歩いて稼ぐムーブトゥアーン(M2E)とは?本格的な広がりは2022年に

分散型アプリケーション(Dapps)やNFTなどの分析を行っているダップレーダー(DappRadar)は4月20日、歩いたり運動したりすることで仮想通貨を得ることのができるムーヴ・トゥ・アーン(M2E)に関する記事を公開した。

トークノミクスとブランディング戦略を徐々に強化

ムーブ・トゥ・アーンのコンセプトはとてもシンプルで、ユーザーは実際の世界で動いたり、運動することで報酬を獲得することができるというもの。

今回のレポートでは、M2Eの歴史やコンセプトについてまとめている。このレポートによると、ムーヴ・トゥ・アーンが本格的に普及し始めたのは2022年だと解説している。さらに、2023年になると、ムーヴ・トゥ・アーン関連のダップスが成熟期に入り、トークノミクスとブランディング戦略を徐々に強化していると分析している。

また同社は、ムーヴ・トゥ・アーンの難点として、どれだけのユーザーが関わっていて、どれだけの収益を上げているのか、正確な数字を出すことは難しいという点を挙げている。M2Eの著名なプラットフォームの1つであるステップン(STEPN)を見ると、ローンチから半年あまりで55万人のユーザーを獲得した。さらにゲーム内でお金を稼ぐために装備するスニーカー(NFT)は、42万個以上鋳造されている。

RPGを組み込んだプラットフォームも存在

同社はムーヴ・トゥ・アーンにもさまざまなユースケースがあることを挙げている。純粋に運動するためのM2Eプラットフォームもある一方で、RPGの要素を組み込み、物理的な世界での運動が仮想世界での冒険に役立つような仕組みを取り入れているプラットフォームも存在しているという。

さらに同社は、ムーヴ・トゥ・アーンの技術が進化するにつれて、より多くの仮想世界がプラットフォームに織り込まれるとも予想している。M2Eプラットフォームの1つであるザ・ダストランド(The Dustland)を運営しているオリーブエックス(OliveX)は、2021年にメタバースのザ・サンドボックス(The Sandbox)の一部の土地を購入済みだ。

ほかにも今回のレポートでは、ムーヴ・トゥ・アーンで仮想通貨を稼ぐ方法として、運動以外にもゲーム内NFT鋳造、NFTの取引、ステーキングといった方法も存在することについても言及していた。

参考
・What is Move-to-Earn? Dive Into The Crypto Fitness Trend

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