高額NFTのBAYC(Bored Ape Yacht Club)の発行者のYuga Labsは18日、BAYCとMAYCのNFT保有者にガバナンストークンのAPEコインをエアドロップ(付与)した。このエアドロップの仕組みの穴をついたユーザーがフラッシュローンで本来の対象者ではないのに約1.3億円相当のAPEコインを獲得。
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BAYCとMAYCへAPEコインを付与
APEコインは仮想通貨取引所のFTXやコインベース(Coinbase)、バイナンス(Binance)に上場後に最大で18ドル(約2,100円)まで高騰しており、BAYC保有者に10094APEを付与したため、最大で約2100万円相当を記録したことになる。
出典:Trading View
APEのClaim(獲得)方法の問題
APEコインのエアドロップは特殊で、通常の方法では特定のブロック高で保有しいてるユーザー(アドレス)の情報を保存し、エアドロップされるコインを他人が奪い取ることはできない。だがAPEコインはBAYCを保有している場合に現在もClaim(獲得)することができることから、BAYCを買うまたは借りることでAPEコインを獲得することができるという問題が露見した。
BAYCのフラッシュローンによるAPE奪取
BAYCをトークン化することができるNFTXというプロジェクトは、Bored Apeの500ETH(約1.72億円)相当の#7594、#8214、#9915、#8167、#4755をトークン化したVault(NFTのイーサリアム上の保管場所)を提供していた。
このNFTXではBAYCを借入することができ、フラッシュローンを使用したユーザーはこれらのNFTを借入てエアドロップされていた60564APEコインを一度のトランザクションでClaimしたという。
フラッシュローンとは借入と返却を同じトランザクションで行うことで、手数料や担保を必要とせずにETHやUSDC、ここでいうトークン化されたNFTも元手を必要とせずに60564APEコインを奪取したということになる。結果としてUniswapでこのClaimされたAPEコインは399ETH、約1.3億円で売却された
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参考:Someone borrowed 5 Bored Apes to claim $1.1 million of APE tokens