2020年12月にイーサリアム2.0のフェーズ0が開始して、Beacon Chainがローンチしました。これに伴い、ETHのステーキングも始まっています。
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ETH2.0がイーサリアム価格に与える影響とは
今回はイーサリアム2.0がETHの価格にどのような影響を与えのるか、そしてアセットとしてのETHの性質の変化について解説します。
イーサリアムやDeFi(分散型金融)などの情報を配信するニュースレターBanklessでは、「PoS移行後のETHは債券のような性質を持つアセットになる」という見解が述べられています。
いままでも度々ビットコイン(BTC)はデジタルゴールドと呼ばれ、ETHはスマートコントラクトプラットフォームの使用手数料という意味で石油であると表現されてきました。そしてPoS(プルーフ・オブ・ステーク)移行後のETHには、債券のような性質が加えられると予想されています。
ETHはインカムゲインを得られるアセットに
これまで通常、暗号資産はインカムゲインを得られないアセットでした。しかしETHはステーキングすれば利子のようにインカムゲインを得ることができます。また、サードパーティリスクがないことも特筆に値します。
現在でもBlockFiなどのレンディングサービスでビットコインを貸し出したり、CompoundでETHを貸し出すことで利子は得られますが、これにはレンディングサービスのカウンターパーティーリスクを受け入れる必要があります。しかしETHをステーキングする際には、カウンターパーティーリスクはありません。
PoS移行後も、ETHは引き続きコードのデプロイやトランザクションの実行に必要であるため、実際には石油的な性質と債券的な性質の両方を合わせもつことになるでしょう。
ステファン・クーリカン(Stefan Coolican)氏はETHのステーキングが始まり成熟を迎えるとそのステーキング比率は高まり、年間に生成されるETHが減少し希少性が高まると指摘しています。PoS移行後のイーサリアム2.0は、ネットワーク全体でステーキングされているETHの総量によってステーキング報酬が増減し、すなわちインフレーション率も変化します。より多くの参加者がステーキングした場合、報酬は減少する傾向になります。
将来的に、ETHがネットワーク内で十分にステーキングされるとステーキング報酬は2.1%程度になり、ネットワーク全体でのインフレーション率は1.5%以下になります。1.5%のインフレーション率とは、ゴールドやビットコインよりも年間で採掘される量が少ないということです。
マーケットに与える影響として、インフレーションしたETHはステーキングしているETH保有者のみに分配されます。ステーキングされているとは、マーケットで売却されないということであり、市場で売られにくいアセットになる可能性があります。
このような観点をから考慮してETHに長期投資をする人は保有しているETHをステーキングしてみるのも良いかもしれません。
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