アンチボットを掲げているスタートアップ企業ジガー(Jigger)のレヴァン・クヴィルクヴェリア(Levan Kvirkvelia)共同出資者は8月30日、web3ゲームに平均40%のボットが存在していることを自身のツイッターで発表した。
「利益の出るサービスは全てボットであふれている」
今回の調査結果は、60以上のゲームやサービスを分析したものだ。同一人物のウォレットをリンクさせることで、ボットやマルチアカウントを検出している。さらに、トークン所有者のリストをグラフ化し、アルゴリズムを使用してウォレットをリンクしている。これにより、視覚的にボットを判断することができる。レヴァン氏によると、20万のボットを見つけたという。
また同氏は、ゲーム個別のボット率も公開している。今回の発表によると、BNBチェーンで構成されたゲームの中で上位3つに入るタイニーワールド(Tiny World)は70%がボットだという。タイニーワールドの月間アクティブユーザーは3万5,000を超えている。
その他にもバイナンスの上位2位に位置するゲームファイプラットフォームのモボックス(MOBOX)でも、55%がボットだと同氏は語っている。モボックスは月間アクティブユーザーは3万9,000アカウントだ。同氏は、このボット数について「ボットはゲームだけではない! 利益の出るサービスは全てボットであふれている」とコメントしている。さらに、分散型取引所であるビスワップ(Biswap)でも、1万3,000アカウントがボットということだった。
データは定期的に更新
今回レヴァン・クヴィルクヴェリア氏が行ったボット判別は、21プロジェクトだ。これらのボット判別画像やボット率は、全てジガーwebサイトのギャラリーにて公開されている。今回発表されたプロジェクトの中で最もボット率が高かったのは、旅行や観光の支払いのためにつくられたアリバデジタル(Ariva Digital)の87%だった。一番ボット率が少なかったプロジェクトは、コミュニティ主導の分散型自立組織ラジオカカ(RadioCaca)の23%となっている。同氏によると、データは定期的に更新していくということだ。
なお同氏のツイートには「ボットの割り合いが一番少ないのはどのようなゲームなのか」というコメントも寄せられている。このコメントに対して同氏は、「儲からないゲーム」と回答している。
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