イーサリアム発明者のヴィタリック氏によると、イーサリアムの超大型アップデート「The Merge(マージ)」はテストネットのロプステン(Ropsten)のマージにより90%が完了していると述べた。ロプステンにおけるマージは6月に完了しており、1~2ヶ月後にメインネットで本実装をする予定となっている。
ETH速報:イーサリアムのイベント"ethCC"で、発明者のVitalik氏が今後の移行ロードマップについて解説、「ロプステンのThe Merge実装で90%が完了」と説明。ポストMergeでのETH引出し、L2を中心とするスケーリング"The Surge"などに言及https://t.co/tPuNvLijNP#イーサリアム #仮想通貨 #DeFi #NFT
— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) July 22, 2022
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イーサリアムの超大型アップデート「The Merge」は90%完了
21日に行われたイーサリアムのコミュニティカンファレンス「ethCC」で発明者のヴィタリック氏は、「The Mergeの実装はロプステンのマージで90%完了している」と述べた。
ロプステンとは古くから実装やコントラクトのテストを行う「テストネット」として使われてきたネットワークであり、今後は最も使用されているテスネット「ゴレリ(Goreli)」が8月、DeFiやNFTが実際に動いているメインネットが9月を予定している。
イーサリアム2.0の開発者達はマイニングを廃止してプルーフ・オブ・ステークに移行する「超大型アップデート」であることから非常に慎重に実装テストしているものの、このヴィタリック氏の発言により9月の実装確率が高まると言えるだろう。
「ポストマージ」でイーサリアムはどうなる?
またThe Merge実装後に行う開発ロードマップとなる「ポストマージ」についても言及し、2021年12月に発表していたイーサリアムの今後についても同様に解説を行っている。
ポストマージとしては
・ステーキングされたETHの引出しを行うアップデート
・Rollupを採用したL2を中心としたスケーリングのThe Surge
などだ。
現在のイーサリアムステーキングは他のブロックチェーンと異なり、次世代ブロックチェーンを定義する大幅改良のアップデートであるため、重要なパート毎に段階実装をしていくことになっている。この背景から2020年に開始されたイーサリアム2.0のETHステーキングは現在は引き出しをすることができないのだ。
イーサリアムは今後10年でブロックチェーンの歴史を塗り替える巨大エコシステムを形成するため、これらの大きな実装もイーサリアム2.0の重要な「最初の一歩」となるだろう。
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イーサリアムの今後
The Mergeではイーサリアム2.0とDeFiやNFTが動くイーサリアム1.0を1つのネットワークとして統合(マージ)することで、この引出し実装を行うことが可能となる。
この実装に伴いロックされているETHを引出しすることができるようになり、さらに毎日発行されるETH数が急激に減少。イーサリアム価格において大きな影響を与えることになるだろう。
またThe Surgeはイーサリアムをベースとした「イーサリアム上の新たなネットワークであるL2(レイヤー2)」をベースにより巨大なエコシステムを形成していくという実装だ。ここではロールアップ(Rollup)というハイブリッド技術を利用したL2ネットワーク、例えばアービトラム(Arbitrum)やオプティミズム(Optimism)、さらには年内にローンチするとみられるzkロールアップ(zk-Rollup)を採用したzkSyncやStarkNetなどをイーサリアムネットワークの拡大の中心にするというものである。
The Merge後はL2の拡張に伴い、イーサリアム2.0の本命であるシャーディング(Sharding)を段階的に実装し、今まで以上の巨大ネットワークにイーサリアムは進化していくことになるだろう。
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