ソラナ(Solana)上の注目DEX、オルカ(Orca)の使い方を解説

今回はソラナ(Solana)上の分散型取引所オルカ(Orca)について、初心者の方でも理解できるよう紹介します。

Orca(オルカ)とは?

オルカはソラナ上に構築されたDEXです。イーサリアムでいうユニスワップ(Uniswap)のような感覚でトークンを取引したり、流動性提供することが可能です。ソラナにはセラムやレイディウムなどのDEXが存在しますが、オルカはデザインや機能面でよりユーザーにとって使いやすいものとなっています。またオルカでは、独自の流動性プールが使われています。アイコンからお察しの通り、オルカとは英語でシャチのことです。

DEXは便利ですが、他の取引所と比べて良いレートで取引することになるのか、それとも少しレートが悪くなってしまうのかなど分かりにくい問題がありました。

「もしかしたらFTXで取引したほうが安いんじゃないかな」「バイナンスで売った方が高く売れるかも?」など、なるべく良いレートでトークンを交換したいユーザーにとっては少し不便なところがありました。その点オルカでは、レートの良し悪しが一目で分かるようになっており、ユーザーにとっては手軽に安心して使えるのが特長です。

orca 使い方

現状まだORCAトークンは発行されていませんが、2020年Q2のロードマップにはガバナンストークンの発行が組み込まれています。

3月に公開されたブログによると、しかるべきタイミングでトークンはローンチしたいものの、一部のイーサリアムであったような大風呂敷を広げて実際にもたらしている価値を上回るような高いトークン価格をつけるのは避けたく、コミュニティによって運営されるプロトコルとして十分に流動性やユーザーが集まってからベストなタイミングを検討したいとの主旨が述べられています。

トークンの発行以外にもOXY、FIDAなどのソラナ上で発行されているトークンの上場、ステーブルコインペアのトレード、イーサリアムとのブリッジのUI構築、複数言語での展開などが予定されています。

orca Q2 Roadmap

初心者向けOrca(オルカ)の使い方解説

イーサリアムなどのガス代が高すぎてソラナからDeFiデビューされた初心者の方のためにけオルカの使い方を解説します。慣れている方は読み飛ばしていただいて、記事の一番下のリンクからFAQなどを熟読することをおすすめします。

Orca(オルカ)を使う前に知っておくべきこと

①ユーザー登録やログインという概念は無し
すでにDeFiに慣れているユーザーには当たり前かもしれませんが、分散型取引所にはログインやログアウトなどの概念はありません。ユーザー登録をすることなく使う事ができます。その代わり、自分のウォレットを接続して使います。ウォレットが接続されている状態=ログイン状態のようなイメージです。

②ウォレット
ブラウザ(Google ChromeやBraveなど)の拡張機能を使います。オルカを使いたい場合はSolanaウォレットの中のSollet(ソレット)かPhantom Wallet(ファントムウォレット)を準備しましょう。

③手数料
他のAMM(自動マーケットメーカー)と同じように2種類の手数料がかかります。ガス代が高騰したイーリアムと比較するととても安いのでそこまで気にならないかもしれませんが、確認しておきましょう。

  • 流動性提供者への手数料:流動性提供手数料が交換する額のの0.3%かかります。
  • ネットワーク手数料:ソラナのブロックチェーン上でトランザクションを実行するのでブロックチェーンのバリデータに払うための手数料です。ごく少額ですがSOLをウォレットに入れておかないとトレードができません。

トークンの交換方法

①ウォレットの準備
執筆時点ではファントムウォレットがまだベータ版なのでSollet(ソレット)を使って解説していきます。下記の画像に沿ってウォレットを作成できます。

毎度のことですがパスフレーズは絶対なくさないように大切に保管しましょう。

orca 使い方

orca 使い方

orca 使い方

orca 使い方

orca 使い方

②ウォレットに送金

ウォレットの準備ができたら取引所からウォレットにお金を移しましょう。SOLはFTXやバイナンスなど海外の取引所で入手できます。
<orca 使い方

③交換したい通貨を選択

orca 使い方

「NOT Enough XXX」という表示が出ている場合は、交換したい通貨が接続されたウォレットに十分入っていないか、トランザクション手数料分のSOLがウォレットに入っていないなどの原因が考えられます。たとえSRMをUSDCと交換する場合でも少量のSOL(数百円分くらい)をウォレットに入れておきましょう。

orca 使い方

④ウォレットを確認
完了したらウォレットを確認して無事トレードできたかどうか確認しましょう。

Poolで流動性提供をする場合は

Poolのタブから流動性提供が可能です。ほかのDEXを使う場合も同じですが、インパーマネントロスには気を付けましょう。なお、執筆時点ではまだOrcaトークンは発行されておらず、イールドファーミングはできません。ユーザーが払う0.3%の流動性提供手数料の中から報酬をもらうことだけできます。今回は割愛しますが、可能であれば追記します。

利用の際に気を付けること

Defiを使う場合は大体共通しますが、いくつか利用に当たってのリスクが存在することには留意しておきましょう。スマートコントラクトのリスク、流動性提供の際のインパーマネントロス 、ウォレットのリスクなどがあります。

まとめ

ソラナのエコシステム上にはいくつかDEXが登場していますが、オルカはユーザーにとって使いやすいインターフェースを提供している点が特長です。Solletウォレットの見た目が少しいまいちなところはありますが、今後ファントムウォレットが正式ローンチするとより、ユーザー体験がさらに向上すると期待できます。

また、今後オルカトークンの発行も予定されており、ファーミングしたいDeFiユーザーにとっても当面注視しておきたいプロジェクトになりそうです。

オルカの詳細についてはこちらを参照してください。

・公式サイト:https://www.orca.so
・FAQ:https://docs.orca.so
・Twitter:https://twitter.com/orca_so
・ブログ:https://orca-so.medium.com

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