欧州最大手のコインシェアーズがビットコインETFを視野にヴァルキリーを買収へ

アメリカでビットコイン(BTC)現物ETF承認への期待が高まる中、ヨーロッパ最大手の暗号資産(仮想通貨)資産運用会社のコインシェアーズ(CoinShares)は、アメリカに進出するための基盤づくりを始めたようです。

米国企業の買収をステップに

イギリス領ジャージー島を拠点に、ヨーロッパの投資ビジネスをリードするコインシェアーズは、デジタル資産に特化した資産運用会社です、同社は、同じくデジタル資産を扱うアメリカのヴァルキリー・インベストメント(Valkyrie Investments Inc)のデジタル資産マネジメントビジネスのヴァルキリー・ファンド(Valkyrie Funds)を買収する権利を確保したことを発表しました。

ヴァルキリーは仮想通貨ETFに力を入れており、ブラックロック(BlackRock)やヴァンエック(VanEck)と共に、ビットコイン現物ETFの承認申請を行っています。最初に申請したのは2021年のことで、この時は却下されましたが、2023年6月に再度申請を行いました。

その後状況が変わり、現在は米国証券取引委員会(SEC)による承認が近いという期待感が高まり、JPモルガン(JP Morgan)も、2024年1月10日までに、少なくとも1つのビットコインETFが承認される確率は90%と分析しています。

コインシェアーズのCEO(最高経営責任者)であるジャン=マリー・モグネッティ(Jean-Marie Mognetti)氏は、「ヴァルキリーを買収するという選択肢は、アメリカ市場における我々のビジネスの拡大と、世界的にデジタル資産運用ノウハウを広めることにつながるだろう」とプレスリリースで声明を発表しています。

コインシェアーズは2023年当初から、アメリカでのヘッジファンド部門開設準備を進めており、その正式な発表は9月に行われましたが、今回の声明もアメリカにおける事業拡大の重要なステップになると思われます。

現物ETFのカギを握るヴァルキリー

コインシェアーズはヨーロッパの上場取引型金融商品(ETP)で最大の市場シェアを誇り、取扱高は32億ドル(約4,820億円)に達します。ヴァルキリーのETFビジネス買収は、2024年の第一四半期に限定されており、ヴァルキリー・ファンドの100%を独占的に購入できるという条件です。また、ヴァルキリー・ビットコイン・ファンドとその他未公開ETFの権利も含まれます。

両社はブランド・ライセンスについても合意したため、ヴァルキリーはSECに有価証券届出書(S-1 filings)を提出する際に、「コインシェアーズ」のブランド名を使用することが可能になりました。

ヴァルキリーのCEOであるリア・ワルド(Leah Wald)氏は、「ヴァルキリーがアメリカで築き上げた地盤と関連商品が、コインシェアーズの世界的な事業展開と結合することで、我々は投資家のニーズに合致する草分け的な商品を提供できる」と述べています。

最終的な買収契約は、規制の承認とデューデリジェンス、法的合意、さらにヴァルキリーが買収期間内でも独自に運営を行えるという条件のもとで完了します。この戦略によりコインシェアーズは、拡大するアメリカのデジタル資産市場と、ヨーロッパの投資ビジネスとの架け橋という、重要なポジションを手に入れることになるでしょう。

参考
CoinShares Preps Move to US Market—Just in Time for a Bitcoin ETF

【こんな記事も読まれています】
【墨汁速報】推定170億円の被害 仮想通貨取引所”ポロニエックス”ハッキング
ビットコイン(BTC)価格は今がピークの可能性?JPモルガンのアナリストが指摘
イギリス当局がPayPalの事業を承認、仮想通貨関連ビジネスが可能に

おすすめの記事
ビットコイン(BTC)FXや先物・オプション取引の仕組みを徹底解説!取引所は国内と海外どっちがベスト?
初心者
ビットコイン(BTC)FXや先物・オプション取引の仕組みを徹底解説!取引所は国内と海外どっちがベスト?
仮想通貨やビットコイン(BTC)は現物取引だけでなく、「FX」や「先物・オプション取引」といった、さまざまな方法で取引されています。日本国内でも一部サービスは利用できますが、海外取引所しか使えないサービスや異なった仕組みが存在します。では、どちらの取引所を使うのが良いのか、仕組みを解説したうえで紹介していきます。