どうも墨汁うまい(@bokujyuumai)です。イーサリアムは7月30日で遂に7周年を迎え、超大型アップデートの「The Merge」を控えており、今後のイーサリアムのエコシステムの発展に目が離せないと言えるでしょう。
この1年間でイーサリアムエコシステムは大きく変化しており、2023年にかけて仮想通貨全体のトレンドが大きく変わる変革の年になってきているのです。本稿ではイーサリアム7周年に伴い大きく変わったエコシステムについて解説を行います。
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イーサリアムは遂に7周年を突破
イーサリアムは2015年7月30日に最初の0番目のブロックとなる「ジェネシスブロック」を生成し、記念すべき初の「コントラクト実行プラットホーム」としてローンチしました。このジェネシスローンチからネットワークバージョンとしてフロンティア、2016年に安定版のホームステッド、2017年から現在まで細かな改良を重ねたメトロポリスとネットワークバージョンを経て完成版となるセレニティ、現在ではイーサリアム2.0として2020年末に並行したビーコンチェーン(Beacon Chain)をローンチ。
今年9月に予定されているThe Merge(マージ)で1つのネットワークとして統合され、マイニングを必要とするプルーフ・オブ・ワークからイーサリアム独自のプルーフ・オブ・ステークである「キャスパーFFG」へ完全移行し、セレニティの段階に入るのです。
祝:イーサリアム7周年!🎉今年はついにローンチから7周年目で元々のロードマップであったPoSへの完全移行"The Merge"が控えています。L2も本格化してきて、ますますイーサリアムの動向が見逃せません!#イーサリアム #Ethereum #仮想通貨 #暗号資産 #ETH pic.twitter.com/iKZXNEUtg7
— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) July 30, 2022
イーサリアムネットワークとしての変化
この1年で特に変わったのはイーサリアムをベースネットワークとし、「その更に上の階層として展開するL2(レイヤー2)ネットワーク」でしょう。
2021年9月には主力のアービトラム(Arbiturm)がローンチし、L2上で使用されているETH及びUSDCなどのERC20トークンは40億ドル(約5300億円)を突破しており、アービトラムのセキュリティを維持するためのベースレイヤーであるL1と表現される「イーサリアム」と同様に分散金融を利用できることが大きな理由となっています。
出典:L2Beat - アービトラム上にロックされた資産の合計(TVL)チャート
アービトラムには「DeFi」の主力プロジェクトのユニスワップ(Uniswap)やレンディングのアーベ(Aave)、ステーブルコインスワップのカーブファイナンス(Curve Finance)さらには利便性を高める「アグリゲーター」の1インチ(1inch)などが使用でき、イーサリアムのセキュリティ裏付けを受けつつ低いコストで早いコントラクト実行をできる次世代ネットワークとなっているのです。
L2上の発行トークンも誕生
またアービトラムより先にローンチしていた同様のオプティミスティックロールアップ(Optimistic Rollup)をコア技術に採用したオプティミズム(Optimism)では、ネットワークの方向性を決めるために使用したり、報酬インセンティブ付に利用されるガバナンストークン「OPトークン」がローンチ。
L2上でのトークン発行としての新しい事例となっており、今後のイーサリアムの開発ロードマップでもこのようなアービトラムやオプティミズムのようなL2を中心に巨大ネットワークを構成する予定となっていることからイーサリアムネットワーク自体が一段回成長したと言えるのです。
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NFTがリードしたエコシステムの変化
またL2のようなイーサリアムネットワークの拡大とは他に、DeFiは落ち着いてきた一方で「NFTアート」のマーケットプレイスが大き需要を伸ばしたこともETH価格の高騰に大きな影響を与えました。
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特にNFTアートの最大手であるオープンシー(OpenSea)では2022年1月に月間で48.5億ドル(約6450億円)の出来高を記録し、2021年後半からのイーサリアム価格の上昇はこのNFT市場での需要から来たものであることがわかるでしょう。
出典:Dune Analytics - オープンシーの月間NFTアート売買出来高
さらにイーサリアムが重要視するコンポーザビリティにより、NFTを利用したDeFiでのETHやステーブルコインの借入をすることができ、NFTアートにもコレクションだけでないさらなる需要が生まれることになります。
TwitterではNFTアートをプロフィール画像に設定することができるようになり、仮想通貨ファンドで優良NFTに投資する「NFTインデックスファンド」がローンチするなど、今までイーサリアムや金融に興味がなかった層がNFTアートで入ってくるなどのマスアダプションにつながった年であったとも言えるでしょう。8周年目に突入したイーサリアムはイーサリアム2.0への移行に、L2の次世代技術ジーケーロールアップ(zk-Rollup)といったさらなる成長を控えており、この1年とは大幅に変わる変革のときを過ごすでしょう。
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