【墨汁速報】イーサリアムL2の「ジーケーシンク(zkSync)」で初のハッキング 報酬キャンペーンで被害が増加か

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イーサリアム上に展開するL2ネットワークのジーケーシンク(zkSync)で初のハッキング被害が発生した。ジーケーシンク上に展開するレンディングプロトコルの「エラレンド(Eralend)」がハッキング被害に遭い、推定340万ドル(約4.8億円)の被害であるとみられている。

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ジーケーシンクの大手レンディングがハッキング被害

ジーケーシンク(zkSync)とはイーサリアム上に展開する新たなネットワークであり、L2(レイヤー2)と呼ばれるイーサリアム巨大エコシステムの1つとしてしられている。ジーケーシンク上の初のレンディングプロトコルである「エラレンド(Eralend)」は預入資産がジーケーシンク上で3位にまで上昇している大手DeFi(分散金融)として知られている。

エラレンドでは預け入れられていたステーブルコインの「USDC」がハッカーによって不正に引出しされており、USDCを預け入れていたユーザーが被害にあったということになる。被害推計は約340万ドルに上るとされており、日本円にして約4.8億円となっている。提携している分散取引所のシンクスワップ(SyncSwap)によると、同プロジェクトのUSDC/ETH流動性マイニングトークン(LP)は被害にあっておらず安全だとしており、引出しを推奨している。

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エラレンドの報酬キャンペーンで被害が増加か

エラレンドは2023年7月10日「エラレンド・ステラー・プログラム(EraLend Stellar Program)」という将来的な報酬付与プログラムを発表していた。このエラレンドの報酬プログラムでは将来的に割り当てられる可能性があるジーケーシンクの開発元、マターラボ(Matter Labs)からのエアドロップを行う可能性を示唆しており、IDO(イニシャル・デックス・オファリング)に参加できる権利、その他エアドロップを得られるとしていた。

この報酬プログラムの発表後、TVL(預け入れられた合計資産額)は1126万ドルから1851万ドルに増加していることから1.64倍になっていることがわかる。このTVL増加はエラレンドをジーケーシンク上で上位3位に押し上げており、結果的に被害が増大したことになっている。

コラム:ブラックロックのビットコインETFは米国証券取引委員(SEC)に承認されるのか?

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