃止してPoSへ移行するスケジュールが計画されています。将来的に環境問題に配慮する機関投資家であれば、ビットコインよりイーサリアムへの投資や利用の方がしやすいということも将来的にはあり得るでしょう。イーサリアム財団(Ethereum Foundation)はPoSに移行することで 99.95%の消費電力を削減できると研究も発表しています。

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まとめ

このようにイーサリアムは現在個人投資家だけでなく、機関投資家からも注目されています。2021年上半期は非常にパフォーマンスが良かったETHでしたが、下半期の動きも注目です。

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平野 淳也(HashHub CEO)
大学在学中に起業した服飾事業を2016年に譲渡。現在は貿易業、ビットコインなど暗号通貨投資、ベンチャー投資などを行っている。仮想通貨については投資、世界をどのように変えていくのか両面から考える。ツイッター@junbhiranoでも情報発信中。