メタプラネットはなぜ1万BTCを一度売った?買い戻しと新戦略を解説
メタプラネットはなぜ1万BTCを一度売った?買い戻しと新戦略を解説

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※本記事は、2026年10月6日時点でメタプラネットなどが公表している情報をもとに作成しています。

 

ビットコインを大量保有するメタプラネット(3350)が、第3四半期に1万BTCを売却した後、1万1,000BTCを再取得していたことが分かりました。

同社が2026年10月5日に公表した資料によると、9月30日時点の保有量は4万4,000BTC。差し引きでは1,000BTC増えています。

「なぜ大量のBTCを一度売って、また買い戻したの?」と思う動きですが、同社は、必要なときにBTCを現金化できる「流動性」を実際の取引で示すことが目的だったと説明しています。

さらに同日、BTCを中核資産としながら別の資産から継続的な収益を狙う「ネット・インタレスト・インカム戦略」も発表しました。

 

今回のニュースを見て、メタプラネット株ではなく「ビットコインそのものを保有する方法が気になる」という人もいるかもしれません。

国内の暗号資産取引所ではBTCを少額から購入できます。

メタプラネット株とは値動きやリスクが異なるため、それぞれの特徴を理解したうえで選ぶことが大切です。

 

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なぜ1万BTCを売って、1.1万BTCを買い戻した?

メタプラネットは第3四半期に、1万BTCを平均1BTC=1,247万98円、総額約1,247億円で売却しました。

その後、1万1,000BTCを平均1BTC=1,362万6,928円、総額約1,499億円で再取得しています。

今回の売却について会社側は、利益確定やビットコイン戦略からの撤退ではなく、保有BTCを必要に応じて現金化できることを信用格付け会社やクレジット投資家に示すためだったと説明しています。

 

会社によると、約1,247億円の売却代金は、社債や借入金などの利付負債の元本を上回る規模でした。

つまり、「必要になれば大量のBTCでも現金化し、金融上の支払いに備えられる」と実際の取引で示した形です。

ただし、今回その現金で社債や借入金を返済したわけではありません。負債は従来の条件のまま残し、その後BTCを再取得しています。

同社は今後、信用格付けの取得を目指し、社債や優先株などを使った資金調達の選択肢を広げる考えです。

買い戻し時にはBTC価格が約116万円上昇

一方、売却から再取得までの間にBTC価格は上昇しました。

平均売却価格は約1,247万円でしたが、再取得時には約1,363万円となっています。

同じ1万BTC分だけを単純比較すると、買い戻し価格は売却時より約115.7億円高くなった計算です。

 

ただし、今回の売却では取得価格を下回る価格でBTCを売ったため、米国税務上のキャピタルロスも発生しました。

メタプラネットは、これによって約9,700万ドルの繰延税金資産を計上できる可能性があると暫定的に試算しています。

ただし、この税効果は監査法人による確認前で、実際に計上されるかや金額は確定していません。

新しい「利息収益戦略」とは?

今回もう一つ重要なのが、「ネット・インタレスト・インカム戦略」です。

名前だけを見ると「4万4,000BTCを貸して利息を得るの?」と思うかもしれませんが、仕組みは異なります。

資金を調達して収益を生む資産へ投資し、投資利回りと資金調達コストとの差から収益を狙う戦略です。

資金調達には、永久優先株式、社債「BitBonds」、BTC担保の融資枠などを活用する方針です。

投資先としては、他のビットコイン・トレジャリー企業などが発行する優先証券が主要候補の一つとして挙げられています。

 

簡単にすると『資金を調達する』⇒『調達コストを上回る利回りが期待できる資産へ投資』⇒『その差を収益にする』という仕組みです。

銀行が資金を調達して貸し出し、その金利差から利益を得る「利ざや」に近い考え方といえます。

 

会社側は、信用リスクを考慮した期待利回りが資金調達コストを十分に上回る場合に投資する方針です。

得られた収益は、優先株の配当や社債の利払い、新たなBTC取得を支える資金などへの活用が想定されています。

ただし、投資先の価格下落や信用リスク、資金調達コストの上昇などによって、想定通りの収益を得られない可能性もあります。

資産の85~90%は引き続きBTCへ

新しい戦略を始めても、メタプラネットがビットコイン中心の方針をやめるわけではありません。

改定した資本配分方針では、総資産の約85~90%をBTC、残る約10~15%を戦略投資へ配分する考えを示しました。

戦略投資には、ネット・インタレスト・インカム戦略のほか、M&Aや資産運用事業への投資などが含まれます。

 

また、BTCの保有・追加取得を目的とする借入については、原則としてBTC NAVの約10%未満に抑え、将来のBTC取得では恒久的な自己資本を主な資金源とする方針です。

BTCを中核資産として維持しながら、その周辺でも継続的なキャッシュフローを作る方向へ戦略を広げる形です。

BTCそのものを保有する選択肢もある

メタプラネット株はBTC価格の影響を受けやすいものの、株価はBTCだけでなく、同社の資金調達や業績、新株発行など複数の要因で動きます。

そのため、「ビットコインそのものへ投資したい」という場合は、国内の暗号資産取引所でBTCを直接保有する方法とは分けて考える必要があります。

SBI VCトレードではBTCの売買に対応しており、販売所だけでなく取引所形式も利用できます。

 


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既存の「ビットコイン・インカム事業」と何が違う?

メタプラネットには以前から「Bitcoin Income Generation(ビットコイン・インカム・ジェネレーション)」事業があります。

こちらは主にBTCオプションを活用して営業収益を得る事業です。

2026年第3四半期の営業収益は約8億4,840万円。1~9月の累計では約55億6,500万円となりました。

第2四半期の約17億4,700万円と比べると、第3四半期は減少しています。

同社は足元の進捗について当初の期待を下回っていると説明していますが、2026年通期の業績予想は現時点で変更していません。

 

今回発表したネット・インタレスト・インカム戦略は、BTCオプションで収益を得る既存事業とは別の仕組みです。

新戦略では、資金調達と収益資産への投資を組み合わせ、その利回り差から継続的な収益を狙います。

そのため、今回注目したいのは「メタプラネットが1万BTCを売った」という点だけではありません。

大量のBTCを現金化できることを示して信用力の向上を目指しつつ、BTCオプション以外にも収益源を広げようとしていることが一連の発表のポイントです。

今後はBTC保有量だけでなく、信用格付けを取得できるのか、新戦略で調達コストを上回る収益を継続的に確保できるのかも注目されます。

 

メタプラネット株への投資と、ビットコインを直接購入する場合ではリスクや値動きが異なります。

暗号資産を購入する場合は、取引所ごとの取扱銘柄やサービス内容も比較しておきましょう。

 

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※本記事はメタプラネット株、ビットコイン、その他の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

出典・参考

  • メタプラネット「ビットコインの追加購入に関するお知らせ(流動性の実証を目的としたビットコインの売却・再取得の実施を含む)」
  • メタプラネット「ネット・インタレスト・インカム戦略の導入に関するお知らせ」
  • メタプラネット「キャピタル・アロケーション・ポリシー(資本配分方針)の再改定に関するお知らせ」
  • メタプラネット「ビットコイン・インカム事業の2026年12月期第3四半期業績に関するお知らせ」
  • メタプラネット「適時開示情報」
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