強気市場の兆候?ビットコインの資金調達率が回復基調に

ビットコイン(BTC)の資金調達率(ファンディングレート)は、およそ1ヵ月の下落傾向から回復したのち、2週間前に再び標準値を下回りました。これを受けて市場では、次の弱気傾向の始まりを危惧する空気が広がりましたが、先週の数字が公表されると一気に流れが変わりました。現時点で資金調達率は、ビットコイン価格が上向きに転じる兆候を見せています。

標準値を回復した資金調達率

その前の数週間と比較して、先週の資金調達率は見通しの明るいものでした。これは1週間にわたって資金調達率がプラスを維持していたためで、実際に標準値を下回ったことは1度もありませんでした。丸々1週間プラスだった状況は、3月以来はじめてのことです。

資金調達率の回復は、一般的に市場にとって歓迎すべきことであり、その点でも先週のデータは重要だと言えるでしょう。現在のように、ビットコインが23,000ドル(約306万2,500円)付近で足踏みしている状況では、市場心理に大きな変化が訪れることと、市場に多額の資金が流入することが必要なのです。

1度資金調達率が標準値まで回復すれば、さらに標準値を維持する力が加わりますが、これまでのところビットコインにこの傾向は当てはまりませんでした。しかし6月になるとトレンドが変わり、資金調達率は満足できるレベルにまで回復しました。ただし、ビットコインが強気の値動きを続けないと資金調達率をプラスに維持することは難しいでしょう。

ビットコインは強気を回復できるのか?

現在は22,800ドル(約303万5,800円)がビットコインのサポートレベルになっています。このレベルは一時的なものではありますが、ここから抜け出すためには何らかの後押しが必要です。資金調達率が回復すれば、デリバティブのトレーダーがその後押しをするかもしれません。

ビットコイン市場のレバレッジに関しては、現在上昇を続けています。これはより多くのトレーダーが、ビットコインのポジションを作っていることを意味しています。しかし価格が22,000ドル(約292万9,300円)を下回ったりすると、トレーダーは急速に流動性が高まる不安定な状況に陥る可能性もあります。

それでも先週よりはやや弱いとはいえ、現在も強気の指標は続いています。23,000ドルの抵抗線は弱気筋が望むほど強くはなく、23,500ドル(約312万9,000円)を上回る次の抵抗線につながるでしょう。もしもビットコインが50日の移動平均線を超えれば、再び24,000ドル(約319万5,600円)を超えるのではないでしょうか。

参考
Bitcoin Funding Rates Turn Positive, Why The Rally May Not Be Over

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