【イーサリアム6周年】この1年でどこまでイーサリアムエコシステムは変わったのか?

どうも墨汁うまい(@bokujyuumai)です。イーサリアムはローンチから2021年7月31日に6周年を迎えました。2020年のDeFi(分散型金融)ブームからイーサリアムエコシステムは大きく変わっており、この1年で価格や利用も大きく変動しています。本稿ではイーサリアム6周年の節目に、この1年でどれほどイーサリアムエコシステムが変化してきたのかみていきましょう。

イーサリアム6周年

イーサリアムが正式にローンチしたのは2015年で、7月30日15:26PM UTCに0番目のブロックとなる「ジェネシスブロック」が生成されました。日本時間では31日0:26AM JSTであるため、7月31日ということになります。

2020年12月にローンチしたイーサリアム2.0も当初はこのイーサリアムの誕生日に合わせようと予定されていましたが、コミュニティの要望により早い段階でのローンチとなっています。

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イーサリアム価格の推移

イーサリアムは2014年7月によりイーサリアムファンデーションによりICO(イニシャル・コイン・オファリング)が行われ、このときのICO価格が0.311ドルとなっています。2021年7月31日の価格が2,340ドル前後(約25万円)であったことから、実際にETHが送金できるようになって約7,524倍に高騰したことになるのです。

この1年でイーサリアム価格はDeFiやETH2のステーキング需要によって飛躍的に増加。1年前の5周年ではわずか約336ドルであったのに対し、2021年には史上最高値の4380ドルを記録。これは1年で約1200%の高騰となっており、価格が下落した現在においても2400ドル前後を推移しているので約7倍を維持していることになります。

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DeFi需要は増加の一方

価格下落に目が奪われがちですが、1年前のDeFi上のETH数は約450万ETHだったのに対し、2021年4月には1,100万ETHを記録しており、最大で2.4倍。現在は980万ETHまで回復しており再度1000万ETHを超えそうな勢いとなっています。

これはDeFiの中でもこの1年で大きくプロダクトに変化があり、既存のDeFiを活用したFLI-ETH2XのレバレッジDeFiトークンや、各DeFiを利用する ヤーンファイナンス(Yearn Finance)などのアグリゲーターの戦略の向上などが背景にあると言えるでしょう。

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イーサリアム利用率の安定
イーサリアムトランザクション数は2020年に2018年の仮想通貨バブル時の数値を超え、さらに2021年に最高値を更新して、1日最高17.4万件のトランザクションが送信されていることがチャートで分かります。この背景にはDeFiのフロントランニングとMEVの問題がありますが、現時点ではFlashbotsなどの対策により緩和してきていると言えるでしょう。

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イーサリアムの今後はどうなる?

イーサリアムは8月5日前後に大型アップデート「ロンドンハードフォーク」を控えています。このロンドンハードフォークではEIP-1559のイーサリアム手数料モデルの変更が含まれているため、この6年のどのハードフォークよりもETH価格に大きな影響を与えるほどの大きな変化です。

さらにETH1とETH2をマージしてイーサリアムが完全にマイニングを終了するプルーフ・オブ・ステーク(Proof of Stake)へ年末から2022年初旬にかけて移行を行います。そうすると現状の日々のETH発行数がデフレする形となり、さらにマイナーによる51%攻撃などの心配もなくなります。

このように6周年は大きな変化となりましたが、7周年にかけてイーサリアムはさらに大きな変貌を遂げていくのです。

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2022年の仮想通貨長期下落トレンドの連鎖倒産で破産し、再生を目的としたチャプターイレブン中の仮想通貨レンディング企業”セルシウス(Celsius)”が運用していたイーサリアム(ETH)の引出しを開始した。これらの運用されていたETHは流動性ステーキングプロジェクトのライド(Lido)ファイナンスを介して行われており、約24万ETHが既にセルシウスによって引出しリクエストされている。