米証券取引委員会(SEC)は仮想通貨最大手取引所のバイナンス(Binance)のステーブルコイン、「BUSD」と「USDP」を発行するパクソス(Paxos)に対して訴訟を予定していると警告したという。同社は既にニューヨーク州当局のニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)により調査を受けており、多くのトラブルを抱えている。
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SECがステーブルコインを証券認定か?
本件に詳しいとされる人物によると米証券取引委員会(SEC)の法執行官はステーブルコイン発行スタートアップで、条件付き仮想通貨銀行としての設立認可を受けているパクソス(Paxos)に対して「投資家保護法違反」で訴訟を予定していると警告したという。
BUSDは2019年の提携によりパクソスが発行するステーブルコインの一種で、「バイナンスブランド」としてのバイナンスUSD=BUSDとして知られている。リーク者によるとBUSDが「未登録の証券」に当たるとされているという。
SECはFTXグループ破綻以来、仮想通貨スタートアップへの訴訟を複数行っており、既にレンディング以外にもステーキングサービスなどが摘発されている。
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— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) February 12, 2023
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パクソスは回答を求められる
SECによる警告は「ウェルズノーティス(Wells Notice)」となっており、スタートアップのような企業や個人に対して訴訟を行う可能性がある場合に通知をすることを指す。ウェルズノーティスを受け取った企業はSECが訴訟をすべきでない理由について回答する猶予を与えられるため、現時点では警告の段階にとどまっていることになる。
現時点ではステーブルコインの発行に関してか、ステーブルコインの上場または両方が問題とSECが考えているかは定かとはなっていない状態だ。
パクソスはどのような個別の件に関しても述べることはないとコメントを否定。バイナンスは、「BUSDはパクソスによって発行、保有されており、バイナンスは自社ブランドとしてのライセンスを有しているだけだ」と回答している。
仮想通貨関連サービスが次々に証券認定
SECはFTXグループの破産以前から仮想通貨関連プロダクトを証券認定しており、連鎖倒産した仮想通貨レンディング企業のブロックファイ(BlockFi)の資金不足もSECによる訴訟がきっかけとなっている。
ネクソ(Nexo)は規制当局の求める規制遵守に屈した結果、米国からの事業撤退を行うもSECに訴訟されており、レンディングは証券としてSEC登録が必要となっている。
また米老舗仮想通貨取引所のクラーケン(Kraken)が提供していたイーサリアムなどのステーキングサービスも2月に入って証券と認定されており、サービスの閉鎖と罰金支払に追い込まれている。
ステーブルコインについての規制も疑問視されていたが、仮想通貨業界において大部分の資金を占めていることからも適切な規制は今後の業界発展に必須であると言えるだろう。
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