イーサリアムコアデベロッパーによると、イーサリアムマイニングを終了する大型アップデート「The Merge」の開発が終了し、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)に完全移行する準備ができたという。
The Mergeはイーサリアムにとってローンチ前から決まっていたマイニングを終了するというビッグイベントであり、最も重要なアップデートの一つだ。
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イーサリアムクライアントはThe Mergeの準備完了目前
イーサリアムで最も利用されているクライアントのGeth(Go Ethereum)開発チームは、イーサリアムマイニングを終了して完全にプルーフ・オブ・ステークに移行するThe Mergeの実装をほとんど完了したという。
リードデベロッパーのPeter氏によると、「コードベースで残すところ1つのプルリクエストのみとなっており、残すところはテストのみとなっている」としている。
Although not really visible from the outside, the go-ethereum codebase is one major PR away from being ready for the merge. And that PR itself is also done, "just needs tests" ™. #golang #Ethereum
— Péter Szilágyi (karalabe.eth) (@peter_szilagyi) February 3, 2022
またThe Mergeではイーサリアム2.0側のクライアントも準備が必要であり、Gethチームと同様に残すところあと少しだという。
金継ぎ(Kintsugi)テストネットv2を予定
2021年末にローンチしたThe Mergeの金継ぎ(Kintsugi)テストネットは順調に稼働しており、約221万ETHと72,527バリデータがテストを行っている。
イーサリアム2.0リサーチチームは2月前半にThe Mergeの仕様を確定し、2月中に次の新しいThe Mergeテストネットをローンチする予定となっている。
イーサリアムマイニング終了はいつ?
イーサリアムは2021年12月にディフィカルティボムを調整延期するアップデート「Arrow Glacier」を実装しており、2022年6月までディフィカルティボムの影響によるマイニングの難易度上昇を先延ばしにしていることから、The Mergeの準備が整えば6月~7月にかけてマイニングを終了することになる。
イーサリアム2.0リサーチャーは1月に、「7月中旬にThe Mergeをメインネット実装することは可能だが、もしバグが発生しても対応している余裕はない」としているため、7月にもう1度ディフィカルティボムを調整し年末までにThe Mergeが実装されるのが現実的であると見られるだろう。
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