分散型アプリケーション(dApps)の情報をまとめているダップレーダー(DappRadar)は6月20日、ブロックチェーンゲームと市場の情勢に関するレポートを発表した。
ブロックチェーンゲームは弱気市場をうまく乗り切っている
ダップレーダーは、今回のレポートの中で、ブロックチェーンゲームの情勢についてまとめている。仮想通貨市場の時価総額は、2020年以来初めて1兆ドル(約135兆円)を下回った。分散型アプリケーション業界の活動も2021年以来最低に落ち込み、ユニーク・アクティブ・ウォレット(UAW)数は1日222万と、2021年9月以来最低の数字に落ち込んでいる。ただし5月のデータを見ると、1日の平均UAWは115万と前月比5%減少にとどまっている。ダップレーダーは、この数字について、仮想通貨の弱気市場をうまく乗り切っていると評価している。
M2Eは業界で最もホットな話題の1つ
ダップレーダーは同レポートのなかで、業界で最もホットな話題の1つとしてムーブ・トゥ・アーン(M2E)を取り上げている。さらに、M2Eの代表例として、ステップン(STEPN)やジェノペッツ(Genopets)などを挙げた。
ステップンは今後、プレイヤーが他のユーザーからスニーカーNFTを借りることができるリース機能を実現する予定だ。ダップレーダーは、ステッピンについて、スニーカーNFTとソル(SOL)の価格が下がったことにより、これまで以上に参入がしやすい状態にあると評価している。
もう一つのソラナ(Solana)ブロックチェーン上のNFTゲームであるジェノペッツは、AR機能を活用し現実世界のさまざまな場所を移動するモンスターを捕まえるというゲーミフィケーションの要素を取り入れている。最近では、「ジェノペッツ・ハビタット(Genopets Habitat)」という仮想世界を立ち上げており、ユーザーにボーナストークンやクリスタル収益で報酬を与える予定だ。「ジェノペッツ・ハビタット」は無料でプレイできるゲームだが、ジェノペッツのモンスターのNFTを55SOLで入手することもできる。モバイル版はまだリリースされていないが、事前登録の手続きはゲームのウェブサイトから行うことができる。
なおダップレーダーは、M2Eについて最近のWeb3の中で最も興味深いコンセプトであるとしながらも、持続可能な経済モデルを構築できるかどうかはまだ分からないとの見解を示している。また稼ぎながら運動することは、弱気市場を乗り切るための選択肢の1つになる可能性があるとも説明した。
参考
・DappRadar x BGA Games Report #5 – Blockchain games continue to defy the bear market
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