【墨汁速報】ライトコイン半減期を迎える”ビットコインのプレセレモニー"で知っておくべきこと

仮想通貨のライトコイン(Litecoin)は3回目の半減期を2023年8月3日、日本時間0:06AMに迎え新規発行されるLTCが半減した。ライトコイン価格はビットコインやイーサリアムをリードする下落となっており、半減期当日にかけての1日のパフォーマンスでは約3.7%のマイナスを記録している。

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ライトコインの半減期とは?

半減期とはビットコインに設定されているゴールド(金)などの希少金属の採掘レートに近似させるために導入されたプロトコルで、ライトコインはビットコインをフォーク(コピー)したブロックチェーンであるため同様に設定されている。

ライトコインは古くから「デジタルシルバー」と例えられてきたが、ビットコインのブロック生成時間より4倍ほど早い2.5分となっているが、半減期は同様に4年に一回の設定となる84万ブロックごととなっている。ビットコインの後発であるという性質からビットコイン半減期よりも約半年ほど早くライトコイン半減期を迎えるため、ビットコイン半減期の相場の事前温度感チェックとしてプリセレモニーとして考えられてきた。

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ライトコイン3度目の半減期を迎える

2023年8月3日、日本時間0:06AMにライトコインは半減期が設定されている2,520,000ブロックをマイナーが生成して無事半減期を迎えた。これにより新たに発行されるライトコインは12.5LTCから6.25LTCへと半減されており、マイナーのマイニング収益は半減期しているものの、供給量が大幅に減ることでLTCの売り圧減少と需要が上回れば価格上昇が見込める重要なファンダメンタルイベントとなった。

現在のライトコインブロック生成の平均速度から、第4回目の半減期は2027年7月30日前後として予定されている。

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ライトコイン半減期のビットコイン影響は?

ライトコインはビットコインのフォークであるという性質から「ビットコインのテストベッド」としてブロックの署名の取り扱いを変更し、より多くのトランザクションを含めるセグウィット(SegWit)やオフチェーン処理をビットコインネットワーク上で行うL2、ライトニングネットワークをの導入などがビットコインよりも早く行われてきた。

また半減期後のライトコイン価格は、ビットコインの相場温度感をチェックするある種の指標ともなっており、第4四半期にかけての2023年末の相場影響を今後のライトコイン価格で計れるだろう。半減期を迎えた後のライトコインは本記事執筆時(7:19AM)に90ドルを割る87.5ドルとなっており、「夏枯れ」の影響も大きく半減期の相場影響は中長期的に続くことから焦る必要はないだろう。

ライトコインの半減期の歴史と変化

一方でライトコインの時価総額順位は、仮想通貨の中でも年々下落しており、コインマーケットキャップによると1回目の半減期を迎えた2015年8月ではライトコインはイーサリアムよりも時価総額が高い第3位を位置づけていたものの、2回目の半減期の2019年8月には同じくビットコインのフォークである「ビットコイン・キャッシュ(BCH)」が4位となり5位に陥落。3度目の半減期では11位まで下落している。これらの理由は仮想通貨は新たなプロジェクトが日々生まれており、過去には考えられなかったDeFi(分散金融)やNFT、ブロックチェーンゲームやL2などの時代の移り変わりによるライトコインの需要減少が反映されていると考えることができる。

価格面で見てもビットコインは常に高値を更新しているが、ライトコインは2019年と同水準であるということからも、半減期後の値動きは今までの指標としての同水準で見ることは難しく、参考程度と考えるのが良さそうだ。

出典:Coinmarketcap

 

コラム:ブラックロックのビットコインETFは米国証券取引委員(SEC)に承認されるのか?

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