仮想通貨(暗号資産)取引所最大手のバイナンス(Binance)は、カナダ市場において新たな規制当局による規制要求を理由にサービスの撤退を発表。2023年に入ってバイナンスの2022年末の行動の反動から、各国の規制当局による仮想通貨市場の取締りによる撤退が相次いでいる。
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バイナンスがカナダ市場から撤退
13日のバイナンス(Binance)の発表によると「他の仮想通貨取引所と同様にカナダ市場からの撤退をアナウンス」としており、規制当局からの規制要求を理由としている。カナダの規制当局はステーブルコインと投資家への制限を新たに設けており、バイナンスのCEOであるチャンポン・ジャオ氏(Changpeng Zhao)氏は「この新たなガイダンスに納得できない」としている。
一方でカナダ規制当局が新たなガイダンスを見直し、カナダユーザーが再度仮想通貨市場に自由にアクセスできるようになった場合、サービスを再開する自信があると述べている。既に元中国三大取引所のOKXやイーサリアムのL2デリバティブ取引所のdYdXなどがカナダ市場からの撤退を発表しており、バイナンスはこれに続く形となる。
BTC速報:バイナンスはOKXやPaxosと同様にカナダ市場からの撤退を発表。
— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) May 12, 2023
バイナンスは
「市場の小ささと新たな規制当局によるステーブルコインと投資家の制限でサービス維持をできない」
と発表。#バイナンス #Binance #ビットコイン #イーサリアム #仮想通貨 #暗号資産 pic.twitter.com/pn7EDPb9Pt
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仮想通貨規制と市場撤退が加速
これらの仮想通貨規制による市場の撤退は各国で相次いでおり、米最大手の仮想通貨取引所「コインベース(Coinbase)」が米国証券取引委員会(SEC)による仮想通貨規制の曖昧さから、米国市場外でのサービス提供を新たに開始している。またこれらの仮想通貨取引所と密接な関係を持つ流動性提供をビジネスとする「マーケットメイカー」の米国市場の撤退がリークされている。
FTXグループの破綻後にその理由の一旦となったバイナンスは多くの規制プレッシャーにさらされていることもあり、オーストラリア当局からも追求を受けるなどその代償は大きかったとも言えるだろう。
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