元中国三大仮想通貨取引所のフォビ(Huobi)は2022年末と同様に支払い不能となる破産疑惑が浮上しており、同社の仮想通貨(暗号資産)預かり残高が約1ヶ月で5億ドル(715億円)に減少、これに対応してか日本円で約300億円相当となる5000ETHとトロンチェーン上のUSDTが1アカウントから不審な入金がされた。
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破産疑惑再浮上のフォビへ不審な300億円の入金
イーサリアムとトロンのオンチェーン分析によると、破産疑惑が出ておりこの1ヶ月で700億円を超える出金が相次いでいる仮想通貨取引所、フォビ(Huobi)に1つのアカウントから合計で300億円相当のETHとUSDTが入金されたことが判明している。
イーサリアム上では5000ETHが入金されているが、不審なのはトロンチェーン上での入金だ。TRX保有上位10位以内に入る通称「鯨」アカウントがトロン上のレンディングであるジャストレンド(JustLend)から2億ドル相当のステーブルコイン「USDT」を引出し、その後フォビに入金をしたことが判明している。
一方でこの入金によりフォビの残高は回復しているものの、広報はフォビを買収したジャスティン・サン(Justin Sun)氏の入金によるものではないと否定している。
BTC速報:去年に引き続き破産疑惑がでている仮想通貨取引所”Huobi(フォビ)”へTron上のレンディングのJustLendから2億ドル(285億円)の入金とイーサリアム上で5000ETHが入金されるも広報がJustin Sunでないと否定。該当アドレスはTRX保有上位10位以内🤔#ビットコイン #仮想通貨 #暗号資産 #Huobi pic.twitter.com/v4i5Ijrxsy
— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) August 8, 2023
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ジャスティン・サンとフォビの関係性
イーサリアム上でICOを行い、後にローンチしたトロンチェーンの創設者であるジャスティン・サン氏は2022年10月にフォビをファンド経由で買収しており、現在ではフォビのアドバイザーとして名を連ねている。
事実上フォビはジャスティン・サン氏の保有となっており、度々不審な高額送金が行われていたことは有名だ。同氏は一夜にして破産したテラフォーム・ラボのUSTをフォーク(コピー)したUSDDや裏付けが不明なstUSDTなどのリスクのあるプロダクトをトロン上で提供しており、他にも2016年に最大手に輝いた仮想通貨取引所”ポロニエックス(Poloniex)”を買収するなど、事業が廃れた取引所の買収などを多く手掛けている。
フォビ広報は否定しているものの、このようなリスクの高い現状が危惧されているフォビに約300億円を入金できる人物はごく少数と言えるだろう。今後もフォビとジャスティン・サン氏の動向に注視が必要だ。
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