スカイニュースの報道によると最大手仮想通貨ヘッジファンドのスリーアローズキャピタル(Three Arrows Capital)が、バージン諸島の裁判所にファンドの債務整理を命令されたという。スリーアローズキャピタルはシンガポールベースの仮想通貨最大手ヘッジファンドであり、イーサリアム上の分散金融「DeFi」でセルシウス(Celsius)と同様の高額な運用を行っており、デフォルトによる破産が懸念されていた。
速報:バージン諸島の裁判所は仮想通貨ヘッジファンド3AC(Three Arrows Capital)に清算を命令。提携しているコンサルティングファームによると3ACの破産により手続きをしているというhttps://t.co/7IWUET9lxS#ビットコイン #仮想通貨 #Bitcoin #イーサリアム #暗号資産 #BYC #ETH #3AC #DeFi
— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) June 29, 2022
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スリーアローズキャピタル(3AC)ついに破産か
スカイニュースによると、現地時間6月27日の提出書類によると仮想通貨ヘッジファンドのスリーアローズキャピタル(3AC)の債務超過による破産状態により、債務整理を行う命令を下したという。
提出された書類によると、スリーアローズキャピタルと提携をしているテネオ(Teneo Restructuring)によりこの債務整理手続きを行うとしており、事実上の破産とみられる。スリーアローズキャピタル(3AC)はシンガポールベースの最大手仮想通貨ヘッジファンドで、BlockFiや数多くのDeFiプロジェクトに出資をしており、仮想通貨レンディング会社でも多くのドルの借入をし今回の仮想通貨暴落により仮想通貨担保によるローンが清算されている。
3ACの800億円超えの仮想通貨ローンが債務不履行
仮想通貨レンディング企業のボイジャーデジタル(Voyager Digital)は6月27日、事前にスリーアローズキャピタルに警告していた仮想通貨ローンのデフォルト(債務不履行)となったと発表。スリーアローズキャピタルは15250BTCと3.5億USDC、合計で6.5億ドル約884億円の仮想通貨ローンが返金できていないとしている。
ボイジャーデジタルは24日時点で1.37億ドルのキャッシュと仮想通貨を有しているとしており、サービスは正常に行えているとしているが2億ドルのキャッシュとUSDC、15000BTCの運転資金をアラメダベンチャー(Alameda Ventures)から調達しているため、スリーアローズキャピタルの仮想通貨ローン金額がいかに大きく、各借入先の運営に影響を与えているかが分かる。
3ACの清算が与える仮想通貨への影響は?
スリーアローズキャピタルの仮想通貨運用資産は100億ドルから170億ドルと言われており、イーサリアム上で運用されている3ACのDeFiウォレットでも、1つをとっても1.5億ドルを超える担保などが見られる。
仮想通貨全体の下落により実際の運用資産残高は大きくさがっていると見られるが、各仮想通貨レンディング企業への借入のデフォルトや、償還ができなく売却すると大きな価格下落を引き起こすstETHなど実際の債務整理は困難を極めるだろう。
イーサリアム上の分散金融である「DeFi」でも売却を困難にするその運用額から、今後の債務整理で担保にされていたビットコインやイーサリアム、その他仮想通貨が売られることを考えると連鎖的にセルシウスネットワーク(Celsius)のデフォルトが引き起こされる可能性があるため、今後もスリーアローズキャピタルの動向に注目していきたい。
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