NFTの年間取引数が2027年に4000万件に到達、英調査会社がレポート発表

イギリスの調査会社ジュニパーリサーチ(Juniper Research)は8月22日、NFTの年間取引数が2027年までに全世界で4,000万件に到達するとの予測を発表した。

メタバースを活用してデジタル成長を促進

ジュニパーリサーチが発表したレポートによると、世界のNFTトランザクション数は2022年の2,400万件から2027年までに4,000万件に増加すると予測している。ジュニパーリサーチは、このような予測をした要因として、メタバースを活用してデジタル成長を促進することを挙げている。加えて、今回の予測は、同社の考えるNFTの採用に関する中位シナリオに基づくものであるとも言及している。

また同レポートは、メタバースと連動したNFTについても予測している。この予測によると、メタバース連動NFTは今後5年間で最も成長するNFTセグメントとなり、2022年の60万トランザクションから2027年には980万トランザクションに増加するという。同社は、メタバースの特徴である没入型体験がメタバースの需要を高め、メタバースの採用を促進するという見解を示している。

同社は、メタバースの成長を成長を活用するため、消費者向けビジネスでは、テクノロジーに精通した若い層からの需要の変化に対応するために、NFTベースのコンテンツを作成することが求められるとの考えを示している。

規制当局と業界団体の協力が必要

ジュニパーリサーチは、NFTに関する問題点を2つ挙げている。一つ目は、NFTがマネーロンダリング、詐欺、不正行為などの違法行為に関与している危険性だ。同社は、この危険性から、NFTの供給元となるベンダーは、詐欺行為や詐欺の本拠地である規制されていない環境で事業を行うリスクを認識する必要があるとも警告している。二つ目の問題点は、環境問題だ。ブロックチェーン上で取引が促進される現在の方法では、大量のエネルギー消費が発生することが指摘されている。

同社は、このような背景から、規制当局が業界団体と協力して、環境への影響を低減し、消費者保護を組み込んだプロセスを標準化し、業者がNFTを消費者とさらに関わるためのメディアとして活用できるようにする必要性があると強調している。

参考
NFT TRANSACTIONS TO REACH 40 MILLION GLOBALLY BY 2027; LIMITED BY MARKET CONTROVERSY

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