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※本記事は、2026年9月17日時点で確認できたCRYL、国税庁、Coincheck、SBI VCトレードなどの公開情報をもとに作成しています。
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保有するビットコイン(BTC)を売却せず、担保にして5万円から日本円を借りられる新しいローンプランが登場しました。
暗号資産担保ローンを提供するCRYL(クリル)は9月16日、個人・個人事業主向けの「ライトプラン」を開始しました。
借入額は5万円から50万円、借入利率は年7.0%。BTCを担保として差し入れることで、市場でBTCを売却せずに現金を調達できます。
ただし、BTCを持っていれば気軽にお金を借りられる、とだけ考えるのは危険です。
BTC価格が下落して借入比率(LTV)が70%以上になると追加担保が必要になり、対応できなければ担保のBTCが強制清算される可能性があります。
実際に5万円を借りるにはどれくらいのBTCが必要なのか、価格がどの程度下がると追加担保が必要になるのかも含めて整理します。
目次
BTCを持っていない場合は購入方法や手数料も確認
CRYLのライトプランを利用するには、担保として差し入れるBTCが必要です。
BTCは1BTCを丸ごと購入する必要はなく、Coincheckの販売所では円建て500円相当から売買できます。
ただし、実際にBTCを購入する場合は最低購入額だけでなく、販売所のスプレッドや日本円の出金手数料、暗号資産を外部へ送る際の条件なども確認しておきたいところです。
⇒ Coincheckの特徴・手数料・口座開設方法を確認する
5万円~50万円を借入、金利は年7.0%
CRYLは2026年7月9日にBTCを担保とした暗号資産担保ローンの提供を開始し、9月16日に少額向けの「ライトプラン」を追加しました。
ライトプランの主な条件は次のとおりです。
- 借入額:5万円~50万円
- 借入利率:年率7.0%
- 担保:BTC
- 担保掛目:40~60%(5%刻み)
- 返済期間:1年(ロールオーバー可能)
- 返済方法:元利一括返済
- 遅延損害金:年率20.0%
- 保証人:不要
対象は18歳以上70歳未満で、CRYLの基準を満たす安定した収入がある個人・個人事業主です。
収入証明書は原則不要ですが、「審査なし」で借りられるわけではありません。
他社からの借入を含む借入残高が100万円を超える場合や、18~19歳の場合は収入証明書の提出が必要です。
また、個人事業主も申し込めますが、ライトプランは事業融資を目的とした借入には対応していません。
返済は毎月の分割払いではなく、原則として契約満了時に元金と利息をまとめて支払う元利一括返済です。
借入日の翌日から30日が経過すれば、途中で繰上返済もできます。
CRYLは貸金業者として東京都知事の登録を受け、日本貸金業協会にも加盟しています。
ただし、融資には所定の審査があり、申し込めば必ず希望額を借りられるわけではありません。
5万円借りるにはBTCがいくら必要?
ライトプランでは、BTCの評価額に対して40~60%を借りられる「担保掛目」が設定されています。
例えば5万円を借りる場合、単純計算では掛目60%なら約8万3,300円相当、掛目40%なら約12万5,000円相当のBTCが必要です。
掛目を高くすると少ないBTCで借りられる一方、価格下落時に追加担保が必要になる水準へ近くなります。
例えば約8万3,300円相当のBTCを担保に5万円を借りると、借入比率(LTV)は約60%です。
LTVとは、借入金額を担保評価額で割った割合です。
CRYLでは、このLTVが70%以上になると原則として追加担保が必要になります。
5万円の借入でLTV70%となる担保評価額は、単純計算で約7万1,400円です。
掛目60%で借りた当初の約8万3,300円と比べると、担保評価額が約14%低下した水準になります。
ただし、「BTC価格が一瞬14%下落すると、すぐに追加担保が必要になる」という意味ではありません。
CRYLでは、指定する暗号資産取引所の毎日午前9時時点の価格を基準とした3日間平均レートを使って担保評価額を算出しています。
約14%という数字は、掛目60%で5万円を借りた場合の単純計算上の目安として考える必要があります。
BTCが下落すると追加担保、対応できなければ強制清算も
暗号資産担保ローンで特に注意したいのが、BTCの価格変動です。
CRYLでは、担保評価額の低下などによってLTVが70%以上になった場合、原則として追加担保を差し入れる必要があります。
必要な追加担保を期限までに差し入れられなければ、担保となっているBTCが強制清算され、売却代金が借入金などの弁済に充てられます。
CRYLによると、LTVが70%以上となった翌営業日を1営業日目として、3営業日目の23時59分までに必要な追加担保が確認できない場合、通知のうえ強制清算する仕組みです。
そのため、BTCを長期保有したいという理由で担保ローンを利用しても、相場が大きく下落すれば意図せずBTCを手放すことになる可能性があります。
また、借入残高がある間は、担保として預けているBTCの一部だけを引き出すことも原則としてできません。
CRYLの極度方式基本契約では、同じ通貨を担保とする複数の借入を「合算担保」として一体的に管理します。
そのため、一部の借入で担保評価額が下落した場合、ほかの借入に紐づく担保も含めて追加担保や強制清算に影響する場合があります。
「BTCを売らずに現金を用意できる」という利便性だけでなく、価格下落時に追加のBTCを準備できるかも重要です。
担保に使うBTCは「送付条件」も確認しておきたい
BTCを担保として利用する場合、保有している取引所から指定されたアドレスへBTCを送ることになります。
そのため、BTCを保有する取引所を選ぶ際には、売買時のコストだけでなく、暗号資産を外部へ送付できるか、送付手数料はいくらかも確認しておきたいポイントです。
SBI VCトレードのVCTRADEサービスでは、BTCの入庫・出庫に対応しており、同社側の暗号資産の受取・送付手数料は無料です。
BTCの出庫は原則24時間365日対応しています。
ただし、送付先サービス側の条件やメンテナンス、本人確認・送付先登録などによって、実際に送付できるタイミングは異なる場合があります。
⇒ SBI VCトレードの手数料・ステーキング・口座開設方法を確認する
BTCを売らなくても金利と税務には注意
暗号資産担保ローンの特徴の一つが、BTCを市場で売却せずに日本円を調達できることです。
国税庁は、暗号資産を売却または使用して生じた利益について、事業所得などに該当する場合を除き、原則として雑所得に区分すると案内しています。
例えば、取得時より値上がりしたBTCを市場で売却すれば、その利益について税務上の計算が必要になります。
一方、BTC担保ローンでは、借入時点でBTCを通常の売買として市場売却するわけではありません。
ただし、「BTCを担保にすれば税金の問題は一切ない」と考えるのは適切ではありません。
価格下落によってBTCが強制清算されるなど、実際に担保が売却された場合には、利益の有無に応じて税務上の処理が必要になる可能性があります。
CRYLも、担保売却時の税務上の取扱いについて、利用者自身で税理士または所轄の税務署などへ確認するよう案内しています。
また、BTCを売却せずに済んでも、借入には利息が発生します。
ライトプランの通常金利は年7.0%で、返済が遅れた場合の遅延損害金は年20.0%です。
BTC価格が上昇するかどうかとは別に、期日までに元金と利息を返済できる資金を準備しておく必要があります。
なお、ライトプラン開始にあわせて、CRYLを初めて利用する人を対象に最大30日間の無利息キャンペーンも実施されています。
キャンペーン期間は2026年9月16日から10月31日までです。
期間内に担保の着金まで完了した初回借入について、初回借入日の翌日から30日間は通常利息が0円になります。
BTC担保ローンは「BTCを売らずに資金を調達できる」仕組みですが、金利負担とBTC価格下落による追加担保・強制清算のリスクを同時に考える必要があります。
利用を検討する場合は、借りられる金額だけでなく、BTCが大きく下落した場合にも返済や追加担保に対応できるかを確認することが重要です。
BTCを購入・保有する取引所について確認したい場合は、取扱銘柄や取引方法、入出庫への対応、各種手数料などを比較しておくと分かりやすいでしょう。
⇒ 取扱銘柄やサービスから国内仮想通貨取引所をまとめて比較する
※本記事は、借入や特定の暗号資産、金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。
※暗号資産を担保とした借入には、金利負担のほか、暗号資産価格の下落による追加担保や強制清算などのリスクがあります。
※税務上の取扱いは個別の契約や取引状況によって異なる場合があります。必要に応じて税理士や所轄の税務署などへ確認してください。
