イーサリアム2.0のBeacon Chainの大型アップデート「アルタイル(Altair)」がテストネットに実装された。このアルタイルはイーサリアム2.0の初のハードフォークとなり、HF1という仮名として知られている。
イーサリアム2.0テストネットのアルタイル実装
イーサリアムのテストネット「Goerli」上に展開しているイーサリアム2.0のBeacon Chainテストネット「Pyrmont」は、日本時間2021年8月19日のEpoch61650に初となる大型アップデート「アルタイル(Altair)」を無事に実装した。
このアルタイルは元々HF1という名前で計画されており、Beacon Chainでのハードフォークテストの意味も込められている。
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— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) August 19, 2021
新たなテストネット「Prater」ローンチ
Pyrmontはアルタイル実装に伴い、デベロッパーがバリデータの挙動をテストするために破棄されることが決定している。バリデータとしてBeacon Chainから登録を消去されるペナルティ「スラッシュ」の動作を確認するため、今後のバリデータのテストネットは「Prater」に移行することになる。
そのためETH2バリデータのステーキングテストや、ノード運用テストにはPraterで新たに32GoETHをステーキングする必要があるため注意が必要だ。
Praterテストネットでは現在21.6万バリデータが稼働しており、オンライン率は72%前後となっている。
アルタイルの実装内容
イーサリアム2.0のアルタイル実装では主に、「バリデータのペナルティ」「バリデータの報酬体系」「ライトクライアントの準備」がメインとなっており、細かなバリデータの管理ルールの調整となっている。
イーサリアムは8月5日にロンドンハードフォークを実装し、EIP-1559が導入されたことで平均で1分に約100万円がバーンされている。またイーサリアム2.0のローンチから約9ヶ月でアルタイルの実装テストを行っており、年末から年始にかけてのETH1とETH2の統合「EIP-3675」のテストや議論が活発になっていくだろう。