イーサリアムエコシステムや仮想通貨(暗号資産)取引所で幅広く使用されている最大手ステーブルコインの1つ「USDC」を発行するサークル社(Circle)は、一般顧客へのUSDC発行サービスを停止、即座に廃止すると発表した。
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サークル社一般顧客のアカウントを廃止
USDCを発行する米サークル社によると、日本時間深夜11月1日付けで一般顧客がUSDCを発行する際に使用するアカウントのサポートを終了し、即座にアカウントを閉鎖すると発表した。
その後同社は「即座に」という文章を消去し、段階的にアカウントを閉鎖していくとしている。
サークルの一般顧客向けに送られたメールによるとユーザーはアカウント閉鎖に関して対応をする必要はなく、残高が0となっているアカウントについては2023年11月30日に閉鎖されるという。
今回のアカウント閉鎖は機関投資家や法人のようなビジネスアカウントには適応されず、あくまで一般顧客のみが対象となる。
DeFi速報:ステーブルコイン最大手のUSDCを発行する"Circle"は
— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) October 31, 2023
「11月1日付けで一般顧客のUSDC発行アカウントのサポートを停止、即座に終了する」
と発表。
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USDCの償還にも影響か?
サークル社のアカウントでは、USDCを発行する「サークルミント(Circle Mint)」とWeb3アプリを作成する「Web3サービスコンソール」の2種類存在している。今回のサービス廃止が発表されたサークルミントアカウントではドルを入金してUSDCを発行するサービスであり、今後は一般顧客はコインベースなどの仮想通貨取引所や分散金融(DeFi)を経由してからUSDCを入手する必要があるということだ。
またUSDCは裏付けがドルであることから、USDC自体をサークルミントユーザーは償還できたということになる。従って今後の一般顧客サービスの廃止により、USDCを償還できるのは限られた大口のみとなるということになるだろう。
ステーブルコイン規制か?
サークル社は今回の発表について理由を明記しておらず、対象ユーザーにのみのメールでの通知を行っただけだ。
一方でUSDCやテザー社のUSDTのようなドルの裏付けを持つ形式のステーブルコインは証券性の疑いもあり、米国証券取引委員会(SEC)による圧力である可能性も否定できない。
既にバイナンスの発行していたステーブルコイン”BUSD”は新規発行が規制当局の要請により停止しており、8月には段階的なBUSDのサポートを廃止することが発表されている。これらのことを考慮すると将来的には米国におけるステーブルコインの発行や流通は仮想通貨取引所や機関投資家に限られるようになり、ステーブルコイン規制が導入されるのにそう時間はかからないだろう。
(追記)サークル社が釈明
サークル社は約8時間後に今回の報道に関して釈明をしており、2021年9月から一般顧客に対してのサービスは段階的に終了をしており、新たなニュースではないとしている。
当初は「即座にアカウントを廃止」と記載していたものの、アカウント所有者は2023年11月30日までUSDCの発行及び償還をできると述べている。
USDC速報:CircleがUSDC発行サービス終了について
— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) October 31, 2023
・2021年9月からサービスを段階的終了
・2022年11月30日までUSDCの償還が可能
・今後のUSDC発行/償還は仮想通貨取引所で
・ビジネスアカウントは対象外
と釈明。
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